Brand JOY

一瞬が永遠に刻まれる。その奇跡のような瞬間を、ハイジュエリーが語り出す展覧会が東京都庭園美術館にて開幕します。アール・デコ誕生から100年。ヴァン クリーフ＆アーペルの歴史的名作と、朝香宮邸として建てられたアール・デコ建築が美しく呼応し合うこの展示空間は、単なる鑑賞の枠を超え、時を超えた芸術との対話を可能にします。華やかさと構築美が織りなすデザインの精神に触れる貴重な機会を見逃せません。

東京・白金台に佇む東京都庭園美術館にて、2025年9月27日（土）から2026年1月18日（日）まで、「永遠なる瞬間　ヴァン クリーフ＆アーペル ― ハイジュエリーが語るアール・デコ」展が開催されます。珠玉のジュエリーとともに、アール・デコという芸術潮流の精髄に触れることができる注目の企画展です。

展覧会概要

フランスを代表するハイジュエリーメゾン、ヴァン クリーフ＆アーペルは、1895年にアルフレッド・ヴァン クリーフとエステル・アーペルの結婚を機に誕生しました。1906年にはパリ・ヴァンドーム広場22番地に最初のブティックを構え、詩情あふれるデザインと技術革新を両立させた作品で世界的な名声を築きました。

この展覧会は、1925年に開催された「現代装飾美術・産業美術国際博覧会（通称アール・デコ博覧会）」から100年を記念するもので、当時ヴァン クリーフ＆アーペルが出品しグランプリを受賞した作品を含む貴重なコレクションを紹介します。その代表例として展示されるのが、1924年に制作された《絡み合う花々、赤と白のローズ ブレスレット》。花をモチーフにしたこの作品には、アール・デコ期のメゾンの美意識が色濃く映し出されています。

アール・デコは1910年代から装飾芸術や建築の分野で起こっていた芸術潮流であり、その精華を受け継ぐ旧朝香宮邸（現・東京都庭園美術館）が、本展の舞台となっています。




会場では、ヴァン クリーフ＆アーペルの歴史的遺産を示す「パトリモニー コレクション」をはじめ、個人所蔵から選び抜かれたジュエリーや時計、工芸品など約250点が登場。さらに、ブランドの創造の軌跡を物語るアーカイブ資料約60点も合わせて展示されます。

本館では、1910年代から1930年代に制作されたアール・デコ時代の作品群を中心に紹介し、新館では、ヴァン クリーフ＆アーペルが誇る匠の技「サヴォアフェール」が、現代の作品を通して伝えられます。時代を越えて継承されるクラフツマンシップが浮かび上がる構成です。

アール・デコ博覧会の100周年という節目にあわせて開催されるこの展示は、装飾芸術の多彩な表現と、それがヴァン クリーフ＆アーペルの創作にどのような影響を与えたのかを紐解く、祝祭的なイベントでもあります。アール・デコの再発見と再解釈に繋がる場となるでしょう。

開催概要

展覧会名：永遠なる瞬間　ヴァン クリーフ&アーペル — ハイジュエリーが語るアール・デコ
会期：2025年9月27日(土) - 2026年1月18日(日)

休館日：毎週月曜日、年末年始（12月28日 – 1月4日）
10月13日（月・祝）、11月3日（月・祝）、24日（月・祝）、1月12日（月・祝）は開館
10月14日（火）、11月4日（火）、11月25日（火）、1月13日（火）は休館

開館時間：10:00 - 18:00（入館は閉館の30分前まで）
11月21日（金）、22日（土）、28日（金）、29日（土）、12月5日（金）、6日（土）は夜間開館のため20:00まで開館（入館は閉館の30分前まで)

観覧料：一般 1,400円 、大学生（専修・各種専門学校含む） 1,120円 、高校生・65歳以上 700円 

中学生以下は無料（予約不要）/身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその介護者2名は無料（予約不要。手帳の提示をお願いします）/教育活動として教師が引率する都内の小・中・高校生および教師は無料（事前申請が必要）/第3水曜日（シルバーデー）は65歳以上の方は無料（予約不要）

※10月22日（水）・11月5日（水）は、フラットデー開催のため通常よりも入場者数を制限いたします。

本展は日時指定予約制です。
チケット発売時期等については、決まり次第お知らせいたします。
※会期中は入場制限のため団体見学の受け入れを停止いたします。
会場：東京都庭園美術館（〒108-0071 東京都港区白金台5-21-9）
主催：公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都庭園美術館、日本経済新聞社
特別協力：ヴァン クリーフ&アーペル
後援：在日フランス大使館／アンスティチュ・フランセ
年間協賛：戸田建設株式会社、ブルームバーグ、ヴァン クリーフ＆アーペル
お問合せ先：ハローダイヤル 050-5541-8600
最新情報および詳細は展覧会特設サイトにてご確認ください。
展覧会特設サイト：https://art.nikkei.com/timeless-art-deco/

東京都庭園美術館（旧朝香宮邸） について

東京都庭園美術館は、1933年に建てられた朝香宮邸をそのまま美術館として公開したもので、かつては外務大臣公邸や迎賓館としても使用されてきました。1983年に美術館へと生まれ変わったこの建物は、フランスを中心に欧州全土を席巻したアール・デコ様式の建築美を現代に伝える希少な空間として、訪れる人々を惹きつけています。

建物の施主である朝香宮夫妻は、1922年からおよそ3年間にわたりパリに滞在し、1925年のアール・デコ博覧会を現地で体験しています。その影響を受けた夫妻は、自邸の建築にあたり、博覧会の主要パヴィリオン装飾を手掛けたアンリ・ラパンに内装を依頼し、さらにガラス工芸の巨匠ルネ・ラリックら名だたるアーティストを起用しました。現在でも当時の意匠が驚くほど良好な状態で保存されており、アール・デコ建築の真髄を現地で体感できる貴重な建築物となっています。