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カルティエ銀座「Maison de Panthère」、サヴォアフェールとパンテールの魔法を体感する職人芸イベント

銀座の街を歩き慣れていても、カルティエのブティックの扉をくぐるときだけは、少しだけ背筋が伸びるような感覚になることがあります。「Maison de Panthère」と名付けられたカルティエ 銀座2丁目ブティックで開かれるイベント「THE MAGIC OF CARTIER’S ARTISANS カルティエのサヴォアフェール」は、その感覚をいっそう鮮やかにする時間です。パンテールのしなやかなムードをまといながら、アトリエに息づくアルチザンの技、ジェムストーンに刻まれた時間、メティエダールの息遣いが、階を移るごとに立ち上がります。普段はショーケースの向こう側にある手仕事の世界を、目と心でゆっくり味わうことで、自分のスタイルへの向き合い方まで少し変わっていく、そんな奥行きのある体験が用意されています。

カルティエ 銀座で巡るサヴォアフェール、パンテールとアルチザンが紡ぐクラフツマンシップの物語

Tomoyuki Kusunose © Cartier

2月7日(土)から2月23日(月・祝)までのあいだ、「THE MAGIC OF CARTIER’S ARTISANS カルティエのサヴォアフェール」というイベントが「カルティエ 銀座2丁目ブティック」で行われています。この催しは、カルティエが同ブティックに「Maison de Panthère」(メゾン ドゥ パンテール)という名を与え、メゾンの象徴であるパンテール(豹)をテーマに続けてきたプログラムの最終章に位置づけられています。パンテールをキーワードに、これまでカルティエの世界観や価値観を映す企画が次々と展開されてきましたが、その締めくくりとして、職人の手仕事に宿るサヴォアフェールへ視線を向ける構成になっている点が特徴です。銀座の中心で、メゾンの精神を立体的に感じながらカルティエのクリエイションの背景にある物語に触れられる機会となります。

カルティエが長い歴史の中で育んできた「サヴォアフェール」は、高度なテクニックを駆使して稀少なジュエリーを生み出す能力だけを指す言葉ではありません。揺るぎない美のヴィジョンを軸に、クリエイターたちの才能と熟練した技能が重なり合い、人の手が素材に触れるプロセスを通じて作品へと形を与えていく、その一連の創造的な営み全体を意味します。この思想を来場者に体感させるための展示空間は、建築家 YOKOMAE et BOUAYAD(ヨコマエ エ ボウアヤド)が構成を手掛けました。ヒョウが暮らす自然環境を手がかりにしたコンセプトで会場をデザインし、メゾンの象徴であるパンテールの存在を暗示するような世界観を築いています。そこに差し込まれる光の当て方や動線は、カルティエのアトリエで日々研鑽に励み、受け継がれた技を継承しながら貴重な素材に命を吹き込むアルチザン(職人)たちの姿を、多面的かつ印象深く浮かび上がらせる役割を担います。このような空間の作り込みは、ジュエリーを身につける行為が、視覚的な装飾を超えて豊かな体験として記憶に残ることを改めて意識させるものだと感じられます。

1F:アトリエに宿る、静かな集中

1Fフロアでは、写真家・川内倫子による作品が来場者を迎えます。彼女は2025年10月と11月の2度にわたってパリのカルティエ ハイジュエリーアトリエに足を運び、職人たちが長い年月をかけて受け継いできた手の動きや視線、工具との距離感などを静かにカメラに収めました。レンズの前に広がるのは、ジュエリー制作に向き合う際の研ぎ澄まされた集中力と、誤差を許さない正確さ、そしてその奥に潜む献身と忍耐です。会場には、34点で構成された写真と映像のシリーズが展示され、彫刻や宝石のカット、石留め、研磨といった工程ごとに異なる仕事ぶりを捉えています。来場者は、一つひとつの所作が積み重なってジュエリーの輝きへと結びついていく過程と、クラフツマンシップがもたらす「魔法」のような瞬間を、視覚的な物語として追体験することができます。

カルティエ「THE MAGIC OF CARTIER’S ARTISANS」、銀座でひも解くサヴォアフェールとメティエダールの世界
Masayuki Saito © Cartier


2F:カルティエのアルチザン - 技を磨く手

その先の2Fでは、カルティエの核にある人の手による職人技、すなわちサヴォアフェールに焦点を当てた展示が続きます。ここでは、ジュエリーという完成品に至るまでの道のりをさまざまな角度から読み解く構成が特徴です。カルティエは、アイデアが生まれる段階から作品の完成まで、卓越したジュエリークリエイションに求められる多彩な専門技術を自社の工房内に備える、世界でも数少ないメゾンのひとつです。制作のプロセスには、熟練したアルチザンたちが世代を超えて受け継いできた伝統的な技術に、つねに新しさを求める精神や最新のテクノロジーへの好奇心が重なり合う瞬間がいくつも存在します。その重なりの結果として生まれるフォルムやボリューム感、装着したときのバランスこそが、カルティエ独自のジュエリー表現を支える土台になっています。

カルティエの女性職人たち

カルティエは長年にわたり、女性のエンパワーメントに目を向けた活動を続けてきたメゾンでもあります。その姿勢を体現する試みとして、メゾンのクリエイションを支える女性たちの稀少なサヴォアフェールに敬意を捧げる2つのポートレートシリーズを制作しました。このシリーズには、パリのハイジュエリーアトリエ、スイスのメゾン デ メティエダールの工房、カルティエ ウォッチ マニュファクチュールで働く20名の女性職人が登場します。各ポートレートでは、それぞれのクラフツマンシップを象徴する工具やモチーフとともに撮影が行われ、日々の仕事の中で寄り添う道具と職人との関係性が丁寧に切り取られています。完成した作品群は、卓越したサヴォアフェールと、美を生み出す行為に向けられた揺るぎない献身に対するメゾンの深い敬意と称賛を映し出し、ジュエリーやウォッチを身に着けるとき、その背後にいる人々の物語へと想像を広げるきっかけを与えてくれます。

カルティエ 銀座2丁目ブティック、「カルティエのサヴォアフェール」を通じて出会うパンテールと女性職人たち
Masayuki Saito © Cartier


グリプティックアトリエ

グリプティック(宝石彫刻)は、ユネスコの無形文化遺産に登録された、歴史の深い技法として知られています。この古来の技をメゾンのクリエイションへと結びつけるため、カルティエは2010年にフランス文化省から「メートルダール」の称号を授与された彫刻家フィリップ・ニコラを迎え入れ、ジュエリーメゾンとして初めて、社内にグリプティック専門の工房を構えました。現在その工房では、ニコラの門下生であるエミリ・マルクが指揮を執り、師から受け継いだ技をさらに磨きながら、次の世代へとつないでいます。このアトリエで用いられる素材は、ハードストーンにとどまらず、化石や珪化木といった独自性のある自然素材にも広がっており、ジェムストーンの特性や質感を見極めながら、素材ごとの個性を引き出す表現が追求されています。本イベントでは、その源泉となるフィリップ・ニコラがグリプティック技術への深い理解と創作への熱意を体現し、卓越したクラフツマンシップを披露します。来場者は、ジュエリーの表面に現れる輝きの奥に、どれほど繊細な時間が刻まれているかを実感することができます。

カルティエ 銀座「メゾン ドゥ パンテール」、サヴォアフェールとメティエダールが交差するアートな体験型イベント
Masayuki Saito © Cartier


Cartier Jewellery Institute

2002年に誕生したカルティエ ジュエリー インスティテュート(Cartier Jewellery Institute)は、カルティエの職人たちが長期的に成長し続けるための学びの場として機能しています。一流スクールとの連携やインターンシッププログラムを通じて、ジュエリー制作の技術だけでなく、表現を支える感性そのものを次世代へとつなぐ役割を担ってきました。こうした背景を持つインスティテュートが今回のイベント期間中に取り組むのが、ディレクターのアレクサンドル・オベルソンによる日本初の参加型ワークショップです。カルティエを象徴するパンテール モチーフをテーマにしたワックスカービングや、メタルソーイングを実際に体験できる内容で構成され、ふだんはアトリエの中で行われるプロセスの一端に触れられる貴重な機会となります。ジュエリーを身に着ける側が、その生まれる過程に少しだけ手を動かして関わることで、カルティエの世界との距離感が心地よく縮まる体験になりそうです。

カルティエが「カルティエ 銀座2丁目ブティック」で開催するイベント「THE MAGIC OF CARTIER’S ARTISANS」
Masayuki Saito © Cartier


3F:カルティエ ブティックを彩るサヴォアフェール

フランス語で「伝統技術による熟練の手仕事」を指すメティエダールは、長い時間をかけて培われた職人技と創造性が交差する領域です。古くから受け継がれてきた技術への敬意を保ちながらも、新しい表現や革新的な試みにも開かれているため、歴史と現在をつなぐ橋のような存在として捉えられてきました。カルティエにとって、こうしたメティエダールの継承は、単発のプロジェクトではなく、メゾンの重要なコミットメントのひとつと位置づけられています。その具体的な現れとして、世界各国のブティック空間を彩る調度品の制作があります。メゾンのエンブレムであるパンテール モチーフをはじめとするデザインを取り入れた作品を、著名なアルチザンやアーティストに依頼し、生まれたピースを店舗にしつらえることで、来店者がブランドの世界観を五感で感じられる環境を整えてきました。こうした姿勢は、単にジュエリーを販売する場を超えて、カルティエの文化や美意識が息づく舞台を築こうとする意志の表れともいえます。

本イベントの3Fフロアには、会期中に7名のアルチザンが来日し、それぞれの専門分野で培ってきたクラフツマンシップを披露します。参加するのは、宝石細工とハードストーン マルケトリを手掛けるエルヴェ・オブリジ、モザイクを専門とするシカ・ヴィアグボ、装飾絵画と刺繍を担当するシャオベイ・ドン、ラッカーアートのジャン=ノエル・テュルケ、装飾絵画と金箔細工のセドリック・ペルティエ、メタルを扱う彦坂良、そしてストローマルケトリのリゾン・ドゥ・コーヌという顔ぶれです。異なる領域で活動する彼らの高度な技術は、カルティエが大切にしてきたサヴォアフェールが、創造性や革新性、そして卓越した技の結晶であることを物語ります。来場者は、素材も手法も異なる7つの実演を目にすることで、サヴォアフェールがジュエリーだけでなく、多彩な芸術分野と呼応しながら時代を越えて継承されていく文化であることを感じ取ることができます。

カルティエの精神を象徴するパンテールと、アルチザンの手仕事に光を当てたイベント「カルティエのサヴォアフェール」が銀座で開催
Masayuki Saito © Cartier


本イベント終了後、カルティエ 銀座2丁目ブティックは、今後のリニューアルオープンに向けて一時クローズします。

イベント概要

イベント名: 「THE MAGIC OF CARTIER’S ARTISANS ― カルティエのサヴォアフェール」
会  期: 2026年2月7日(土)~2月23日(月・祝) *2月16日は1・2Fのみの営業
営業時間: 11:00~19:00 (18:30 最終入場)
会  場: 「Maison de Panthère」 カルティエ 銀座2丁目ブティック:東京都中央区銀座2丁目6-12
入場無料
事前にカルティエ LINE公式スペシャルサイトよりご予約ください。
ご予約いただいた方を優先してご案内いたします。

CARTIER JEWELLERY INSTITUTE WORKSHOP

WAX CARVING 2月11日(水・祝)、13日(金)、15日(日)、18日(水)
METAL SAWING 2月12日(木)、14日(土)、17日(火)
所要時間: 約60分
対象年齢: 18才以上
参加無料、工具を使用するワークショップとなります。
定員に達し次第、受付を締め切らせていただきます。あらかじめご了承ください。

カルティエ LINE公式スペシャルサイト
https://japan-linemini.cartier.com/event-groups/themagicofcartiersartisans

#CartierSavoirFaire
#TheMagicofCartiersArtisans
#MaisonDePanthere
#CartierTokyo

読者お問い合わせ先:カルティエ カスタマー サービスセンター 
0120-1847-00

https://www.cartier.jp/


【Editor's View】
カルティエが銀座で展開する「THE MAGIC OF CARTIER’S ARTISANS カルティエのサヴォアフェール」は、新作ジュエリーを披露するためだけのイベントではなく、メゾンの根底に流れる価値観を体験としてひも解く場として構成されています。パンテールを軸に、アトリエの日常を切り取った写真や、グリプティックのデモンストレーション、参加型ワークショップ、メティエダールの実演が立体的に連なり、手仕事の時間へと視線を誘います。ショーケース越しに憧れてきたカルティエのジュエリーやウォッチが、実はどのような人の手と物語によって支えられているのかを知ることは、自分のスタイルづくりを見直すきっかけにもなります。アクセサリーを選ぶとき、デザインや素材だけでなく、その背景にあるクラフツマンシップまで意識的に取り入れたいと感じている人にとって、このイベントは「身につけるもの」との向き合い方を静かに更新してくれる時間になるはずです。

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