2025.09.28
カテゴリ: 新作
日本ロレックス株式会社 TUDOR 初のムーンフェイズ搭載「チューダー 1926 ルナ」の全容
月を愛でる文化が息づく日本に、TUDORが「チューダー 1926 ルナ」を届けました。ロレックスのDNAを受け継ぐハウスが、ムーンフェイズという詩的な合図を日常の装いへ引き寄せたことは象徴的です。39 mmという収まりのよいサイズ、丁寧に仕上げられたダイアルとブレスレットは、ビジネスにも週末の小旅行にも馴染みます。機能を語れる一本は対話を生み、月の満ち欠けは時間の流れを静かに可視化します。過度な主張を避けつつ印象を残す腕時計を探す人にとって、TUDORの新作は確かな選択になりそうです。
日本では家族や親しい人と月を仰ぐ「中秋の名月」が今も受け継がれています。その季節感に寄り添うように、チューダーのコレクションに初のムーンフェイズモデルが登場しました。月という特別な対象を時間の表情として腕元に映す発想は、ロレックスとTUDORに関心を持つ読者にとって、行事や日々のルーティンとさりげなくつながる楽しみになります。初のムーンフェイズという節目は、機械式の詩情を求める層に新しい入口を開く出来事だと受け止めます。
精妙な佇まいで知られる1926コレクションは、はじめの一本として選びやすい系列です。名称は、ロレックスの創立者ハンス・ウイルスドルフ名義で「チューダー（The TUDOR）」が初めて登録された1926年に由来し、ハンスの思想である美と価値の両立を語ります。この血筋を継ぐ新モデルは、満月が夜空を照らす情景を思わせる堂々たる存在感を見せます。入門ラインに複雑機構が加わることで、TUDORは審美と実用を両立させたいユーザー層の選択肢を広げ、日常の装いに物語性を与えると感じます。
ケースは39 mmのステンレススチール製で、ダイアルはブルー、ブラック、シャンパンの3種が新たに用意されます。6時位置には、面取りで磨かれた縁を持つムーンフェイズインジケーターが配され、各色で違った表情を描きます。なかでもシャンパンはデザイナーのスパイスが効き、幻想的なムードをまといます。「ファントムムーンライトゴールド」のディスクが漆黒の切り抜きの奥で動き、月齢に合わせて徐々に姿を変える設えです。装飾と機構が一体化した見せ方は、フォーマルにもデイリーにも合わせたい場合に、一本で幅を持たせられる利点になります。
ローマ神話では女神ルナが月の神秘と美の象徴とされます。月はおよそ29.5日で満ち欠けを繰り返し、一般的な年は満月が12回、暦のずれによって13回となる年もあります。ムーンフェイズというコンプリケーションはこの現象を視覚化し、秒単位で24時間を刻む計時と、異なる周期を持つ月のサイクルを同時に示します。時刻表示にとどまらない語りを備えた表示は、ナイトアウトの計画や季節の行事の計画にも自然にリンクします。原文の人狼のくだりはユーモラスな比喩として知られ、TUDORの遊び心をやわらかく伝える要素だと感じます。
KEY POINTS
1. 39 mm、ポリッシュ仕上げの316Lスチール製ケース
2. ブラック、ブルー、またはシャンパンカラーのドーム型ダイアル、6時位置にムーンフェイズコンプリケーション
3. ムーンフェイズインジケーターを備えた、クロノメーター品質のスイス製機械式自動巻キャリバー T607-9
4. ポリッシュ＆サテンブラッシュド仕上げのブレスレット、316Lスチール製
5. 5年間の国際保証
TUDOR 1926 IS "BORN TO DARE"
1926年の創設以来、チューダーは価格を超える価値を目指す姿勢を貫いてきました。この不変の指針は、ハンス・ウイルスドルフが描いたビジョンと重なります。精度、防水、自動巻機構など、現代の時計製造を支える基礎を構想した彼の思想から、より多くの人へ完璧なツールウォッチの性能を届けるためのTUDORが生まれました。ロレックスの系譜を学びつつ独自性を磨く現在の取り組みは、実直で確かなつくりを日常に取り入れたいユーザーの頼れる選択肢になります。
1926という名を冠したシリーズは、最高水準の品質を適正な価格で届けるというハンス・ウイルスドルフの確信を実物に落とし込んだ存在です。ケースには堅牢性で知られる316Lスチールを採用し、スクリュー式リューズとケースバックの組み合わせで水深100 m（330フィート）の防水性を確保します。心臓部のスイス製機械式ムーブメントは、計時の安定だけでなく仕上げの美しさまできめ細かく整えられています。この構成は日常使用の安心感と装いの完成度を同時に満たす要となります。
針やエンボス加工のダイアルは、専門家の手で徹底的に作り込まれています。さらにデザイン、製造、仕上げの精度が際立つメタルブレスレットが加わることで、ハウスの核にある「BORN TO DARE」という思想が、外観と装着体験の両面から明確になります。
THE 1926 DIAL POINTS TO TUDOR’S LEGACY
ダイアルはチューダーのこだわりを物語る好例です。ヴィンテージ感を漂わせるドーム型の形状はハウスの原点を連想させ、ファセット加工のアロー型アワーマーカーの間に偶数のアラビア数字がアプライドで並びます。多層的な意匠が複雑で印象的な光の反射を生み、調和の取れたカラーが剣型の針を引き立てます。そこにムーンフェイズインジケーターが加わることで、時間表示に詩情が宿り、控えめな装いでも物語性を語れる点が魅力になります。
THE TUDOR METAL BRACELET
メタルブレスレットは創業期からのデザインにおける重要要素です。アクセサリーの域を超え、チューダーの美学と実用性をひとつにまとめ上げる役割を担ってきました。1926コレクションのブレスレットは、装着感の良さと見た目の整い、そして品質の三拍子を目指して設計されています。時計全体の印象を左右する部位だけに、長時間の着用や季節による体感の変化にも配慮が行き届いています。
7列でサイズの異なるリンクを組み合わせたブレスレットは、手首のカーブに沿ってしなやかにフィットします。外側のリンクはサテン仕上げ、中央のリンクはポリッシュ仕上げとし、質感の切り替えによってエレガンスを添えます。チューダーが長年培ってきた技術で組み上げられたこの構造は、堅牢性と柔軟性を同時に備えるのが持ち味です。袖口からのぞくわずかな面積でも印象を整えられ、日々の着脱や動作の多い場面でも快適さを保つ作りです。
モデル詳細
TUDOR 1926 LUNA
REFERENCE 91560 – 67050
税込価格
38万600円 ※順次発売
CASE
39 mm スチール製ケース、ポリッシュ仕上げ
BEZEL
スチール製スムースベゼル、ポリッシュ仕上げ
WINDING CROWN
スチール製スクリュー式リューズにチューダーロゴのレリーフ
DIAL
サンブラッシュドサテン仕上げのブラック、ブルー、またはシャンパンカラーダイアル、アプライド アワーマーカー、ムーンフェイズインジケーター
CRYSTAL
ドーム型サファイアクリスタル
WATERPROOFNESS
100 m（330 ft）防水
BRACELET
スチール製ブレスレット、7列、外側のリンクはサテン仕上げ、センターリンクはポリッシュ仕上げ
MOVEMENT
TUDOR T607-9
【Editor's View】
ムーンフェイズの導入を1926ラインで行った判断は、TUDORが語りと機能の両立を日常価格帯に落とし込む意思表示に映ります。39 mm、316Lスチール、7列ブレスレットという堅実な骨格に、ドーム型ダイアルと月相表示の詩情を重ねる設計は、オフィスと余暇を軽やかに往復する読者像に合います。ロレックスの系譜を背景にしながら、過度な自己主張ではなく着用者の生活に寄り添う態度がTUDORらしさです。
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