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IWC シャフハウゼン「インヂュニア SL」50周年、ジェラルド・ジェンタの名作を受け継ぐ2つの限定モデル

1976年、IWCシャフハウゼンから登場した「インヂュニア SL」は、ジェラルド・ジェンタが手がけた大胆なデザインによって、それまでのインヂュニア像を大きく更新しました。5本のネジで固定されたベゼル、特徴的な文字盤、一体型ブレスレット。その造形は、発売当時の評価を越えて年月とともに再発見され、現在ではIWCを語るうえで欠かせない存在です。誕生から50年を迎える2026年、IWCはこのデザインを受け継ぐ限定モデルを40mmと35mmで発表。往年のシルバーメッキ文字盤を現代の精密な仕上げと機械式ムーブメントに組み合わせ、半世紀にわたるデザインの継承を新たなかたちで示しています。

IWC「インヂュニア SL」、1976年の名作を現代へつなぐ50周年記念モデルが登場

IWCシャフハウゼンの「インヂュニア」コレクションを語るうえで、ひとつの転機となったのが、ジェラルド・ジェンタによる「インヂュニア SL」(Ref. 1832)です。1976年に発表されたこのモデルは、丸型ベゼルに配した5本のネジ、独特の文字盤、ケースと一体化したブレスレットによって、それまでの「インヂュニア」とは異なる造形を確立しました。そのデザインコードを現代へ受け継いできたIWCが、誕生50周年となる2026年に発表するのが、2つの限定モデルです。いずれも1970年代の希少なバリエーションを思わせるサテン仕上げのシルバーメッキ文字盤を備え、ロゴにも記念モデルならではの変更を加えています。

IWC インヂュニア、ジェラルド・ジェンタの「インヂュニア SL」50周年を祝う限定モデル

「インヂュニア SL」が登場した1976年は、一体型ブレスレットを備えたラグジュアリー・スポーツウォッチが、新しいカテゴリーとして存在感を高めていた時代でした。ジェラルド・ジェンタがその流れの中で手がけた「インヂュニア SL」は、先進的なデザインを備えながら、発売当初には商業的な成功に至らなかったといいます。1976年から1983年までに製造されたのは598本。その後、数十年を経てコレクターによって再発見され、現在ではIWCの歴史を代表するモデルのひとつとして位置づけられています。時代を先取りした造形が、時間をかけて評価を高めていった点も、この時計の歩みを象徴しています。

2023年に発表された現行の「インヂュニア」は、「インヂュニア SL」をデザイン上の原型として誕生しました。5本の機能的なネジで固定されたベゼル、特徴的なグリッドパターンの文字盤、一体型ブレスレットといった意匠を受け継ぎながら、人間工学や着用感、仕上げの精度を現代的に磨き上げています。今回の50周年記念では、その現行コレクションから40mmと35mmの2モデルを展開。半世紀前のデザインをそのまま再現するのではなく、現在の「インヂュニア」として成立させるアプローチが取られています。③ 2023年に発表された現行の「インヂュニア」は、「インヂュニア SL」をデザイン上の原型として誕生しました。5本の機能的なネジで固定されたベゼル、特徴的なグリッドパターンの文字盤、一体型ブレスレットといった意匠を受け継ぎながら、人間工学や着用感、仕上げの精度を現代的に磨き上げています。今回の50周年記念では、その現行コレクションから40mmと35mmの2モデルを展開。半世紀前のデザインをそのまま再現するのではなく、現在の「インヂュニア」として成立させるアプローチが取られています。

IWC「インヂュニア SL」50周年、40mmと35mmで蘇るシルバーメッキ文字盤の美学

IWC インヂュニア、伝説の「インヂュニア SL」から受け継ぐ50年のデザインと技術

WC シャフハウゼン インヂュニア・オートマティック40
インヂュニア・オートマティック40"50th Anniversary"

WC シャフハウゼン インヂュニア・オートマティック40



WC シャフハウゼン  インヂュニア・オートマティック35
インヂュニア・オートマティック35"50th Anniversary"

WC シャフハウゼン インヂュニア・オートマティック35

「インヂュニア・オートマティック 40(50th Anniversary)」(Ref. IW328910)と「インヂュニア・オートマティック 35(50th Anniversary)」(Ref. IW324909)は、それぞれ1,150本限定生産です。文字盤に採用したのは、1970年代の「インヂュニア SL」に存在したサテン仕上げのシルバーメッキ文字盤から着想を得た仕様。そこへスーパールミノバ®をコーティングしたロジウムメッキの針とメタルのアワーマーカーを組み合わせています。さらに、「Ingenieur」の下に置かれていた特徴的な稲妻のマークを「50」に置き換え、半世紀の節目を控えめながら明確に示しています。

「インヂュニア SL」は、ジェラルド・ジェンタのキャリアとIWCの歴史の双方に強い印象を残したモデルでもあります。一体型ブレスレットを備えたラグジュアリー・スポーツウォッチとして、機能を隠すのではなくデザインそのものへ取り込んだピュアな造形が特徴でした。IWCシャフハウゼンのクリエイティブ・ディレクター、クリスチャン・クヌープが「その独特で大胆なデザインにより、ジェラルド・ジェンタのキャリアとIWCシャフハウゼンの歴史を形作ってきました」と説明するように、その存在は現在の「インヂュニア」にもつながっています。今回の2モデルは、そうしたデザインの核をサテン仕上げの文字盤で改めて際立たせています。

ケースとブレスレットにはステンレススティールを採用し、中央のリンクを介してケースと一体化する構造としています。仕上げはサテンとポリッシュを使い分け、40mmモデルではブレスレット全体をサテン仕上げに、35mmモデルでは中央のリンクにポリッシュ仕上げを施しました。ベゼルも「インヂュニア」を象徴する意匠のひとつで、5本のネジで固定されたサテン仕上げの面に、エッジ部分のポリッシュ仕上げを組み合わせています。面の質感を切り替えることで、ジェンタのデザインが持つ彫刻的な表情をより鮮明に引き出しています。

40mmモデルには、IWC自社製キャリバー32111を搭載。ダブルラチェット式巻き上げ機構を備え、120時間のパワーリザーブを確保しています。また、1970年代のオリジナルと同様に軟鉄製のインナーケースを採用し、ムーブメントを磁場から保護しています。一方、35mmモデルにはIWC製キャリバー47110を搭載し、シースルー仕様のサファイアガラス製ケースバックから、その姿を鑑賞できます。ペルラージュ装飾とコート・ド・ジュネーブで仕上げられ、ゴールドメッキのローターを備えたムーブメントが、裏側にも機械式時計ならではの表情を与えています。

充実のコレクションへと進化

2023年に現行世代が登場して以降、「インヂュニア」はケースサイズや文字盤カラー、素材、複雑機構を広げながらコレクションとしての幅を増しています。ステンレススティール、チタン、18Kレッドゴールドに加え、ブラックやカラフルなセラミックまで素材の選択肢を拡大。さらに、パーペチュアル・カレンダーやトゥールビヨンといった複雑機構もラインナップされています。その発展の起点にあるのが、1976年にジェラルド・ジェンタが描いた「インヂュニア SL」のデザインです。50周年を迎えた2026年の限定モデルは、その原点を振り返ると同時に、今もなお広がり続ける「インヂュニア」の現在地を示す存在となっています。

更なるコレクション情報はこちらよりご覧いただけます。

エヴリン・ジェンタとアレクシア・ジェンタへのインタビュー の全編動画は、こちらからご覧いただけます。



【Editor's View】
「インヂュニア SL」の50周年で興味深いのは、過去の名作を復刻すること自体よりも、1976年のデザインが現在のコレクションの構造そのものとして生き続けている点です。5本のネジを備えたベゼル、一体型ブレスレット、独特の文字盤という視覚的な特徴は、2023年の現行モデルにも受け継がれ、今回の限定モデルではさらに1970年代の希少なシルバーメッキ文字盤へと視線を戻しています。つまり50周年という節目が、過去と現在を切り離すのではなく、ひとつのデザインがどのように時間を越えて更新されてきたかを見せる機会になっています。IWCがジェラルド・ジェンタの遺産を保存するだけでなく、現代のサイズ、装着感、ムーブメントへと接続しているところに、「インヂュニア」の現在性があります。

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