Brand JOY

ルイ・ヴィトン 新作「エスカル タイガーズアイ」を発表、タイガーズアイとアースカラーが出会う限定タイムピース

ルイ・ヴィトンのウォッチを見るとき、トランクの留め金やレザーのコバと同じ感覚で、思わず「質感のレイヤー」を数えたくなります。「エスカル タイガーズアイ」は、その感覚をさらに先へ押し進めた一本。タイガーズアイのストーンケースリングに、イエローゴールド、そしてサバンナブラウンのサフィアーノレザーというアースカラーのグラデーションが重なり、手元に小さな旅の情景をつくり出します。サファイアケースバックから覗くキャリバーLFT023のブリッジは、マットとポリッシュのコントラストが効いた仕上げで、ダイヤル側の装飾石の世界観と呼応。ファッションとしてのルイ・ヴィトンに親しんできた人にとっても、このウォッチはブランドのサヴォアフェールを「時間」という軸から味わい直すきっかけになりそうです。

ルイ・ヴィトン「エスカル タイガーズアイ」、サフィアーノレザーとゴールドが導く旅するハイウォッチ

©Chelsie Craig

装飾石細工の新たな可能性に挑み続けるルイ・ヴィトンが、その探求の最新形として送り出すタイムピースが「エスカル タイガーズアイ」です。トランクづくりの歴史を背景に持つメゾンが培ってきたファインウォッチメイキングの経験に、鉱物という生きたマテリアルを掛け合わせることで、「エスカル」コレクションは再びアップデートされます。旅と時間をテーマにしたシリーズの中で、タイガーズアイは単なる装飾ではなく、ケース全体の世界観を支える中心的な存在として据えられており、時計という枠を超えたオブジェとしての価値を強く印象づけます。
ルイ・ヴィトン 新作「エスカル タイガーズアイ」、タイガーズアイとイエローゴールドが描く時と旅の物語
©Piotr Stoklosa


2025年に登場したプラチナ製のターコイズモデルとマラカイトモデルに続き、最新作として発表される「エスカル タイガーズアイ」は30本限定で展開されます。このモデルは、メゾンのサヴォアフェール(匠の技)と、天然素材の美しさを極めていく姿勢の双方に、新しい段階を示すものです。ルイ・ヴィトンが大切にしてきた旅の真髄(こころ)にあるロマンティシズムを呼び覚ましながら、シリーズの特徴であるトランクから着想を得た構造を受け継ぎ、40 mmケースにシームレスな一体型タイガーズアイ製ケースリングを採用しました。このリングが同じ天然石で仕立てたダイアルをぐるりと囲み、ラグ、ベゼル、ケースバック、リューズにはイエローゴールドを組み合わせています。「エスカル」コレクションにこの貴金属が用いられるのは今回が初めてであり、鉱物と金属が出会うことで、石の温かな色合いとゴールドのソフトな光沢が互いを高め合う調和に満ちた一本に仕上がっています。

タイガーズアイ:天然の輝き

タイガーズアイは、魅惑的なゴールデンブラウンのトーンゆえに古くから珍重されてきた鉱物で、「エスカル」にも新しい色の深みをもたらします。黄土色からブロンズ、赤褐色へと連なる繊維状の縞模様が光を受けて立体感を帯び、砂漠の地表に広がる光の波紋や、長い時間を経て焼けた木目のような風合いを連想させます。この独特の表情は、熱と圧力を伴う地質学的変成作用によってもたらされたもので、もともとの鉱物が幾重もの時間を経て稀有な美しさを備えた石へと変わっていった証と言えます。「エスカル タイガーズアイ」に使われるストーンは、一つ一つの色調のバランスや縞の動きに加え、キャッツアイ効果を生み出す層の出方まで見極めたうえで選別されます。光が走る角度によって表情が移ろうその性質が、光と物質が複雑に絡み合う魅力をダイアルとケースリングに与えています。

ルイ・ヴィトンのトランクからインスピレーションを受けた「エスカル」のデザインは、質感と輝きの違いを味わう旅路を描くのにふさわしい舞台として機能します。脈の入ったターコイズ、特徴的な縞模様が印象的なマラカイトに続き、サバンナの夕暮れを思わせる琥珀色の光を宿したタイガーズアイが加わることで、コレクションは地球が育んだ宝石をめぐるストーリーをさらに広げています。また、タイガーズアイは多くの古代文化において、身に着ける人を守り、邪なるものを遠ざける守護の石と考えられてきました。未知の領域に向かう旅人にとって理想的な護符とされてきた背景は、旅を本質に持つ「エスカル」のコンセプトとも自然に重なり、現代のウォッチへと受け継がれています。

素材への精通

「エスカル ターコイズ」と「エスカル マラカイト」という2つのローンチモデルでルイ・ヴィトンが初めて実現させた一体型ストーンケースの製作は、現在もファインウォッチメイキングの装飾技術において、最も難易度の高い工程のひとつに数えられます。「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」のケース製造アトリエである「ラ・ファブリク・デ・ボワティエ」では、エンジニアと職人が協働しながら、タイガーズアイ特有の性質に対応するための加工ルールを一から組み立て直しています。層状構造や割れのリスク、硬度の違いに細心の注意を払い、ストーンを削り出して金属パーツと一体化させるプロセスは、ハイジュエリーとタイムピースのノウハウが交わる領域そのものです。そうして完成した「エスカル タイガーズアイ」には、表からは見えない膨大な試行錯誤が宿り、その静かな存在感を裏側から支えています。

タイガーズアイの内部には、木目のように走る繊維状の構造が驚くほど精密に折り重なっており、その複雑さが加工の難度を大きく引き上げています。全体としては堅牢でありながら、その中に構造的に脆く細い帯が点在しているため、わずかな負荷のかけ方の違いが亀裂につながるおそれがあります。この石の流れに逆らわず、安全な方向を読み取りながら削り出すには、高度な専門知識と経験が欠かせません。ケースリングは一つ一つ、顕微鏡で確認できるレベルの精度で成形されたのち、職人の手による丹念な研磨を重ねることで、タイガーズアイ特有の深い艶と光のうねりが引き出されています。

ターコイズモデルやマラカイトモデルと同じく、「エスカル タイガーズアイ」にも、このコレクションならではのエレガントな輪郭を損なうことなく、強度と一体感を両立させるケース構造が求められました。そこで「エスカル」を象徴するフォルムを保ちながら、石の特性に合わせてケースの構成を一から見直し、細部まで緻密に組み立て直すプロセスが取られています。製造の各段階では機械任せにせず、人の目と指先による介入が不可欠です。繊維の流れを読み取り、内部に潜む天然の含有物を避けながら、加工の途中で石に思わぬ負担がかからないよう、素材が見せる予測しづらい反応と向き合い続ける作業が進められています。

ダイアルとケースを組み合わせる工程もまた、繊細な判断が求められるステップです。各パーツは組み立てに入る前に、色合いの相性や縞模様の向き、全体のリズムがどう見えるかといった観点からじっくりと検証されます。最終的にどのダイアルをどのケースリングと組み合わせるかは、職人の目による観察と微調整、そして培われた直感の積み重ねによって決定されます。同じ配置が二度と生まれないため、「エスカル タイガーズアイ」一つ一つは固有の表情を持った存在となり、天然石が描く模様と熟練のクラフツマンシップが対話した結果が、そのまま唯一のウォッチとして結晶化しているのです。

ルイ・ヴィトン「エスカル タイガーズアイ」、タイガーズアイのケースとキャリバーLFT023が紡ぐコンテンポラリークラシック
©Piotr Stoklosa

ルイ・ヴィトンのファインウォッチ「エスカル タイガーズアイ」、サヴォアフェールが昇華させる装飾石と旅の美学
©Chelsie Craig


質感と光が出逢う場

「エスカル タイガーズアイ」には、サヴォアフェールへの深い敬意と、質感や触れたときの感覚を何より大切にするメゾンのこだわりが色濃く反映されています。鏡面に磨き上げたゴールドの面と、タイガーズアイが湛えるしっとりとした光沢が寄り添うことで、腕の角度や差し込む光に応じて印象が移ろう、豊かなぬくもりが生まれます。その視覚的な温度感は、単に時間を示す道具を超え、鉱物と貴金属が呼吸を合わせて生み出す小さな風景を身にまとうような体験へとつながっています。

繊細なグレインが浮かぶサバンナブラウンのサフィアーノレザーストラップは、「エスカル タイガーズアイ」全体の印象をやわらかくまとめ上げる重要なピースとして機能します。控えめな光沢をたたえたこのレザーは、タイガーズアイが持つ直線的な層の構造をイメージさせるテクスチャーを備え、ストーンケースから続くラインを手首の側面へと自然につないでいきます。色味はアースカラーのレンジにしっかりと収まっており、ウォッチ全体に温度感のあるブラウンのニュアンスを広げる役割を担っています。同系色で施されたさりげないステッチワークが、余計なコントラストを避けながら落ち着いた表情を保ち、細部にまで品格を感じさせるストラップに仕上がっています。

直径40 mmのケースサイズは、日常使いに求められる汎用性と手首への快適なフィット感のバランスを両立させたプロポーションです。イエローゴールド製のベゼルとケースバックは、洗練されたシルエットを崩さずにストーンケースを包み込みながら、タイガーズアイよりもわずかに外側へ張り出すことで、日々の着用で生じる軽い衝撃から装飾石を守る役割も果たします。裏側に配されたサファイアケースバック越しには、クロノメーター認定を受けた精度と緻密な仕上げを備えるキャリバーLFT023の姿が広がり、高慣性の22Kローズゴールド製マイクロローターが、約50時間のパワーリザーブを生み出しています。サンドブラストでマットに整えた面と、ポリッシュされた面取り部分が交互に現れるムーブメントブリッジは、このウォッチ全体に通底する質感のレイヤーというテーマを、ムーブメント側からも体現しています。

「エスカル タイガーズアイ」という作品を通じてルイ・ヴィトンが伝えているのは、素材そのものをどこまで高められるかという挑戦です。タイガーズアイという自然が育んだ鉱物をストーンケースに仕立て、そこにイエローゴールドや精緻なムーブメントを重ね合わせることで、天然の美しさと人の手が生み出すサヴォアフェールとの出会いを祝福しています。単に希少な素材を用いることに満足せず、その表情を最大限に引き出すために時間と技術を注ぎ込む姿勢こそが、このモデルに特有の静かな迫力となって表れています。

装飾石をまとった「エスカル」コレクションのウォッチはいずれも、旅というテーマからインスピレーションを受け、天然の美への揺るぎない愛情に導かれながら、メゾンが追い求めてきた大胆な表現の結晶として生まれています。今回の「エスカル タイガーズアイ」では、イエローゴールドの温かな光とタイガーズアイの揺らぎのある輝きが一体となり、長く愛用したくなる品格あるスタイルを形にしています。光と質感が交わる瞬間、そして芸術的な視点と自然がもたらす造形が互いを補い合う様子を、一つのウォッチの中で体験することができる構成です。それは、腕元に広がる小さな旅路のようなものであり、時間を重ねても色あせない美意識を静かに語りかけてくれます。

ルイ・ヴィトン「エスカル」ストーンウォッチ最新作、タイガーズアイとアースカラーが出会う限定タイムピース

「エスカル オトマティック イエローゴールド&タイガーズアイ」

W3YG21
価格:8,360,000円(税込)

ケース:
• イエローゴールド製の ポリッシュ仕上げのベゼル、
 ブラッシュ仕上げとポリッシュ仕上げを組み合わせたラグ、
 タイガーズアイ製のミドルケース
• 直径:40 mm
• 厚さ:8.97 mm(風防含まず)
     10.34 mm(風防含む)
• スケルトンケースバック、“1 of 30”を刻印したホワイトゴールド製のプレート
• 反射防止コーティングを施したサファイアクリスタル
• 防水:30 mm

ダイアル:
• タイガーズアイダイアル、傾斜を付けたサテン仕上げのゴールドカラーフランジ
• 18Kイエローゴールド製の時・分針、PVDコーティングを施したチタン製の秒針
• 18Kイエローゴールド製のインデックス

ムーブメント:
• キャリバー LFT023:自動巻き機械式ムーブメント
• 機能:時、分、秒
• 22ローズゴールド製のマイクロローター
• 部品数:147
• パワーリザーブ:50時間
• 振動数:28,800 回 / 時
• 石数:32
• ジュネーブのクロノメーター検定機関クロノメーター認定

ストラップ:
• サバンナブラウンのサフィアーノカーフレザー、ブラックカーフレザーライニング

バックル:
• LOUIS VUITTONのシグネチャーが刻印されたイエローゴールド製のピンバックル

All photos courtesy of LOUIS VUITTON

詳細は、ルイ·ヴィトン 公式サイトhttps://www.louisvuitton.com をご覧ください。


【Editor's View】
「エスカル タイガーズアイ」は、ルイ・ヴィトンが長く培ってきたトランクづくりのDNAと、ファインウォッチメイキング、そして装飾石への眼差しがひとつに交差する地点に位置するモデルです。一体型ストーンケースという高度な挑戦に、イエローゴールドの構造とキャリバーLFT023の精度が重なり、そこへサバンナブラウンのサフィアーノレザーストラップがアースカラーの柔らかさを添えています。ファッションとしてのルイ・ヴィトンに惹かれてきた人にとっても、このウォッチは「旅」というブランドの原点を、質感と時間の両面から味わい直すきっかけになるはずです。ビジネスシーンでも週末のリラックススタイルでも過剰にならず、それでいてしっかりと個性を主張するバランスは、大人の手元にふさわしい余裕を感じさせます。装飾石のウォッチに興味はあっても一歩踏み出せずにいた人にとって、エレガントさと現代性の両方を備えた「エスカル タイガーズアイ」は、次の一本として心強い選択肢になるのではないでしょうか。

BRAND SEARCH

CATEGORY

ABOUT

「BRANDJOY.JP」はラグジュアリーブランドなどの最新動向に関連するニュースをセレクトしてお届けしています。新作やコレクションを中心に、新規オープン、ビジネス・業界情報をまとめてチェック。

ARCHIVES



月間 TOP 10 ARTICLES

TOP