2026.09.04
カテゴリ: 新作
IWCシャフハウゼン 新作「パイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41」、シンガポールGPに捧げる鮮烈なパープルの表情
F1™のレース環境では、わずかな判断の差が結果を左右します。そんな世界と長年向き合ってきたIWCシャフハウゼンが、Mercedes-AMG PETRONAS Formula One Teamのために4作目となるチームウォッチを完成させました。今回の視線を集めるのは、シンガポールの国花「ヴァンダ・ミス・ジョアキム」から着想した鮮やかなパープル。そこへチームカラーのペトロナスグリーンを重ね、軽量なチタンケースと機械式クロノグラフを組み合わせています。華やかな色彩の一方で、内部にはIWCらしい実用性とエンジニアリング思想が息づく1本です。
シンガポールの夜を舞台に繰り広げられるF1™の熱戦を前に、IWCシャフハウゼンがMercedes-AMG PETRONAS Formula One™ Teamのための新たなチームウォッチを発表しました。2013年以来、公式エンジニアリング・パートナーとして同チームとの関係を築いてきたIWCにとって、今回のモデルはその結びつきを象徴する4作目のタイムピースです。舞台となるのは、10月に開催されるシンガポールグランプリ。象徴的なマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットを62周する、F1™初のナイトレースとして知られる一戦に向けて、シンガポールの都市景観から着想を得たカラーを時計の表情に取り入れています。
新作「パイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41 Mercedes-AMG PETRONAS Formula One Team」は、直径41 mmのグレード5チタニウム製ケースを採用し、その軽量性と堅牢性を生かした仕上がりです。視線を引き込むのは、「パイロット・ウォッチ」コレクションでは今回が初となる深いパープルの文字盤。この色調は、シンガポールの国花である蘭「ヴァンダ・ミス・ジョアキム」に着想を得たもので、文字盤には従来のチームウォッチに受け継がれてきたグリーンのアクセントも配されています。ケース内部にはIWC自社製キャリバー69385を搭載。モータースポーツとの結びつきを感じさせる高性能素材と、機械式クロノグラフの技術をひとつのケースに収めています。

IWCとMercedes-AMG PETRONAS Formula One™ Teamのパートナーシップは、2013年から続いています。2022年に初の公式チームウォッチが誕生して以来、両者の協業から生まれるタイムピースには、パフォーマンス、エンジニアリング、先進的なデザインという共通項が一貫して反映されてきました。チタンやセラミック、セラタニウム®といった高性能素材を使い分け、チームを象徴するペトロナスグリーンを文字盤やアクセントに取り入れることも、そのシリーズを特徴づけるデザインコードです。今回のモデルは、その系譜を継ぐ4作目。IWCが培ってきた時計製造の技術と、サーキット上で妥協のないパフォーマンスを追求するMercedes-AMG PETRONAS Formula One™ Teamの姿勢を、ひとつのウォッチへ凝縮した存在となっています。
今回のモデルでひときわ印象的なのが、深みのあるパープルの文字盤です。単なるカラーバリエーションではなく、その色にはシンガポールという都市と「ヴァンダ・ミス・ジョアキム」という国花へのオマージュが込められています。この蘭は、1893年にシンガポール在住の園芸家アグネス・ジョアキムの庭で生まれたとされる交配種で、1981年にシンガポールの国花に選ばれました。鮮やかな色彩と強さ、開花性の高さを備える植物であり、その背景にある不屈の精神や大胆さは、今回の時計に重ねられた価値観とも響き合います。自然界の複雑さを一輪の花に宿すように、文字盤の下には精緻な機械式ムーブメントが収められ、表面の鮮烈な色彩と内部の高度な構造という二つの側面をひとつにまとめています。
IWCの新作発表と時を同じくして、Mercedes-AMG PETRONAS Formula One™ Teamのオフィシャルパートナーであり、キットサプライヤーでもあるadidasから、新たなコレクションも登場します。ここで軸となるのは、F1™のエンジニアリングに通じる「適応性と精密さ」という考え方です。レース環境で求められる機能性を背景にしながら、パフォーマンスを重視するadidasのアイデンティティと融合させることで、チームを取り巻くプロダクトの世界にも新たな広がりを持たせています。IWCのチームウォッチとともに、モータースポーツを核とした両者のパートナーシップを異なる角度から表現するコレクションです。
新作の個性を決定づけるのは、パープルとペトロナスグリーンの鮮明な組み合わせです。深みのあるパープルの文字盤には、数字やインデックス、さらに針の夜光塗料までチームを象徴するグリーンを配し、色彩そのものを視認性とデザインの両面に生かしています。そこに同色のパープルラバーストラップを合わせることで、時計全体に統一感のある表情が生まれました。ストラップにはIWCのEasX-CHANGE®システムを採用。ボタン操作だけで別のストラップへ交換できるため、装いに応じてスタイルを変えられる実用性も備えています。色の強さだけに頼るのではなく、機能へと結び付けながらスポーティな個性を際立たせている点が、このモデルならではの魅力です。
モータースポーツのために鍛え上げられた素材
ケースに採用されたのは直径41 mmのグレード5チタンです。軽量でありながら高い強度を持つこの素材は、F1™の過酷な環境を支えるエンジニアリングとも深い関係があります。優れた比強度と耐熱性に加え、ステンレススティールのおよそ半分の軽さと高い耐食性を備え、モータースポーツではエンジンのコネクティングロッドやバルブなどにも用いられています。ドライバーの安全を守るハローにも高強度チタン合金が使われることから、その性能が求められる領域の広さが分かります。今回のケースはサテン仕上げによって表面を整え、チタン特有の落ち着いたシルバーグレーの質感を引き出しました。性能素材をそのまま機能として終わらせず、ケースの外観まで含めて時計の個性に変えているのが特徴です。

精度と耐久性を追求したクロノグラフ
その外観を支える心臓部には、IWC自社製キャリバー69385を搭載しています。伝統的なコラムホイール機構を備えた自動巻きクロノグラフで、精度だけでなく信頼性や堅牢性まで見据えて設計されたムーブメントです。文字盤ではIWCの「パイロット・ウォッチ・クロノグラフ」を特徴づけてきた縦型のサブダイヤル配置を採用し、積算時間を12時位置に集約。視線を大きく動かさず経過時間を把握しやすいレイアウトとなっています。3時位置には曜日と日付を表示するデイデイト機能を備え、日常の実用性も確保。さらに、双方向ラチェット式自動巻き機構によって約46時間のパワーリザーブを実現しています。シースルーのサファイアガラス製裏蓋からは、コート・ド・ジュネーブやペルラージュ装飾を施したムーブメントを眺めることができ、機能を担う機構そのものが鑑賞対象になる仕上がりです。
4作目となる公式チームウォッチ
今回のモデルは、IWCとMercedes-AMG PETRONAS Formula One Teamが積み重ねてきたチームウォッチの系譜にも位置付けられます。最初のモデルは2022年のマイアミグランプリで発表された「パイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41 エディション “Mercedes-AMG PETRONAS Formula One Team”」(Ref. IW388108)。翌2023年には、セラタニウム®製ケースとポリッシュ仕上げのブラックセラミック製ベゼルを組み合わせた「パイロット・ウォッチ・パフォーマンス・クロノグラフ 41 Mercedes-AMG PETRONAS Formula One Team」(Ref. IW388306)へと展開され、2025年には「パイロット・ウォッチ・マーク XX Mercedes-AMG PETRONAS Formula One Team」(Ref. IW328210)が加わりました。そして今回の新作も、サーキットでチームメンバーが着用する公式チームウォッチとして、レースの現場へ投入されます。メカニックやエンジニアを含む現場スタッフだけでなく、英国ブラックリーに置かれたチーム本部のスタッフの腕元にも装着されることで、時計そのものがチームの活動に寄り添う存在となります。
【Editor's View】
IWCの今回のチームウォッチを興味深くしているのは、F1™という極端な性能環境を、そのまま時計のスペック競争へ置き換えていない点です。鮮烈なパープルはシンガポールの国花という土地の記憶を帯び、ペトロナスグリーンはチームのアイデンティティを示し、グレード5チタンやキャリバー69385はIWCが長く磨いてきたエンジニアリングの思想を担います。さらに、その背景には1868年にシャフハウゼンで創業し、アメリカの近代的な生産技術とスイスの時計職人の技を融合させようとしたフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズの発想があります。IWCが現在も「精度」「耐久性」「実用性」を時計づくりの核としていることを考えると、F1との協業は単なるイメージ戦略ではなく、ブランドの成り立ちから続くエンジニアリング志向と自然につながるものです。
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