2025.10.04
カテゴリ: 新作
ブシュロン 新作「Quatre Sand Cuff」を発表、砂と最先端技術で描くキャトルの新境地
アイコンの更新は、メゾンの姿勢を最も雄弁に物語ります。ブシュロンの新作「Quatre Sand Cuff」は、砂というプリミティブな要素を最先端の3Dプリントで昇華し、キャトルの図形的コードに新たな触感を与えました。ブラックサンドとイエローゴールドの対比は、モノトーン派の装いにも、色を効かせたスタイルにも馴染みます。ジュエリーを重ねる文化が広がる今、軽やかなスタックで個性を調整できる点は、日常の手元に即効性のあるアップデートだと感じます。
ブシュロンはカプセルコレクション「Quatre Sand Cuff（キャトル サンド カフ）」を発表しました。メゾンは2020年以降、アイコニックなジュエリーに新素材や先端技術を掛け合わせる試みを継続。今回もその流れの延長にあり、キャトルの精神を保ちながら表現領域を広げています。
ラインの系譜は「Quatre Jean」（2020）「Quatre Holographique」（2021）「Jack de Boucheron Ultime」（2022）「Quatre Aluminium」（2023）「Quatre 5D Memory」（2024）へ連なります。今年はアイコンの「キャトル」を砂で再解釈し、3Dプリントを採用して現代的なジュエリーへ昇華した「Quatre Sand Cuff」を披露します。
クリエイティブディレクターのクレール・ショワンヌは、ブラックサンドとイエローゴールドを組み合わせ、グラフィカルな美学が際立つカフブレスレットとバングルを提案しました。唯一無二の造形は個性を引き立てつつ、装いのトーンを選ばないのが実用的です。読者視点では、重ね着けの自由度と質感差によるコーデ調整がしやすく、日常からセレモニーまで手元演出の選択肢を広げる存在だと評価できます。
ブシュロン オフィシャルサイト・特設ページ
https://www.boucheron.com/ja_jp/our-maison/the-freedom-to-create/the-innovation-capsules
ジュエリーにおける革新性
ブシュロンは1858年創業のハイジュエラーとして先進性を指針にしてきました。クレール・ショワンヌは〈カルト ブランシュ〉で価値の定義を拡張し、デニム（2020）やホログラフィックコーティング（2021）「コファリット®」（2022）アルミニウム（2023）ガラスと5Dメモリーテクノロジー（2024）など、毎年新素材や技術に挑戦しています。
1 コファリット®(Cofalit®)はEuroplasmaグループのブランドです。
2 サウサンプトン大学教授であり、SPhotonix社の最高科学責任者であるピーター・カザンスキー氏によって発明された超高速ナノ構造化技術です。
「サンド」メゾンがジュエリーへ昇華させた素材
砂への関心は以前から継続しています。2015年の「ブルー ドゥ ジョードプル」ではタール砂漠の砂をロッククリスタルに封入。2024年〈カルト ブランシュ〉「OR BLEU」ではアイスランドの黒砂を固形化する技術でネックレスやカフを制作しました。この手法に着想し、キャトルの直線的なラインを砂そのもので描く試みに繋がりました。
次世代テクノロジーが導くデザイン革新
新作では自動車や航空宇宙で用いられる3Dサンドプリンティングを応用。ポリマーバインダーを約1ミリ層で噴霧し砂粒を接着、質感を保ちながら強度と耐久性を確保しました。工業技術を美意識へ転換するアプローチは、実験的なメゾンの姿勢を端的に示します。
「キャトル サンド カフ」 作品詳細
カプセルは全7作。ブラックサンド×イエローゴールドの特大「クル ド パリ」モチーフのブレスレット1点と小ぶりの同デザイン2点、仕上げを変えたゴールドのバングル4点で構成。単体でも重ねても活躍します。3Dモデリングで精緻なエッジを再現し、砂のパーツをゴールド構造へ組込み。内側はポリッシュ、エッジはブラッシュ、色調安定の特別コーティングとインビジブルクラスプで完成度を高めました。 なお、本コレクションの作品は、販売を予定しております。
ブシュロン オフィシャルサイト
https://www.boucheron.com
ブシュロン クライアントサービス
TEL 0120-230-441
【Editor's View】
ブシュロンはヴァンドーム広場に店を構えた先駆者として、160年以上にわたり自由な精神を受け継いできました。現在は世界で90超のブティックを展開し、ケリングに属する国際的メゾンです。「Quatre Sand Cuff」が示すのは、その歴史を背景にしながらも、価値観と素材の更新を止めない姿勢。クラシックなコードを尊重しつつ、新技術で触感とボリュームを再定義する流れは、今のワードローブに寄り添うハイジュエリーのあり方として説得力があります。
BRAND SEARCH
CATEGORY
ABOUT
「BRANDJOY.JP」はラグジュアリーブランドなどの最新動向に関連するニュースをセレクトしてお届けしています。新作やコレクションを中心に、新規オープン、ビジネス・業界情報をまとめてチェック。
