2026.04.20
カテゴリ: 新作
IWC シャフハウゼンが挑む有人宇宙飛行のツールウォッチ、「ベンチュラー・バーティカル・ドライブ」の衝撃
夜空を見上げ、その先に思いを馳せる時、私たちは常に「時間」という概念の尊さを知ります。スイスの誇るIWCシャフハウゼンが発表した新作は、そんな人類の知的好奇心をそのまま形にしたような、ロマンに満ちた一本です。有人宇宙飛行という、地球上とは全く異なる物理法則が支配する過酷な環境。そこでの活動を支えるために、既存のモデルの改良ではなく、ゼロから「宇宙のための計器」を定義し直した同社の情熱には、もはや感嘆の言葉しかありません。白と黒のモノクロームで統一されたミニマルな佇まいは、宇宙空間に浮かぶステーションのような静謐さと、未来への高揚感を同時に感じさせてくれます。これは、時計という枠を超え、人類の可能性を広げるための新たな伴走者の誕生と言えるでしょう。

IWCシャフハウゼンは2026年、宇宙空間での活動を前提とした「パイロット・ウォッチ・ベンチュラー・バーティカル・ドライブ」を発表しました。この新作は、加圧グローブを着用した宇宙飛行士がリューズ無しですべての機能を操作できるよう、革新的な回転ベゼルシステムを採用。ホワイトセラミックと独自のセラタニウムを組み合わせ、商用宇宙ステーションHaven-1での公式な宇宙飛行認証も取得しています。
90年に及ぶ航空時計の歴史を持つIWCが、ついに宇宙専用モデルをゼロから構築しました。これまでは既存モデルの改造で対応してきた宇宙ミッションに対し、過酷な宇宙環境とプロフェッショナルの要求に正面から向き合った初の試みです。商用宇宙探査という新たな時代の幕開けに相応しく、これまでの限界を遥かに超えるスペックを備えた、ブランド史上初の宇宙特化型タイムピースとして君臨します。
CEOのクリストフ・グランジェ・ヘアは、本作が白紙の状態から宇宙飛行士のために最適化されたことを強調しています。エンジニアリング部門XPLが主導し、操作性や素材性能を一から定義し直すことで、単なる時計を超えた「宇宙飛行用ツール」を完成させました。パートナーであるVast社による厳格なテストをクリアし、認証を得た事実は、この一本が宇宙の過酷な現実に耐えうる本物であることを証明しています。
クリエイティブ・ディレクターのクリスチャン・クヌープが手掛けたデザインは、先進的でダイナミック、かつミニマルな美学に貫かれています。丸みを帯びたフォルムとモノクロームの配色は、現代の宇宙開発のビジョンを体現したもの。IWCが培ってきた実用的な伝統を、21世紀の宇宙という舞台へ受け継ぐための、美しくも力強い表現となっています。


リューズなしで操作できる設計
特筆すべきは、特許出願中の「バーティカル・ドライブ」システムです。ベゼルの動きをクラッチを介して伝達することで、リューズに頼らずムーブメントの巻き上げや時刻設定を可能にしました。ケース側面のロッカースイッチで機能を切り替える独創的な仕組みは、無重力環境下でも確実な作動を約束します。ハイブリッドな巻き上げ機構が、地球上と宇宙空間の両方でストレスのない着用体験を叶えてくれるでしょう。
ミッションの基準時間を24時間形式で表示
視認性を極限まで追求したマットブラックのダイアルは、宇宙特有の時間管理を支えます。約90分で地球を一周する宇宙環境では、一日に16回も日の出と日の入りが訪れます。この特殊なサイクルでも生活リズムを保てるよう、UTC基準の24時間表示機能を搭載。グリーンのスーパールミノバが放つ光は、暗闇でも瞬時に時間を把握させ、クルーの確実なルーティーンを支える頼れる味方となります。
センターの針に加え、第2タイムゾーンを表示する機能は、宇宙に身を置きながら故郷の時間を知るための温かな配慮とも言えます。ベゼル操作で簡単に設定できるこの機能は、地球帰還後もジェットセッターの要として重宝されるはずです。秒針に配されたブルーの彩りは、宇宙から見た地球の地平線をイメージしたもの。120時間のパワーリザーブを誇る自社製キャリバー32722が、その高精度な時を刻みます。

究極の堅牢性と性能
ロケット発射時の4Gという加速や、100度から零下150度に及ぶ極端な温度差。これら宇宙の過酷な洗礼に耐えるべく、ダイヤモンドに匹敵する硬度のホワイトセラミックと、チタンの軽さを併せ持つセラタニウムがケースに採用されました。腐食や温度変化に強いFKMラバーストラップとの組み合わせは、極限状態でも変わらぬ信頼性を約束します。ケースバックの宇宙船のエングレーヴィングが、探究心を刺激します。
宇宙飛行に向けてVAST社による テストおよび認証済み
開発パートナーのVast社によるテストは、最大10Gの加速力を加えるなど、時計にとってまさに試練と言えるものでした。振動や圧力変化への耐性を科学的に検証し、未来の宇宙ステーションHaven-1の環境に完璧に適合することを確認。この過酷なプロセスを経て与えられた公式認定は、本作が宇宙という最前線で活動する人々の腕元を託すに相応しい、真のプロフェッショナル計器であることを物語っています。
スイス北東部に拠点を置くIWCは、伝統的な職人技と最先端の工学を融合させた独自の時計製造で知られるマニュファクチュールです。150年以上の歴史の中で、チタンやセラミックの活用において先駆的な役割を果たしてきました。高度な専門知識から生まれるセラタニウムなどの革新素材は、強靭さと美しさを両立させ、世界中の時計愛好家から厚い信頼を寄せられる理由となっています。
VAST社について
Vast社は、人類が宇宙で継続的に活動できる未来を目指し、次世代宇宙ステーションの開発に邁進しています。2027年に打ち上げ予定のHaven-1は、世界初の商用ステーションとして宇宙経済の新たな扉を開く存在です。IWCと共に歩むこの壮大なプロジェクトは、科学研究や製造活動の新たな拠点として、人類のフロンティアを大きく広げる原動力となることが期待されています。
【Editor's View】
宇宙への憧れをこれほどまでに純粋に、かつ高度な技術で具現化したタイムピースは稀有と言えるでしょう。IWCが提案する「リ冠を排した操作系」は、実用性を極めた末の機能美であり、宇宙服の一部として溶け込むようなホワイトの佇まいは、まさにエディトリアルな感性を刺激します。過酷な10Gの加速テストを耐え抜いたという事実は、私たちの日常においても、どんな困難な状況下でさえ揺るぎない信頼を約束してくれる「強さ」の象徴となります。地上を離れ、星の海へと旅立つ未来を腕元に感じさせてくれるこの時計は、単なるラグジュアリーの枠を超え、所有する人の志そのものを映し出す鏡のような存在になりそうです。
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