2025.09.29
カテゴリ: 新作
ジラール・ペルゴの哲学と革新が結晶する次世代キャリバーGP4800、統合型マニュファクチュールの到達点
ムーブメントは時計の鼓動であると同時に、マニュファクチュールの思想を伝える言語でもあります。ジラール・ペルゴの新キャリバーGP4800は、その言葉を洗練の文法で紡ぎ直しました。直径25.60mm、厚さ4.28mmの小径設計に、可変慣性テンプやセラミック軸受を組み合わせ、約55時間の自律性を確保。1867年の懐中時計に連なる三つのブリッジ、磨き込まれた仕上げは、手首の上で歴史と現在を静かに対話させます。拡張性を視野に入れた設計思想は、これからのコレクションに余白を生み、愛好家の期待を軽やかに引き上げます。
新しいキャリバー GP4800
ジラール・ペルゴにとってムーブメントの創造は、機械工学の枠を超え、哲学とデザイン、そして受け継がれた伝統が結び付く営みです。1791年の創業以来、自社での考案から開発、製造までを一貫して行う体制を磨き続けてきました。この統合型マニュファクチュールの視座は、新キャリバーGP4800の登場によっていっそう確固としたものになりました。
時代が移り変わっても、メゾンは革新の歩みを止めません。1965年には毎時36,000回の高振動ムーブメントを発表し、精度と信頼性に大きな前進をもたらしました。翌1966年にはヌーシャテル天文台100周年の特別賞を受賞し、クロノメーター精度の向上に対する貢献が公に認められました。
近年の到達点として2013年、柔軟なシリコン製ブレードを採用したコンスタント エスケープメントL.M.を発表しました。等時性に挑むこの機構は、その年のジュネーブ時計グランプリで最高栄誉にあたる「金の針」賞を受賞し、研究開発の確かな成果を示しました。
新たなアイコンの誕生: キャリバー GP4800
節目を記す数々の作品は、234年にわたりラ・ショー・ド・フォンの自社工房で構想されてきました。現在は30を超えるキャリバーと、伝統と技術革新に情熱を注ぐ時計師のチームを擁し、80件の特許を保有しています。今年9月に発表されるキャリバーGP4800は、完全自社開発で白紙から構築された新機軸。技術的制約や創造上の妥協を排し、デザイン、性能、革新技術、伝統が理想的に調和する姿を体現します。
現在そして未来のムーブメント
キャリバーGP4800は現在の愛好家のみならず、将来のユーザーの期待にも応える設計です。ケース小型化へのニーズに応えて直径25.60 mm(111/2’’’)、厚さ4.28 mmのコンパクトなプロポーションを採用し、基本ムーブメントに複雑機構を組み合わせる拡張性も視野に入れています。小型ながら精度、信頼性、美観のバランスが取れた構成が魅力です。
シリコン製エスケープメントと秒停止機構
GP4800には可変慣性テンプを搭載しています。一般的な歩度調整「ラケット(raquette)」のようにヒゲゼンマイの有効長を変えるのではなく、有効長を固定し、テン輪外周のホワイトゴールド製ねじ4個で歩度を緻密に調整します。香箱の主ゼンマイは大きなトルクを供給し、8mg/cmのテン輪慣性モーメントが衝撃の影響を抑制。高いトルクを安定して伝えることで、実用精度の向上につなげています。
こうした最適化の積層により、GP4800は約55時間のパワーリザーブを獲得しました。この自律性は日常使いの安心感をもたらすだけでなく、技術進歩とユーザー本位の設計思想を物語ります。香箱から調速機に至る各パーツの設計と仕上げを見直し、ムーブメント全体のパフォーマンスを高めています。
改良された巻き上げ機構
キャリバーGP4800には改良型の自動巻き機構を採用し、ローターはボールベアリングで支持されています。ボールはセラミック製で、巻き上げ時のノイズや衝撃を抑えるショックアブソーバーシステムを備え、長期的な耐久性を高めます。ローターの運動は玉軸受のクラッチシステムへと伝わり、香箱内の主ゼンマイを一方向に効率良く巻き上げます。
見惚れる美しさ
デザインは現代性を備えつつ、メゾンの豊かな歴史に根差した意匠を随所に取り入れています。スケルトン加工の18Kゴールド製ローターの下には、1867年製の懐中時計に着想を得た三つのブリッジが並び、テンプ受、輪列受、香箱受の各パーツが機能と美観を両立。左右対称を要とする設計思想は、コンスタン・ジラールの原則を継承します。2点固定のスケルトンテンプ受は安定性を高め、ヒゲゼンマイの鼓動やシリコン製エスケープメントの作動まで鑑賞できます。
調和の取れた仕上げークラフツマンシップの証
キャリバーGP4800には10種類に及ぶ仕上げを施し、メゾンの卓越性への揺るぎない姿勢を示しています。目に触れる部分はもちろん、視界に入らない箇所にまで配慮を行き届かせる手法は、伝統的なオート・オルロジュリーへの敬意の表明でありながら、同時に現代的な美意識をもたらします。細部の積み重ねが全体の完成度を押し上げます。
ロジウムプレートのブリッジには、鷲の紋章を含むゴールドのエングレービングを施しました。直線状のコート・ド・ジュネーブ、ダイヤモンドカットの面取り、鏡面仕上げのネジヤマなど、装飾と仕上げは見どころが豊富です。地板の見える部分はサンドブラストで整え、テンプ上には「SILICIUM ESCAPEMENT」の刻印を配置。裏面にはペルラージュを施し、表からは見えない領域にも手を抜かない姿勢を示しています。
ローターには1867年のオリジナルブリッジに敬意を表したポリッシュのアローモチーフを配し、サイドはサンドブラスト、スネイル、直線状の装飾の組み合わせで引き締めました。ボールベアリングのクラッチはサンレイ仕上げ、香箱はスネイル仕上げ、ホイールはサーキュラーサテン仕上げとし、技術革新と伝統の美学を響き合わせています。こうした調和により、機構にとどまらないメゾンのDNAを視覚的かつ情感豊かに語る存在へと昇華しています。
マニュファクチュールであり続けることがー私たちの本質
メゾンは自社のための優れたムーブメントを生み出すだけでなく、長年にわたり一流メゾンと専門技術を共有してきました。オート・オルロジュリーのエコシステムにおいて目立たぬ場面でも確かな役割を担い、その姿勢がデザインと製造の基準としての評価を確立。真のマニュファクチュールとしての地位を揺るぎないものにしています。
熟練の時計技師と装飾師の知見を結集することで、ジラール・ペルゴは美しさ、精度、信頼性、長寿命を満たすキャリバーを育んできました。最新作キャリバーGP4800は、伝統と先進性を映す新世代ムーブメントとしてその要諦を凝縮。これからも魅力的な新作を次々と生み出す原動力となり、メゾンの未来を力強く牽引していきます。
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【Editor's View】
GP4800の価値は、性能と意匠の両輪を的確に整えた点にあります。小径で拡張性を備えた設計は、女性の手元や薄型ケースを求める層にも自然に寄り添います。可変慣性テンプと安定したトルク伝達は日常の精度を支え、セラミック軸受による静かな巻き上げは使用体験を穏やかに整えます。三つのブリッジや多層の仕上げは鑑賞の愉しみを深め、裏側まで手を抜かない姿勢が所有満足を高めます。ジラール・ペルゴの文脈を知る読者にとって、本機は次章の複雑機構へ開かれたプラットフォームであり、長く付き合える一硬貨ならぬ一本の核になるはずです。
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