2026.09.12
カテゴリ: 新作
IWC シャフハウゼン メルセデス・ベンツの140周年を祝う限定モデル、ビッグ・パイロット・ウォッチに革新的な永久カレンダーを搭載
1886年に自動車が誕生して以来、メルセデス・ベンツは移動の概念そのものを更新する技術を積み重ねてきました。その140周年を迎える2026年、長年にわたり協業してきたIWC シャフハウゼンから、ひとつの節目を時計へ落とし込んだ限定モデルが登場します。42mmのステンレススティールケースにブラックの文字盤を組み合わせた端正な外観の内側には、カレンダーを前後両方向へ調整できる革新的な機構を搭載。歴史を示す意匠と先端的な時計技術が交差する一本です。

IWCシャフハウゼンが、長年にわたってパートナーシップを築いてきたメルセデス・ベンツの140周年を記念する特別限定モデルを発表します。1886年の自動車誕生から140年、メルセデス・ベンツは先駆的なテクノロジーや安全性、快適性、デザインを通じてモビリティの進化を牽引してきました。その節目にIWCが選んだのは、新開発の「パーペチュアル・カレンダー・プロセット」を搭載した「ビッグ・パイロット・ウォッチ」。時計製造と自動車の双方が追求してきた精度と革新を、一つのタイムピースに重ねています。
今回のモデルで特に注目されるのが、IWC初となる「パーペチュアル・カレンダー・プロセット」です。リューズをひとつのポジションに置いたまま、カレンダーを前後両方向へ調整できるため、従来の複雑な操作を必要とせず、時刻を合わせるような直感的な感覚で扱えます。サファイアガラス製ケースバックには、1926年にダイムラー・モトーレン・ゲゼルシャフトとベンツ&シーの統合後に生まれた最初の共同ロゴを刻み、メルセデス・ベンツにとっての140周年と、両社が一つになった歴史的な節目を同時に表現しています。今回の限定モデルは140本限定で展開されることも、このアニバーサリーとの結びつきを際立たせています。

メルセデス・ベンツの歴史は、1886年にカール・ベンツが自動車の特許を出願し、その直後にゴットリープ・ダイムラーが原動機付き馬車を製作したことから大きく動き始めました。それ以来、革新を重ねながらモビリティの可能性を広げ、現在のインテリジェントで安全な電気自動車へとつながっています。一方のIWCシャフハウゼンも、エンジニアリング、性能、デザインへの情熱を共有するメルセデスAMGと2004年にパートナーシップを開始。時計と自動車という異なる領域にありながら、精密な技術を通じて高い性能を追求する姿勢が、両者の関係を支えています。
両ブランドの関係は、その後モータースポーツの領域へも広がりました。IWCシャフハウゼンは2013年からメルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラ1™チームの「オフィシャル・エンジニアリング・パートナー」を務めています。さらに、伝説的なGクラスのデザインコードに着想を得た特別限定ウォッチなど、共同プロジェクトも重ねてきました。フォーミュラ1™やニュルブルクリンク24時間耐久レースといったモータースポーツの現場だけでなく、メルセデスAMGのハイパフォーマンスモデルを実際にドライブする体験に至るまで、両者は時計と自動車の技術を結ぶさまざまな機会を生み出しています。長期的なパートナーシップは、製品だけでなく体験の領域にも広がっています。
メルセデス・ベンツは140周年を記念し、「140 YEARS. 140 PLACES.」キャンペーンを展開しています。3台の新型Sクラスが世界6大陸にある140カ所を巡り、5万kmを超える旅を通して、同社が培ってきた技術やヘリテージ、先駆者精神、そしてグローバルな存在感を発信します。IWCもこの節目に合わせ、永久カレンダー機構における近年の革新的な開発のひとつ「Perpetual Calendar ProSet」を搭載した「Big Pilot’s Watch」を発表。2026年春の「Watches & Wonders Geneva」で披露された限定モデルです。
IWCシャフハウゼン CEOのクリストフ・グレインジャー=ヘアは、メルセデス・ベンツとの関係が22年にわたるビジネスパートナーシップから、互いへの敬意と信頼を基盤とした友情へ発展してきたことに言及しています。そこに通底するのは、世界水準のエンジニアリング、妥協のないパフォーマンス、未来を見据えたデザインという共通の価値観です。140周年を祝福するとともに、これから生まれる新たな取り組みにも期待を寄せています。
メルセデス・ベンツ・グループAGでセールス&カスタマー・エクスペリエンスを担当する取締役会メンバー、マティアス・ガイゼンは、1886年以来、メルセデス・ベンツが単に時間を刻む存在ではなく、時代そのものを形づくってきたと語ります。その歩みを支えてきたのは、クラフツマンシップと革新、そして細部への徹底したこだわりから進歩が生まれるという信念です。今回の限定モデルにも、長年にわたるパートナーシップと、挑戦を続ける両者の精神が映し出されています。
メルセデス・ベンツが歩んだ140年という時間を、140本という数字に託したのが「ビッグ・パイロット・ウォッチ・パーペチュアル・カレンダー・プロセット “140 イヤーズ・メルセデス・ベンツ”」(Ref. IW329603)です。世界限定140本で展開され、サテン仕上げとポリッシュ仕上げを組み合わせた42mmのステンレススティールケースを採用。ブラックの文字盤にはゴールド製のアプライド・インデックスとゴールドメッキの針を配し、素材の質感が際立つコントラストに仕上げています。
正面から見た端正な表情に加え、裏側にも記念モデルならではの意匠が施されています。ミニッツトラックはホワイトでプリントされ、時刻の読み取りやすさを確保。サファイアガラスのケースバックには、1926年にダイムラー・モトーレン・ゲゼルシャフト(DMG)とベンツ&シー(Benz & Cie.)が合併した際に誕生した、メルセデス・ベンツ初代ロゴを刻みます。ベンツを象徴する月桂冠と、DMGを象徴する「スリーポインテッド・スター」を組み合わせた歴史的なデザインが、140周年という節目を静かに物語ります。


柔軟性と操作性の新たな次元
IWCが永久カレンダーという複雑機構と向き合ってきた歴史は、1985年に時計師クルト・クラウスが開発した永久カレンダーまで遡ります。今回の「パーペチュアル・カレンダー・プロセット」は、その仕組みを新たな発想で再構築したものです。モジュールは歯車のみで構成され、すでに4つの特許を取得。長年培ってきたカレンダー技術を土台に、機械式時計の操作性そのものへ踏み込んだ新機構となっています。
特徴的なのは、リューズのひとつのポジションだけでカレンダーを前にも後ろにも動かせることです。従来の永久カレンダーで必要とされてきたケースサイドのプッシュボタンや複雑な設定手順を使わず、時刻を合わせる感覚に近い直感的な操作を実現しています。外観からはシンプルに見える一方、その内部には極めて複雑な形状の部品が組み込まれています。こうした微細なパーツの製造には、リソグラフィと電鋳技術(エレクトロフォーミング)を基盤とするIWC独自の最先端微細加工技術「LIGAプロセス」が用いられています。
1,040年に1日の誤差という高精度なダブルムーンフェイズ
「パーペチュアル・カレンダー・プロセット」は、文字盤上の4つのインダイアルによって情報を整理して表示します。3時位置に日付、6時位置に月、9時位置に曜日を配置し、12時位置にはムーンフェイズを設定。さらに新設計の減速ギアトレインによって、ムーンフェイズの理論上の誤差は1,040年間でわずか1日分に抑えられています。IWCを象徴する「ダブルムーンフェイズ(Double Moon®)」も備え、北半球と南半球、それぞれから見た月の満ち欠けを精密に表現します。
文字盤の7時位置と8時位置の間には、IWCの永久カレンダーを象徴する4桁の西暦表示を備えています。搭載されるムーブメントは、ニッケル・リン製の脱進機とシリコン製ひげゼンマイを採用したIWC自社製キャリバー82665です。セラミック製パーツで補強した双方向ペラトン自動巻き機構を組み合わせ、主ゼンマイには60時間のパワーリザーブを確保。複雑なカレンダー機構を支える駆動系まで、精密な設計が行き届いています。
装着時の使い勝手にも、実用性を重視するIWCらしい工夫が見られます。ブラックのラバーストラップには、一体型の「EasX-CHANGE®」システムを採用。工具を用意することなくストラップを簡単に別のタイプへ交換できるため、時計本体の表情をシーンに応じて変えられます。140年のヘリテージを映す意匠と、操作性まで考え抜かれた現代的な機構をひとつにまとめた仕上がりです。
パフォーマンスとイノベーションが息づくコレクション
- パイロット・ウォッチ・パフォーマンス・クロノグラフ 41 AMG
- パイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41 “メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラ1™チーム” エディション
- パイロット・ウォッチ・パフォーマンス・クロノグラフ 41 メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラ1™チーム
- パイロット・ウォッチ・マーク XX メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラ1™チーム
- ビッグ・パイロット・ウォッチ AMG G 63(Ref. IW501201)
- ビッグ・パイロット・ウォッチ AMG G 63(Ref. IW506201)
【Editor's View】
IWCとメルセデス・ベンツによる今回のコラボレーションで興味深いのは、両者の歴史を記念装飾だけで表現するのではなく、技術そのものに意味を持たせている点です。140本限定という数字、初代ロゴを用いたケースバック、そして前後両方向のカレンダー調整を可能にした「パーペチュアル・カレンダー・プロセット」は、過去を振り返るだけでなく、両ブランドが共有してきた革新への姿勢を現在の製品へ落とし込んだもの。ビッグ・パイロット・ウォッチらしい力強い外観の内側に、1,040年という単位で精度を語る月齢表示や先端的な微細加工技術を収めた構成は、機械式時計におけるIWCの技術志向を端的に示しています。
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