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ヴァン クリーフ&アーペル 「ブークル ソリティア」、パーマネント コレクションに昇華したリボンモチーフの新たな物語

ヴァン クリーフ&アーペルのリングを手に取るとき、多くの人が惹かれるのはただ眩しい輝きだけではなく、その奥で静かに息づく物語ではないでしょうか。ブークル ソリティアがパーマネント コレクションに加わったことで、リボンモチーフに込められた愛情やクチュールへのオマージュが、より身近な選択肢として指元に寄り添うようになりました。そこにはGIAの評価基準を超えて、ストーン エキスパートが一石ずつ見つめる審美眼や、パリのアトリエで育まれてきたクラフツマンシップが息づいています。自然やダンス、愛の言葉をインスピレーションにしたソリティアやマリッジリングのラインナップを見渡すと、人生の節目や日常の小さな決意を、どのリングに託そうかと想像する時間そのものが、とても豊かなひとときに感じられます。

ヴァン クリーフ&アーペルのブークル ソリティア、パーマネント コレクション入りで深まるリボンと愛のシンボル

2014年にヴァン クリーフ&アーペルのハイジュエリー ソリティア コレクションに加わった「ブークル」は、登場からほどなくしてメゾンを象徴する存在として知られるようになりました。今年、その「ブークル」がパーマネント コレクションに迎え入れられ、メゾンが長く大切にしてきたリボンモチーフに、あらためて光が当てられます。ブライダルリングや日常に寄り添う一本として、愛のかたちを心地よく指先に留めたい人にとって、メゾンの歴史とスタイルが凝縮された選択肢が増えることになりました。

このリボンモチーフは、ヴァン クリーフ&アーペルにとって重要なインスピレーションの源であるクチュールの世界から生まれました。1920年代、メゾンのクリエイションに登場して以来、布地の動きや縁飾りのニュアンスを宝石で表現する試みの中で、たびたび姿を変えながら受け継がれてきました。新たにパーマネント コレクションに加わるブークル ソリティアでは、アシンメトリーなラインが強調され、結びたてのリボンがふわりとたゆたうような柔らかさが印象的です。詩情と象徴性に富んだヴァン クリーフ&アーペルのソリティアとマリッジリングの世界に加わるこのモデルは、メゾンの成り立ちと深く結び付いた愛の物語に、改めて永遠のオマージュを捧げる存在だと言えます。

1. ブークル ソリティア:光を結ぶリボン

ヴァン クリーフ&アーペル ブークル ソリティア(プラチナ、ラウンドカットダイヤモンド1石(3カラット)、ダイヤモンド)
ブークル ソリティア(プラチナ、ラウンドカットダイヤモンド1石(3カラット)、ダイヤモンド)


クチュールとパスマントリー(縁飾りや房飾り)の芸術から着想を得たブークル ソリティアは、今まさに指元で結び上げられたようなリボンの躍動感を、そのまま立体的なジュエリーとして表現しています。渦を描きながら指を包み込むパヴェ ダイヤモンドは、細やかに絡み合うパターンを描き、ぎゅっと密度のある部分と、あえて余白を残した部分の間に、陰影と光の対話を生み出します。ひとつひとつのカーブは綿密に考え抜かれており、精巧に施されたパヴェとミザジュールによるオープンワークが光を引き込み、動くたびに異なる表情で反射します。リボンというモチーフが持つ甘さに、洗練された構成と立体感が加わることで、スタイルに奥行きを添えるソリティアに仕上がっています。

ヴァン クリーフ&アーペルらしさを語るうえで欠かせないアシンメトリーと、緻密に整えられた全体のバランスが、ブークル ソリティアに独特のリズムを与えています。ラインの流れに沿って配置されたダイヤモンドが、リボンの結び目からほどける瞬間をとどめたような躍動感を生み、その中心に据えられたセンターダイヤモンドが視線を集めます。4本の爪で支えられたこのダイヤモンドは、輝きの源がまるでリボンの結び目そのものに宿っているかのように見え、愛情や約束のイメージを自然と重ねたくなるつくりになっています。

2. サヴォアフェールの融合:技術が呼び覚ます感情

ヴァン クリーフ&アーペル センターダイヤモンドの台枠への取り付け

センターダイヤモンドの台枠への取り付け
ヴァン クリーフ&アーペル ブークル ソリティアのブラシ研磨
ブークル ソリティアのブラシ研磨


メゾンのアトリエでは、ヴァン クリーフ&アーペルが受け継いできたハイジュエリーのサヴォアフェールと卓越性の伝統が、一つひとつの作品の中で息づいています。ゴールドを扱う宝飾職人は、まず台座の骨格を形づくり、選び抜かれた石に調和するように細部のカーブを整えていきます。その後、研磨職人がブラシや研磨糸を用いた繊細な工程を幾度も重ねることで、貴金属が持つ本来の輝きを引き出します。仕上げの段階では、セッティング職人がダイヤモンドを一石ずつ慎重に留めていき、宝石の下のゴールドにはミザジュール(オープンワーク)が施されます。光が裏側から石の奥まで届くことで、ブークル ソリティアならではのまばゆい輝きが指先に生まれます。

こうした緻密な工程に加えて、中央に配されるダイヤモンドを支える台枠は、それぞれの石に合わせて個別に仕上げられます。宝飾職人はダイヤモンドを詳細に観察し、ガードルのすぐ下、石の直径が最も広がる位置を見極めながら、ほとんど目立たない繊細なゴールドのバンドを彫り出して固定します。この独自の構造によって、ダイヤモンドが台枠よりも高い位置に置かれ、周囲から光を取り込みやすくなります。センターストーンの存在感を損なうことなく、輝きを最大限に引き出す工夫が、身に着ける人の手元を印象的に見せるポイントになっています。

3. ヴァン クリーフ&アーペルが選ぶダイヤモンド:一世紀を超えて培われた専門性

ヴァン クリーフ&アーペル パヴェ ダイヤモンドの選別
パヴェ ダイヤモンドの選別
ヴァン クリーフ&アーペル センターダイヤモンドの選別
センターダイヤモンドの選別


貴石に対する深い知識と、常に高みを目指す姿勢は、ヴァン クリーフ&アーペルのアイデンティティの中心にあります。ブークル ソリティアの澄んだまばゆさは、メゾン独自の厳格な基準に沿って行われるダイヤモンドの選定プロセスによって支えられています。客観的な品質評価だけでなく、1世紀を超える歴史の中で培われた審美眼を持つストーン部門ならではの感性によって、一石ごとにふさわしい輝きと表情を備えたダイヤモンドが選び抜かれます。その結果として、リング全体の印象に統一感が生まれ、長く見つめても飽きることのない光の質感が実現されています。

メゾンはGIAが定義する品質評価基準「4C」に基づき、カラーはDEF、クラリティはIFからVVSまで、カットはエクセレントもしくはベリーグッドに分類されるダイヤモンドのみを厳選しています。こうした基準は、いずれも石の輝きに密接に関わる要素です。それぞれのパラメーターが高い水準で満たされることで、センターストーンとパヴェ ダイヤモンドの光が調和し、指元で柔らかなきらめきから強い閃光まで、多彩な表情を見せます。ブライダルという節目の瞬間だけでなく、日常の何気ない仕草の中でも、光の質の違いがもたらす豊かなニュアンスを楽しめるように考え抜かれた選定と言えます。

こうした基本的な品質評価のステップに続き、ストーン エキスパートが自らの目で宝石一石ごとに向き合い、ヴァン クリーフ&アーペル独自の厳格な基準と感性に見合うかどうかをあらためて判断します。パヴェ ダイヤモンドに関しては、メゾンが定めたプロセスに従い、10倍ルーペを用いた体系的な検査が行われます。一方で、0.3カラットから3カラットまでのセンターストーンについては、各石ごとに細やかな鑑定を重ねます。この丁寧なプロセスによって、素材そのものの美しさにとどまらず、カットラインの優美さや光の返し方といった要素まで総合的に評価することが可能になっています。

4. ソリティアとマリッジリングが紡ぎ出す詩情

クチュールに着想を得たヴァン クリーフ&アーペル、ブークル ソリティアがパーマネント コレクションとして永遠の輝きへ

ソリティアとマリッジリングのコレクションには、ヴァン クリーフ&アーペルが育んできた夢のような世界観が凝縮されています。自然やクチュール、ダンス、愛の言葉といったメゾンがこよなく愛してきたテーマがインスピレーションの源となり、それぞれの作品に気品と詩情を宿らせています。たとえばイコーヌ ソリティアではセンターストーンが柔らかく包み込まれるように支えられ、ペルレやエステルのリングでは、ゴールドやプラチナのビーズが繊細な縁取りとなってダイヤモンドを取り巻きます。こうしたディテールの積み重ねが、リングを身に着ける人の物語や感情を静かに映し出す存在へと高めています。

ボヌールとロマンスの作品群では、研ぎ澄まされた美学がダイヤモンドの輝きをいっそう引き立てています。石の魅力を最大限に生かすために整えられたフォルムは、光を受けたときのきらめきまで計算され、凛とした印象とやわらかなムードの両方を指先に添えます。そしてブークルとクチュールのソリティアでは、流れるようなラインが特徴的で、リボンが肌にそっと触れながらほどけていく瞬間を思わせる佇まいです。同じソリティアでも、それぞれが異なる表情で愛のイメージを語りかけてくる構成は、メゾンならではの物語性を感じさせます。

自然やクチュール、ダンス、愛の言葉といったテーマは、ヴァン クリーフ&アーペルが長年大切にしてきたインスピレーションの源であり、コレクション全体に統一感のある世界観を与えています。ソリティアやマリッジリングの一つひとつに、こうした物語が静かに織り込まれているからこそ、時を経ても色あせない魅力が生まれます。身に着ける人それぞれの人生の節目や日々の感情と重なり合い、リングが個人的な記憶の一部として刻まれていくところに、このメゾンのジュエリーの奥行きが感じられます。

5. リボン:ドレスの装飾とジュエリーモチーフをつなぐもの

ヴァン クリーフ&アーペル フローティング リボン ブローチ、1937年(プラチナ、ダイヤモンド)ヴァン クリーフ&アーペル コレクション
フローティング リボン ブローチ、1937年(プラチナ、ダイヤモンド)ヴァン クリーフ&アーペル コレクション
ヴァン クリーフ&アーペル ボウ ブローチ、1945年(イエローゴールド、プラチナ、 ダイヤモンド)ヴァン クリーフ&アーペル コレクション
ボウ ブローチ、1945年(イエローゴールド、プラチナ、 ダイヤモンド)ヴァン クリーフ&アーペル コレクション


クチュールの世界は、メゾン誕生の地であるパリへのオマージュとして、ヴァン クリーフ&アーペルのクリエーションの中に脈々と受け継がれています。ゴールドでかたどられたレースや光をたたえたリボン、繊細なトリミングの表現は、パリのクチュールが象徴する洗練された装いを連想させる要素です。そこからインスピレーションを得て、ジッパーに着想したジップ ネックレスをはじめとする、メゾンを代表する数々の技術革新が生み出されてきました。ジュエリーでありながら、まるで仕立てのよいドレスの一部を身にまとうような感覚をもたらしてくれるのは、この背景によるものと言えます。

ヴァン クリーフ&アーペルの創造の歴史において繰り返し登場するモチーフの中でも、リボンは特別な位置付けを与えられています。立体感のあるクリップや彫刻的なリング、浮き彫りのネックレスなど、さまざまなピースがリボンのラインによって彩られています。このモチーフは、職人たちが追い求める卓越した手仕事の象徴でもあり、貴重な素材を用いてファブリックのしなやかさや動きをリアルに表現することを目指しています。指先やデコルテの上で揺れるリボンの曲線は、メゾンのクラフツマンシップと感性が交差する場所として、今も創作の源となり続けています。

リボンはメゾンの歴史の中で繰り返し選ばれてきたモチーフであり、ボリュームのあるクリップや立体的なリング、浮き彫り効果を生かしたネックレスといった多彩な作品に表情を与えています。ジュエリーの中でたなびくリボンの動きは、クチュールに通じる華やかさと、ヴァン クリーフ&アーペルの職人たちが磨き上げてきた技の確かさを同時に感じさせるものです。ブークル ソリティアをはじめとするリボンモチーフのピースは、身に着ける人の仕草や時間の流れとともに、その意味合いを少しずつ深めていく存在として、これからもコレクションの中心に位置し続けるでしょう。

ヴァン クリーフ&アーペル レース ボウ クリップ、1949年(プラチナ、イエローゴールド、ダイヤモンド)ヴァン クリーフ&アーペル コレクション
レース ボウ クリップ、1949年(プラチナ、イエローゴールド、ダイヤモンド)ヴァン クリーフ&アーペル コレクション
ヴァン クリーフ&アーペル ストライプ ボウ クリップ、1988年(イエローゴールド、ルビー、ダイヤモンド)ヴァン クリーフ&アーペル コレクション
ストライプ ボウ クリップ、1988年(イエローゴールド、ルビー、ダイヤモンド)ヴァン クリーフ&アーペル コレクション


「リボンは装飾表現の一要素であり、ジュエリー史の初期に登場する。金細工職人と装飾職人は、ジュエリーとドレスとの間にあるつながりを——時には無意識のうちに——超えようとする試みにおいて、豊かな創意工夫と創造性を示した。[…] ジュエリーは、もはや装いを引き立てるだけのものではなく、それを再現するものでもあったのだ。[…] メゾンのアーカイブには、布地やリボンを贅沢に模したブローチなど、数多くのデッサン画が収蔵されている。」

「ザ ヴァン クリーフ&アーペル コレクション 1906年 – 1953年」から

「Between Clothing and Jewelry Arts(ドレスとジュエリーをつなぐもの)」メロディ・ル・レイ 著


【Editor's View】
ブークル ソリティアがパーマネント コレクションに加わったことは、ヴァン クリーフ&アーペルが育んできたリボンモチーフの歴史と、現代のブライダルジュエリーやデイリーリングのニーズが、美しく交差する瞬間のように映ります。GIAの「4C」に基づいた厳格な基準に加え、ストーン エキスパートの目で選び抜かれたダイヤモンドは、センターストーンとパヴェの輝きが調和するよう計算され、指先の小さな動きにまで豊かな表情を与えます。自然やクチュール、ダンス、愛の言葉といったテーマから生まれたソリティア&マリッジリングのラインナップの中で、ブークルは特に、身に着ける人の人生そのものをリボンで結ぶようなイメージを託したくなる存在です。節目の記念としてはもちろん、日常の装いにそっと物語を添えたいときにも、自分らしい時間の重ね方を静かに肯定してくれるリングとして選びたくなります。

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