2026.09.19
カテゴリ: コレクション
ルイ・ヴィトン「フライト・モード 2026秋冬」、列車の旅から着想した新たなワードローブ
旅へ向かう前の時間には、日常とは少し異なる高揚感があります。駅のプラットフォームで列車を待つひととき、移動中に纏うコートの質感、目的地へ向かうためのバッグ。その一つひとつまでスタイルとして楽しむ感覚を、ルイ・ヴィトンが「フライト・モード 2026秋冬」で描きます。主役となるのは、しなやかなレザーやカシミヤを用いたコートやパンツ、そして旅の相棒となるロウキーやキーポル。モノグラムの新しい色彩やアルミニウム製ラゲージも加わり、装いから移動の道具までが一つの美意識でつながっています。
ルイ・ヴィトンの「フライト・モード 2026秋冬」は、目的地そのものよりも、そこへ向かう時間に目を向けたコレクションです。ゆったりとした列車の旅や、出発を待つ駅のプラットフォーム。そんな移動の風景が持つ独特の静けさと高揚感を背景に、「旅の芸術(アート・オブ・トラベル)」を現代のワードローブへ落とし込みました。移動のための服という実用性だけにとどまらず、旅に出る瞬間から気分を整える装いとして、秋冬の新しいスタイルを描いています。

今季のワードローブには、ウェア、レザーグッズ、シューズ、ラゲージ、アクセサリーまで幅広いアイテムが揃います。共通するのは、身体を締めつけすぎない快適さと、装飾に頼らないエレガンス。シルエットにはゆとりを持たせながら、素材の質感で品格を保ち、バッグには使いやすさと洗練を同居させました。しなやかなレザーや贅沢な手触りのファブリックが加わることで、空港から街へ、昼から夜へと行き先が変わっても、そのまま美しく馴染むワードローブへと仕上がっています。
コレクションの中心に置かれるのは、旅先を選ばず活躍するコートです。ベルト付きやダブルブレスト、ダッフルコート、ピーコートといったクラシックなスタイルを揃えながら、今季らしい新鮮さを加えています。なかでも印象的なのが、ツートーンのダブルフェイス・カシミヤを使ったノースリーブのケープ。大きく広がるワイドカラーが顔まわりを包み、コートとは異なる軽やかなレイヤードを可能にします。伝統的なアウターのコードを残しながら、旅の途中で脱ぎ着しやすい流動的なスタイルへと変化させています。

旅を意識した実用性は、アウター以外のアイテムにも細やかに反映されています。フライトジャケットやブルゾン、ノースリーブドレス、ワイドレッグパンツには、柔らかなレザーやベルベットを思わせる仕上げを採用。カラーはニュートラルなトーンでまとめ、素材の表情を引き立てています。一方でニットには、ツートーンやベージュ、ホワイト、モノグラムのバリエーションを用意。ケーブルニットや起毛カシミヤなど、触れたときの心地よさまで意識されたアイテムが、旅先でのリラックスした時間を支えます。

旅のスタイルを完成させるバッグでは、「ロウキー」が再び存在感を放ちます。2024年に登場したグレインカーフレザー製のシグネチャーバッグは、今季、モノグラム・ルージュとウォールナットの深みのある色調で展開。ミニマルなバケットシルエットは装いを選ばず、バニティケース「ニース」と並べることで旅のシーンにも自然に溶け込みます。また「エクスプレス」は端正なフォルムを保ちながらアップデートされ、「サイド・トランク」や「ネヴァーフル」にはモノグラム・ブルーとヴェール ジュラの新しい「モノグラム・エンブレム」が加わりました。旅の機能性を備えながら、バッグそのものを装いの一部として楽しめる構成です。

小物にも、旅のための実用性とスタイルを両立させる工夫が見られます。「コロラド メリージェーン」は、マヒナ・スエードの柔らかな質感に、刻印入りのバックルストラップとゴールドカラーのハトメを組み合わせた一足。軽快なシルエットでありながら足元にきちんとした印象を加え、さまざまな服との組み合わせを楽しめます。さらに、「サングラス・LV オーラ フラワー」、ミニサイズのモノグラムを配した「マフラー・フォーエバーグラム」、レザーとコットンを組み合わせた「ビーニー・LV アークティック」なども加わり、メゾンのシグネチャーを小物へと広げています。

最後に旅の道具として欠かせないラゲージが揃います。「キーポル」をはじめとするトラベルバッグに加え、アルミニウム素材を採用した新たな「スーツケース ホライゾン」もラインナップ。ウェアからバッグ、アクセサリー、そして荷物を運ぶラゲージまで、すべてを同じ旅の美学でつなげることで、「フライト・モード」の世界観が完成します。ルイ・ヴィトンが長年培ってきたトランクメイキングの精神を現在の旅へ引き継ぎながら、移動する時間そのものをエレガントに彩るコレクションです。

「フライト·モード 2026秋冬」コレクションは、9月18日(金)より一般発売開始予定です。
All photos courtesy of LOUIS VUITTON
詳細は、ルイ·ヴィトン 公式サイトhttps://www.louisvuitton.com をご覧ください。
【Editor's View】
「フライト・モード 2026秋冬」で興味深いのは、旅を目的地ではなく、移動している時間そのものとして捉えている点です。ルイ・ヴィトンは創業以来、トランクやラゲージを通じて旅と深く関わってきましたが、現在ではその考え方が衣服やシューズ、アクセサリーにまで広がっています。今回のコレクションでは、コートやカシミヤのケープのような防寒着から、ロウキー、キーポル、スーツケースまでが一続きのワードローブとして構成されており、「何を着て、何を持って旅に出るか」という視点が明確です。特に新たなアルミニウム製ホライゾンは、ルイ・ヴィトンのトラベルカテゴリーにおける技術性と現代性を象徴する存在。衣服の快適さとラゲージの機能性を別々に考えるのではなく、一つのスタイルとしてまとめるところに、メゾンが掲げる「旅の芸術」の現在形が表れています。
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