2025.10.03
カテゴリ: 新作
ブルガリと気鋭の漆芸作家・浅井康宏氏の協業、漆と螺鈿で描く「ルチェア ノッテ デ ルーチェ」唯一無二のダイアル
ジュエリーとタイムピースの間に横たわる境界が、ブルガリの「ルチェア」で再び柔らかくなりました。浅井康宏氏の漆芸を迎えた新作「ルチェア ノッテ デ ルーチェ」は、漆黒の奥行きと螺鈿の虹彩、ダイヤモンドベゼルの光が重なり、手元に小さなアートを宿します。日本で磨かれたダイアルが一枚ごとに表情を変えるため、選ぶ時間そのものが特別な体験になります。日中の装いに凛とした気配を添え、夜の席ではささやかな存在感を放つ。クラフツマンシップを好むユーザーにとって、日常に取り入れやすい美の文法です。
ブルガリのメゾンが漆芸作家・浅井康宏氏と組み、コラボレーションモデル「ルチェア ノッテ デ ルーチェ」を発表しました。中心を彩るダイアルは、日本の美意識、イタリアのエレガンス、スイスのウォッチメイキングを重ねた設計で、京都の浅井氏のアトリエにて一枚ずつ手作業で仕上げられます。装着される各ピースは唯一無二の存在となり、光そのものを讃える作品として腕元に収まります。
テーマは光。ルチェアの女性的な魅力に、芸術作品としての側面を新たに引き出します。日本の職人技、イタリアのデザイン、スイスの精密さが交わることで、漆上に配した微細なマザーオブパールの薄片が、ダイヤモンドが縁取るベゼルの内側に幻想的な情景を形づくります。編集部の視点では、アクセサリー感覚の華やぎとウォッチとしての機能美が同居し、日常からドレスアップまでコーディネートの幅を自然に広げてくれる点が魅力です。
漆芸:日本古来の芸術
漆の歴史は先史時代にさかのぼります。保護素材として用いられたのち、長い時間を経て洗練の象徴へと発展し、蒔絵や螺鈿など繊巧な装飾が確立しました。千年以上受け継がれてきた技法では、金や螺鈿の薄片を埋め込み複雑なモチーフを描写。深い黒をたたえる漆の背景で、それぞれの薄片が光のゆらぎを映し出します。

「ルチェア ノッテ デ ルーチェ」: 光としての色
浅井康宏氏は、漆と螺鈿の表現で知られる作家です。太陽や虹、螺鈿が見せる電光のような虹彩を着想の源に据え、古都京都の静かなアトリエで、伝統的な技巧と最新のアプローチを交差させた現代的な作品を生み出しています。

ブルガリ ウォッチ プロダクト クリエイション エグゼクティブ ディレクターのファブリツィオ・ボナマッサ・スティリアーニは、長年抱いてきた日本文化への関心を背景に、日本への旅の途上で浅井氏と出会いました。その邂逅から、イタリア語で光を意味するルチェアのための2種類の特別なダイアルが誕生しています。
2014年にデビューした「ルチェア」は、スティールの輝き、ピンクゴールドの温かみ、ベゼルに配したダイヤモンドのきらめきが重なり合う、女性らしさを象徴するタイムピースです。自動巻きムーブメントを搭載した機械式でありながら、マザーオブパールや深緑のマラカイトを用いた色彩のモザイクで表現領域を広げ、メティエダールの探究を続けてきました。
本作はサヴォアフェール(匠の技)への現代的な視点、そして光への共通の情熱を軸に、ファブリツィオと浅井氏の対話から結実しました。ファブリツィオ・ボナマッサ・スティリアーニは次のように述べています。「私たちは、何千もの小さなマザーオブパールの小片の反射によって、光を表現する新しい方法を見つけ出しました。この技法により、色彩を通した光に対する新たな視点を提示することができるようになったのです」。


魂が吹き込まれたユニークな作品
仕上げの要は研炭(とぎすみ)による磨きです。積層した漆の奥行きとつやを引き出し、浅井氏が色や形状にこだわって選び抜いたマザーオブパールの薄片が優美なモザイクを形成します。最終研磨を終えると、深い黒の中に図像が鮮明に立ち上がります。1枚のダイアルが完成するまでにはおよそ60日間の緻密な工程が重ねられ、仕上がった各ピースはふたつとない個性を宿し、永続する光をたたえます。


【製品概要】
「ルチェア ノッテ デ ルーチェ」


品番:104290 104243
価格:3,498,000円税込
ケース:径33mm、ステンレススティールおよびピンクゴールド製ケース、ラウンドブリリアントカットダイヤモンド(約1.075ct)をあしらったベゼル、ダイヤモンド (約0.02ct) をセットしたシンセティック カボションカット ピンク サファイア製リューズ、50m防水
ダイアル:螺鈿細工を施した漆のダイアル
ブレスレット:ポリッシュサテン仕上げステンレスティールおよびピンクゴールド製ブレスレット、フォールディングクラスプ
ムーブメント:自動巻きムーブメント
限定数:世界限定各80本
お問い合わせ先:ブルガリ・ジャパン 0120-030-142
https://www.bulgari.com/ja-jp/
【Editor's View】
ルチェアは誕生以来、光というコンセプトを構造と意匠の両輪で解いてきました。今回の「ルチェア ノッテ デ ルーチェ」は、漆の深みと螺鈿の微細な反射を文字盤に封じ込め、ジュエリーと時計の語彙を横断させた点が新鮮です。日常での着脱や装いのトーンを選ばず、手元に一筆の光を添えるように機能します。唯一性の高いダイアルは所有体験に奥行きを与え、コレクションの核として長く愛用したくなる完成度だと感じます。
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