2026.01.24
カテゴリ: コレクション
ジョルジオ アルマーニ 2026秋冬メンズコレクション、カンジャンテが導くイージーエレガンスな冬のワードローブ
ミラノのランウェイに登場したジョルジオ アルマーニ2026秋冬メンズコレクションは、光と角度によって表情を変える「玉虫色」のニュアンスを手がかりに、揺らぎと芯の強さを同時にまとったスタイルを描き出します。ベルベットやカシミア、マットなレザーが重なり合う中に、オリーブグリーンやラピスブルーの色彩が静かに浮かび上がる構成は、華やかさよりも奥行きのある存在感を求める感性に寄り添うものに映ります。長くアルマーニと歩んできたレオ・デル・オルコの視点によって、クラシックなエッセンスはそのままに、今の気分で着こなしたくなるイージーなムードが加わった今季。冬のワードローブを更新したいとき、無理なく日常になじみながらもふとした瞬間に印象を変えてくれる、そんな服のあり方を考えさせてくれるコレクションです。

「玉虫色」を意味する言葉であるカンジャンテは、見る側の立つ位置や光の入り方によって印象を変えながらも、その核となる部分が揺らがない状態を指すとされています。このニュアンスは、ひとつのアイデアやシンボル、あるいは幾重にも重ねられた色彩が、それぞれ姿を変えながらも同じ精神を宿し続けることを連想させます。そうしたイメージは、現代におけるジョルジオ アルマーニのスタイルを語るときに、自然と重ね合わせたくなるメタファーです。ジョルジオ アルマーニの2026秋冬メンズコレクションもまた、カンジャンテという言葉を鍵に、揺らぎと芯の強さを併せ持つ世界観を描き出しているように感じられます。
今季のジョルジオ アルマーニは、創造性の一貫性を軸に据えながら、光を受けるたびに異なる表情を見せるスタイルを打ち出しています。視線がとらえるのは常に変化の瞬間ですが、その中でもアルマーニならではの繊細なバランス感覚と、肩の力を抜いた軽やかさはしっかりと保たれています。装いがシーンに応じて柔らかく印象を変えていく構成は、仕事からプライベートまでを一続きの時間として過ごす人にとって、無理のないモード感を叶えてくれる提案です。揺れ動く時代の中で、着る人の軸を静かに支える服のあり方を、ジョルジオ アルマーニらしい表現で示していると言えます。
レオ・デル・オルコのビジョンは、ジョルジオ・アルマーニと約40年にわたり歩みを共にしてきた経験から、ごく自然なかたちで育まれてきました。今回のコレクションは、その長い年月の積み重ねを背景にしながら、彼自身の感性を重ね合わせてまとめ上げられたデビュー作という位置づけになります。ジョルジオ アルマーニのスタイルに深く通じた人物だからこそ表現できる安定感と、次の章をひらくささやかな冒険心が交わることで、クラシックとモダンのあわいにある今の空気が、ミラノから立ち上がっているように感じられます。
今季、とりわけ強い印象を残すのはカラーの扱い方です。抑制の利いたトーンでありながら、確かな意思を内包し、光を受けたときに穏やかな輝きをのぞかせる色が選ばれています。オリーブグリーン、アメシストパープル、ラピスブルーといった色調が、グレーやベージュ、ニュートラルカラー、ブラック、ディープブルーを基調としたパレットの上にさりげなく置かれ、その存在を主張し過ぎることなく、スタイル全体に深みを添えています。コントラストを和らげた配色は、日常のコーディネートにも取り入れやすく、さりげなく新しい色合わせに挑戦したい気分を後押ししてくれるような構成です。
ファブリックの選択も、このコレクションのムードをかたちづくる重要な要素です。ベルベット、クレープ、シェニールといった、玉虫色のニュアンスを帯びたシルキーな素材を用いながら、起毛カシミアやフェルトウール、そしてマットで奥行きのある質感を持つレザーと組み合わせています。シルエットは流れるように柔らかく、全体のボリュームはリラックスした雰囲気です。ラインナップには、軽やかなブルゾン、ボタン位置をやや低めに設定したジャケット、身体を包み込むようなコート、襟のあるシャツとノーカラーのシャツ、さらにスエードシューズやブーツの上に美しく落ちるワイドパンツが揃い、動きとともに表情を変えるレイヤードを楽しめる構成になっています。
ウィンターウェアにおいても、アルマーニが大切にしてきたイージーエレガンスと、ベルベットを思わせるほのかな艶は一貫して息づいています。どのルックも身体の動きに寄り添うように作られており、動作を妨げる窮屈さを感じさせません。ニットウェアもまた、コレクションを語るうえで欠かせない要素です。メンズとウィメンズにまたがって展開されるジオメトリックなジャカードカーディガンは、Alanuiとのコラボレーションによるもので、クラフト感のある柄使いがワードローブに奥行きを与えます。冬の装いを重ねる季節に、ラウンジウェアのような心地よさと都会的な表情を兼ね備えたい人にとって、印象的な選択肢になりそうです。
艶とマット、視覚的に認識するものと素材が持つ実際の表情。その対比から引き出されるのは、ジョルジオ アルマーニならではの静かな調和です。ベルベットのような手触りを備えたシアリングや、デニムのように見えるシルクなど、素材表現にはさりげない驚きが丁寧に忍ばされています。イブニングシーンでは、定番とされるブラックでさえも、ごく微妙なニュアンスの違いによって新たな表情を帯び、光の加減や距離感によって印象を変えていきます。フォーマルな場においても、着る人の個性を穏やかに映し出すような構築が、アルマーニらしい余裕を感じさせます。
アクセサリーも、コレクション全体のメッセージを補う役割を担っています。存在感のある大ぶりのトートバッグやクロスボディバッグ、グラフィカルなバックルを配したベルト、つばの広いハット、控えめな印象のアイウェアなどがラインナップしています。どのアイテムも、声高な装飾ではなく、装いの中に静かに置かれることで個性を語るような佇まいです。ウエアの柔らかなシルエットと呼応しながら、持つ人のムードをさりげなく引き上げてくれるアクセサリー群は、ジョルジオ アルマーニ2026秋冬メンズコレクションの世界観を完成させる、重要なピースとして機能しているように感じられます。![]()
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読者お問合せ
ジョルジオ アルマーニ ジャパン
TEL: 03-6274-7070
https://www.armani.com
【Editor's View】
ジョルジオ アルマーニ2026秋冬メンズコレクションは、劇的な変化を前面に押し出すよりも、光や角度によって静かに揺らぐニュアンスを大切にすることで、今の気分に寄り添うリアリティを生み出しているように見えます。柔らかいボリュームのテーラリングや、艶とマットを交差させた素材使い、深みのあるカラーパレットは、日々の装いを少しだけ更新したいという感覚に自然と重なります。レオ・デル・オルコが長年の経験から導き出したビジョンは、クラシックなアルマーニ像を守りながらも、オフの日にもそのまま袖を通したくなるイージーさを備えている点が印象的です。トレンドに左右され過ぎず、自分のペースでスタイルを育てたい人にとって、このコレクションは「長く付き合える冬服とは何か」を穏やかに問いかけてくる存在として映るのではないでしょうか。
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