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ブルガリ ダズル迷彩幾何学パターンの存在感、最新作オクト フィニッシモ ダズルに見る前衛的な表現力

ジュネーブ・ウォッチ・デイズにおいてブルガリが発表した新作「オクト フィニッシモ ダズル」は、チタンという素材の持つ概念を大きく押し広げる前衛的なタイムピースです。自動車の試作車に使われるダズル迷彩からインスピレーションを得た本作は、高精度なレーザー加工によって金属の表面に繊細な幾何学模様を張り巡らせています。これまでも妹島和世氏や安藤忠雄氏といった巨匠との対話を通じて時計の概念を再解釈してきたブルガリが、視覚的錯覚という新たなアプローチでプロダクトの境界線を揺るがす、デザイン哲学の結実といえる一作です。

ブルガリがジュネーブ・ウォッチ・デイズで披露したオクト フィニッシモ ダズルに見るチタン素材の革新性と視覚的錯覚の美学

時計界の重要なイベントであるジュネーブ・ウォッチ・デイズにおいて、ブルガリは金属素材の領域を超えた革新的なタイムピースを披露しました。レーザー刻印技術を駆使してチタンの表面に幾何学的な視覚効果を宿した「オクト フィニッシモ ダズル」は、メゾンの美学を体現する象徴的な一作です。ブルガリにとってチタンとは、優れた実用性にとどまらず、デザインに対する明確な姿勢や理念そのものを映し出す特別な素材として位置づけられています。

ブルガリ ウォッチのマネージングディレクターを務めるジョナサン・ブリンバウムは、チタンという素材に対するメゾンの独自の眼差しについて言及しています。2014年の登場以来、この金属は軽量さや強靭さといった機能面だけで選ばれてきたのではなく、造形美や手首での装着感、そして現代的な時計製造の表現技法を刷新するためのクリエイティブなデザイン言語として機能してきました。他にはない物理的特性と美的価値の融合が、自由な発想を導き出す原動力となっています。

2026年のジュネーブ・ウォッチ・デイズで披露された各コレクションは、チタンが秘める多様な可能性とデザイン哲学を多角的に掘り下げています。時計師ヴィアネイ・ハルターとの対話をはじめ、「オクト フィニッシモ ダズル」における前衛的な美学、そして「ブルガリ ティタニオ」が見せる新たな解釈に至るまで、ひとつの素材から広がる無限の表現力を証明しました。ブルガリが提示するイノベーションとは技術革新のみを指すのではなく、ブランド独自の美意識を保ちながらそれぞれの時計に唯一無二の個性を吹き込む挑戦に他なりません。

プロトタイプのカモフラージュに着想を得た幾何学模様、ブルガリのオクト フィニッシモ ダズルが魅せる光のグラフィック

錯覚から生まれたアート「オクト フィニッシモ ダズル」

薄型時計の領域で数々の記録を打ち立ててきた「オクト フィニッシモ」は、高度な技術の証明にとどまらず、現代アートや独創的なデザインと響き合う表現の場としての役割を果たしてきました。立体的な造形美や輪郭に対する従来の視覚的概念を解体し、限界まで表現を突き詰めた「オクト フィニッシモ ダズル」は、このコレクションが積み重ねてきた芸術的アプローチをさらなる高みへと昇華させています。

視認性を再定義するタイムピース

「オクト フィニッシモ ダズル」のコンセプトは、時計における従来の視認性や存在感をあえて揺るがすという野心的なアイデアから着想を得ています。チタンの表面全体に施された精密な幾何学模様は、計算された光の錯視効果を生み出し、幾重にも重なる鋭いエッジやラインを巧みに背景へと馴染ませます。際立つ輪郭だけを残してケースそのものがグラフィックの中に溶け込んでいくかのような佇まいは、観る者に鮮烈な印象を与えます。

これまで「オクト フィニッシモ」が展開してきた多彩なコラボレーションは、タイムピースというプロダクトをアートピースとして再定義する試みから誕生してきました。構造を視覚的にカモフラージュするという「オクト フィニッシモ ダズル」のユニークな手法も、これまでの歴史が紡いできた芸術的な探究心とクリエイティブな精神を忠実に継承した成果といえます。

ダズル迷彩の幾何学パターンが紡ぐ存在感、ブルガリの最新作オクト フィニッシモ ダズルが示すタイムピースの新たな境界

ダズル迷彩のルーツ

新開発されたグラフィックの着想源となったのは、新車開発の走行テスト時にメーカーが車両の造形を覆い隠す目的で使用するダズル迷彩の手法です。複雑に交差する幾何学模様を車体表面に配置することで人間の視覚を撹乱し、ボディ全体の立体的な輪郭やエッジのラインを曖昧にぼかす技法が用いられています。

ブルガリはこの幾何学的な視覚攪乱のプロセスを高度な技術で応用し、ケース径40mmの「オクト フィニッシモ」へと落とし込みました。コレクションを象徴する多面的なエッジが模様の中に滑らかに馴染むことで、各面の境目が溶け合い、時計のフォルムそのものがグラフィックの奥へと姿を消していくような錯覚をもたらします。ダイヤルから一体型のブレスレットにかけてシームレスに模様が連続し、アウトラインのみが浮かび上がることで、見せる要素と隠す要素が交錯する力強い存在感が生まれています。

ブルガリのプロダクト クリエイション エグゼクティブ ディレクターを務めるファブリツィオ・ボナマッサ・スティリアーニは、意匠と機能が交差する本作の狙いについて明かしています。ケースやブレスレット全体を覆うカモフラージュによって時計としての境界を隠し、パターンの中に質感を融合させることで、時刻を知らせる道具を超えた現代的なオブジェクトへと進化させました。一方で、八角形のアイデンティティを象徴するベゼルだけはグラフィックからあえて除外することで、コレクション本来のシルエットと一目で認識できる佇まいを保持させています。

イリュージョンを支えるレーザーの精密技術

この斬新な造形美を現実のものとするため、メゾンの工房に息づく高精度なレーザー彫刻技術が投入されました。チタン製ケースの微細な曲面や面に対して幾何学のネットワークを均一に描くためには、誤差を極限まで抑えたレーザー加工が不可欠な役割を果たします。手作業や従来の機械加工では到達できない正確で規則正しいエングレービングは、表面装飾の領域を超えて光の反射と影の質感を変容させ、チタン素材の表情そのものを新しく塗り替えています。

ヴィジョンの継承

「オクト フィニッシモ ダズル」を通じて、ブルガリは高級時計製造(オートオルロジュリー)が精度や機能の追求にとどまらず、視覚や解釈の美学を探求する表現手法であることを提示しています。これまでも李禹煥(リー・ウファン)氏との精神的な対話や、マタール・ビン・ラヘジ氏との詩的な表現、妹島和世氏や安藤忠雄氏との建築的ミニマリズムを結実させてきたブルガリは、今作で錯視という新しい領域へと踏み出しました。絶え間ない探求心が生み出した本作は、「オクト フィニッシモ」が持つ豊かな創造性を物語るタイムピースです。

製品概要

「オクト フィニッシモ ダズル」

ブルガリ「オクト フィニッシモ ダズル」品番:104382

品番:104382
価格:2,893,000円税込
ムーブメント:BVL138超薄型機械式ムーブメント、自動巻き、マイクロローター、コート・ド・ジュネーブおよびペルラージュ加工、厚さ2.23mm、毎時21,600振動、時/分表示、スモールセコンド、60時間パワーリザーブ ケース/ダイアル:径40mm、厚さ5.15mm、レーザーで刻印された幾何学モチーフ、ブラックセラミックをインサートしたサンドブラスト加工チタン製リューズ、シースルーケースバック、30m防水、レーザーで幾何学モチーフが刻印されたオパーリン加工チタン製ダイアル、ブラックの針とインデックス
ブレスレット: レーザーで幾何学モチーフが刻印されたサンドブラスト加工チタン製ブレスレット、一体型フォールディングバックル



【Editor's View】
「オクト フィニッシモ ダズル」は、時計を時間計測の機器から空間や視覚と対話するアートピースへと高めるブルガリの哲学が詰まった作品です。プロトタイプのカモフラージュという工業的なアイデアを独自のレーザー技術で繊細な質感へと昇華させ、ベゼルだけを残して存在感を消す手法は非常に示唆に富んでいます。独自のスタイルを築き上げながらも常に自らの境界を破り続ける姿勢に、メゾンの深い独創性を実感させられます。

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