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ジョルジオ アルマーニ 50年の軌跡をアーカイブ化「ARMANI/Archivio」文化的遺産を未来へ継承

ファッションは常に未来を見据えながら、過去の美学をどのように継承するかが問われます。ジョルジオ アルマーニが50周年を機に発表した「ARMANI/Archivio」は、その問いに応える新しいプラットフォームです。ヴェネツィア国際映画祭という華やかな舞台で披露されたこの試みは、膨大なコレクションをアーカイブとして整理しながら、再び現代に息づかせるもの。そこにはブランドの歴史をただ保存するのではなく、新しい世代に解釈を委ねる姿勢が感じられます。文化的遺産としてのファッションを、改めて日常や芸術の文脈で捉え直すきっかけとなるでしょう。

ジョルジオ アルマーニ、ヴェネツィア国際映画祭で50周年記念プロジェクト「ARMANI/Archivio」を発表

ヴェネツィア国際映画祭でアルマーニの新プラットフォーム「ARMANI/Archivio」始動


8月30日(土)の夜、ヴェネツィア国際映画祭で特別イベントが開かれ、アルマーニ創業50周年を記念した新プラットフォーム「ARMANI/Archivio」のローンチが祝われました。ユニセフを支援する招待制ディナーの後、会場となったTesa 113 of the Arsenaleには約500名のゲストが集い、華やかな祝宴が繰り広げられました。

「ARMANI/Archivio」には、ジョルジオ アルマーニがこれまで発表してきたウィメンズとメンズの膨大なルックが収録されています。数千体に及ぶそのアーカイブは、今後ミラノ近郊に物理的な拠点を構える予定です。プラットフォームは8月30日(土)より archivio.armani.com にて公開され、スタート時には厳選された57体のルックが披露されました。
 
このプロジェクトは、50年にわたるブランドの創造性や進化を体系的に語る「概念の辞書」としての役割を担っています。サステナビリティの観点を踏まえ、過去のコレクションから象徴的なガーメントを選び直し、歴史と現在を結びつける取り組みでもあります。再解釈されたルックは、次の世代へ物語を継承する手段となり、ファッションが文化としてどのように循環していくかを示す存在となっています。

ヴェネツィアでの初披露を経て、アーカイブから選ばれたルックは世界7店舗で順次公開されます。最初はミラノ、パリ、ロンドンから始まり、10月18日にはアカデミー・ミュージアム・ガラに合わせたロサンゼルス、その後ニューヨークへと展開。さらに北京、東京でも展示が予定されており、グローバルに広がるプロジェクトとなります。

また、9月16日から29日の期間には、アルマーニがキャリアを始めたミラノの百貨店「ラ・リナシェンテ」のウィンドウが特別装飾されます。アーカイブをテーマにした演出が施され、ブランドの出発点を再び街に示す場となります。

祝賀のクライマックスはミラノ・ファッションウィークで迎えられます。9月24日(水)、ブレラ美術館では150体のアルマーニのルックが芸術作品とともに一般公開されます。同美術館でファッション分野の展示が行われるのは初めての試みです。その後、美術館の中庭に舞台を移し、2026年春夏ウィメンズコレクションと、6月に披露された最新メンズコレクションからセレクトされたルックが披露されます。

さらに、8月30日のイベントではアルマーニ自身がユニセフ支援を発表しました。寄付先の「Global Humanitarian Thematic Fund(グローバル人道テーマ基金)」は、紛争や自然災害、感染症の流行などに迅速に対応し、特に子どもの権利保護を重点に活動する基金です。ブランドの祝典に社会的責任を結びつけた姿勢は、ファッションの枠を超えて強いメッセージを投げかけています。

archivio.armani.com 










 

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