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フェンディ バッグを飾るのは記憶とユーモア、新作チャームが届けるイタリアンカルチャーとレトロな感性

このコレクションを手がけたアーティスティック ディレクター、シルヴィア・フェンディ（Silvia Venturini Fendi）は、自身の子ども時代やイタリア文化への愛着をインスピレーション源に、アイコン性とストーリーテリングを融合させたデザインを完成させました。ノスタルジックな視点で捉えられたモチーフは、メゾンの確かな技術と融合することで、アクセサリーにとどまらない存在感を放ちます。フェンディらしいエレガンスと遊び心が、見事に形になっています。

ウィメンズラインで目を引くのは、どんぐりやリスといった自然由来のモチーフたち。これらは、創業者アデーレ・フェンディのエネルギッシュなキャラクターを象徴するリスのモチーフをはじめ、メゾンのルーツを繊細に物語っています。ゴールドチェーンにあしらわれた「ピーカブー」や「バゲット」といったバッグのアイコン、歴史の重みを携えるインフィニティマークのコイン、そして今季のロマンティックなピンクをまとった「FF」ロゴのポンポンチャームなど、ひとつひとつに意味が込められ、女性の内面とリンクするような感覚を呼び起こします。

メンズラインでは、フェンディが新たに見出したテーマである“食”が前面に打ち出されました。フェットチーネを思わせるマルチカラーレザーのデザインや、ベージュのフルグレインレザーで形成されたダンプリングのチャームには、「FENDI ROMA」のメタルレタリングがアクセントとして加えられ、ファッションの中に文化とユーモアを取り込むアプローチが新鮮です。個性派アイテムを楽しみたい感度の高い男性たちに、新たな選択肢として映るでしょう。

さらに印象的なのは、チャームとしての美しさに加え、機能性も両立させたアイテムたちです。カプチーノカップ型のデザインは、ジップ付きの小さな収納を内蔵しており、ちょっとした小物を入れるのにも重宝。イエローのラビオリ、赤ミンクとグリーン＆ホワイトのレザーで構成されたキノコなど、イタリアの豊かな食文化へのオマージュが細部まで行き届いています。食べ物をラグジュアリーアクセサリーに昇華するという大胆な試みに、フェンディの創造力がにじみます。

アニマルモチーフもこのコレクションを彩る重要な存在です。イエローとブラックのミンクで表現されたミツバチや、マルチカラーミンクとブラウンレザーを用いたフェレットのチャームは、いずれもパラジウム加工のメタルパーツとロゴクリップで仕上げられ、メゾンの細部にまで妥協を許さない美学が息づいています。ユーモアと品質の絶妙なバランスは、見る者の感性を刺激します。

フェンディのチャームが真にユニークなのは、装飾品としてだけでなく、持ち主のストーリーや気分を語る“会話のきっかけ”となる点にあります。バッグのハンドルに、ベルトループに、あるいはキーリングとして。どのように使うかは自由でありながら、それぞれのデザインが持つ意味や背景が、日常のコーディネートに知的なユーモアを添えてくれるのです。

この魅力的な新作チャームコレクションは、2025年7月よりフェンディ直営ブティックおよび公式オンラインストアfendi.comにて順次展開されます。機能とストーリーを併せ持つチャームは、単なる流行にとどまらず、自分らしさをさりげなく語るアイテムとして、これからのファッションに新しい表現の可能性を示しています。日常にささやかなインパクトを加えたいとき、まず手に取りたい逸品です。

        

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