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エトロ 2026秋冬「エトロループフォワード」、色彩と異文化の要素を重ねるエクレクティックな世界観

過去をそのまま繰り返すのではなく、受け継いだものを別のかたちへ変えていく。エトロの2026秋冬広告キャンペーン「エトロループフォワード」が描くのは、そんな循環するクリエイションです。歴史ある邸宅に漂う記憶と、現代のライフスタイルを象徴するウェアが交わる空間では、ペイズリーやタータン、トロンプルイユ、ジャカードといった多彩なモチーフが自在に重なり合います。そこへフェザーやビーズ刺繍を用いたアクセサリー、ブルー、イエロー、レッドの鮮やかな色彩が加わり、ひとつのルックの中にも異なる文化や感性の響きが生まれます。17世紀の歴史的建造物、パラッツォ・モンティを舞台に、エトロらしい自由な美学が現在形へと更新されています。

エトロ「エトロループフォワード」、ペイズリーやタータンが交差する2026秋冬のボヘミアンスタイル
「エトロループフォワード」が掲げるのは、ひとつの型にとどまらない自由なミックス感覚の美学です。舞台となる歴史ある邸宅には、過去の記憶と現在のライフスタイルが共存し、そこを行き交う主人公は、さまざまな経験や仕草、インスピレーションを集めながら旅を続けるように空間を巡ります。「ループ」という言葉が示すように、物語は円を描きながら次の表現へ進みます。過去へ戻る動きがあっても、同じものをそのまま反復するのではなく、異なる要素を重ねることで新しい姿へ変化していく。そうした循環そのものが、今回のキャンペーンを貫くクリエイティブの核になっています。

エトロ「エトロループフォワード」、ペイズリーやタータンが交差する2026秋冬のボヘミアンスタイル

エトロ 2026秋冬広告キャンペーン「エトロループフォワード」、受け継いだ美意識を新たな表現へ

空間の中で強く印象に残るのが、ウェアに宿る豊かなテクスチャーと色彩です。プリントやジャカードに加え、メンズテーラリングから着想を得た端正な要素も取り入れながら、異なる文化や感性を自由に交差させています。ペイズリーやタータンチェック、トロンプルイユ、フェザートリムといったモチーフは、それぞれが独立して存在するのではなく、ひとつのルックの中で重なり合い、変化し続ける物語を形づくります。エトロが培ってきたボヘミアンなマキシマリズムも、こうした異質なものを組み合わせることで、より動きのあるスタイルへと展開されています。

エトロの2026秋冬広告キャンペーン、色彩と異文化の要素を重ねる「エトロループフォワード」の美学

エトロ「エトロループフォワード」、パラッツォ・モンティを舞台に描く自由なレイヤードスタイル

色彩の設計にも、今回のキャンペーンらしいコントラストが表れています。自然を思わせる落ち着いたニュートラルトーンを土台にしながら、ブルー、イエロー、レッドを鮮やかに差し込むことで、全体にリズムを生み出しました。さらにアクセサリーにはビーズ刺繍やフェザーディテールを加え、ウェアとは異なる質感を重ねています。色だけで強さを出すのではなく、刺繍や羽根といった立体的な要素まで組み合わせることで、ルックに奥行きを与えているのも特徴です。

エトロ「エトロループフォワード」が描く2026秋冬、ペイズリーと異文化を重ねる新たなエレガンス

エトロ「エトロループフォワード」が描く2026秋冬、ペイズリーと異文化を重ねる新たなエレガンス

「ループ」は、今回のスタイリングを説明するためのキーワードであると同時に、キャンペーンのビジュアルそのものを動かす考え方でもあります。過去から現在へ、そして現在から未来へと進みながら、エトロのヘリテージをそのまま保存するのではなく、異なる要素との出会いによって新しい物語へつなげていく。そこでは、見慣れたモチーフも新しい組み合わせの中で別の表情を見せます。エトロが大切にしてきた多様なインスピレーションを、循環と変化という視点から捉え直した表現です。

エトロ 2026秋冬の最新ビジュアル、パラッツォ・モンティで表現した自由と変化のスタイル

エトロ「エトロループフォワード」、伝統的なモチーフを現代へつなぐボヘミアンな2026秋冬広告キャンペーン

今回のビジュアルを収めたのは、イタリア・ブレシアに位置するパラッツォ・モンティです。17世紀に建てられた歴史的建造物でありながら、現在は現代アートと文化交流の拠点として知られるこの場所が、エトロの2026秋冬キャンペーンの舞台に選ばれました。重厚な歴史を感じさせる建築空間の中に、プリント、鮮やかな色彩、フェザー、ビーズ刺繍といった現代的な要素を重ねることで、過去と現在が同時に存在するような世界観を形成。記憶をたたえた空間と変化し続けるファッションが交差することで、「エトロループフォワード」のテーマが視覚的に表現されています。

Photographer: Sean Thomas(ショーン・トーマス)
Models: Adele Aldighieri(アデル・アルディギエリ)


【Editor's View】
エトロのアイデンティティを考えると、「エトロループフォワード」というタイトルにはブランドのクリエイションそのものが凝縮されています。エトロは1968年にミラノでテキスタイルメーカーとして創業し、1981年にはペイズリーを取り入れ、それを時代とともに多様な解釈へ展開してきました。現在もペイズリーはブランドを象徴するモチーフであり、世界各地から集めた文化やアート、旅から得たインスピレーションを重ねる姿勢がクリエイションの背景にあります。今回の2026秋冬では、その蓄積をひとつの固定された様式として見せるのではなく、タータン、トロンプルイユ、テーラリング、フェザーなど異なる要素を組み合わせることで、既知のモチーフを別の表情へ変換しています。過去の記号を大切にしながら、それを新しい組み合わせへ送り出す。その循環こそが、エトロが持つエクレクティックな魅力を現在進行形で更新しているように感じられます。

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