2026.10.01
カテゴリ: 新作
ヴァレンティノ ガラヴァーニ 「ロックスタッズ スパイク」、アレッサンドロ・ミケーレが描くアイコニックバッグの現在
鋭いスタッズとひし形のキルティングで知られるヴァレンティノ ガラヴァーニ「ロックスタッズ スパイク」が、アレッサンドロ・ミケーレの手によって新しい輪郭を得ました。2016-17年秋冬コレクションで登場したアイコンは、2026-27年秋冬「インテルフェレンツェ」を機に、横長のシルエットや新たな素材、アーカイブに根ざした装飾をまとって更新されています。ブラックのナッパレザーには花とバタフライ、もうひとつのモデルにはハーレクインチェックを思わせるパッチワークを採用。プラチナ仕上げのスタッズやチェーンストラップなど、構築的なバッグに詩的な要素を重ねた新作です。
2016-17年秋冬コレクションで初めて姿を現したヴァレンティノ ガラヴァーニ「ロックスタッズ スパイク」バッグが、アレッサンドロ・ミケーレによる2026-27年秋冬コレクション「インテルフェレンツェ」とともに新たな局面を迎えます。長くメゾンを象徴してきたバッグを前に、ミケーレが取り組んだのは、既存の魅力を残しながらシルエットや装飾、アーカイブとの関係を組み替えること。アイコニックなスタッズを核に、これまでとは異なる素材やモチーフを重ねることで、「ロックスタッズ スパイク」の個性を現在のヴァレンティノ ガラヴァーニへとつなげています。
今回の「ロックスタッズ スパイク」は、従来の印象的なディテールを備えながら、横長のシルエットへとフォルムを変化させています。スタッズを配したハードウェア、長さを調節できるチェーンストラップ、ターンロック式クロージャーを組み合わせ、素材にはしなやかなゴートスキンやスエードを採用。カラーもブラックやウォームグレーのニュートラルから、バーントオレンジ、オークルといった季節感のある色まで幅広く展開します。すべてのモデルに配されたプラチナ仕上げのスタッズは手作業で取り付けられ、グラフィカルなキルティングとともにバッグの構築的な美しさを引き立てています。
「ロックスタッズ スパイク」を特徴づけるキルティングも、今回の再解釈で重要な役割を担います。ひし形を連ねた構造的なパターンをベースにしながら、そこへアーカイブから引き出したモチーフや、アレッサンドロ・ミケーレの感性を感じさせる装飾を重ねました。建築的な精度によって保たれるバッグの輪郭に、刺繍や幾何学模様のような異なる要素を差し込むことで、硬質なフォルムと柔らかな装飾が同じ画面の中で交差しています。伝統的なコードを守りながら、新しい表情へつなげるためのキャンバスとしてキルティングが機能しています。
ひとつ目のモデルは、ブラックのナッパレザーをベースに、花やバタフライの刺繍をひし形のキルティングへ組み込んだデザインです。刺繍の間には、バッグを象徴する9つのドットモチーフを配置し、幾何学的なパターンにリズムを加えています。なかでもバタフライはメゾンのアーカイブに由来し、ミケーレのクリエイションにも繰り返し登場してきたモチーフ。変化や軽やかな動きを思わせるその姿を、スタッズやキルティングによって構築されたバッグへ取り入れることで、直線的な構造の中に柔らかなニュアンスを生み出しています。ブラックのナッパレザーと繊細な刺繍の対比も印象的です。
もうひとつのモデルでは、光沢を帯びたプレシャスレザーを用い、パッチワークによって新しい幾何学模様を描きます。着想源となったのは、メゾンを象徴するハーレクインチェック。その要素をひし形のパネルとして分解し、コントラストのある色を組み合わせながら、ジグザグステッチで一枚の構造へとまとめています。細かなステッチがパネル同士の境界を際立たせることで、平面的なチェック柄とは異なる立体感が生まれ、光沢のあるレザーにも動きが加わります。キルティングとパッチワークという異なる技法を通じて、構造の美しさと装飾性を同時に引き出したデザインです。
新しいヴァレンティノ ガラヴァーニ ‘ロックスタッズ スパイク’ バッグは、2026年9月より世界各国のヴァレンティノ ストアおよびValentino.comにて発売中です。
#ValentinoInterferenze
#ValentinoGaravani
RockstudSpike
【Editor's View】
今回の「ロックスタッズ スパイク」で注目したいのは、ミケーレが既存のアイコンを大きく作り替えるのではなく、ひし形のキルティングやスタッズといった認識しやすいコードを残し、その内部に新しい物語を差し込んでいる点です。とりわけバタフライ刺繍のモデルでは、硬質なスタッズと幾何学的なキルティングに、花や蝶という有機的なモチーフを重ねています。一方、パッチワークのモデルでは、ハーレクインチェックを細かなパネルとジグザグステッチへ置き換えることで、アーカイブをそのまま引用するのではなく、バッグの構造そのものへ組み込んでいます。公式の2026-27年秋冬「インテルフェレンツェ」でも「ロックスタッズ スパイク」はランウェイアイテムとして展開されており、現在のヴァレンティノにおける重要なアクセサリーのひとつとして位置づけられています。 2016-17年秋冬から続くアイコンを、素材、比率、装飾の組み合わせによって更新する今回のアプローチには、過去の記号を保存するだけではなく、異なる時代の美意識を一つのバッグの上で交差させるミケーレのデザイン観が表れています。
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