2026.09.23
カテゴリ: 新作
ブチェラッティ 新作ジュエリー、ルネサンスの金細工を受け継ぐ「オペラ チュール」の新たな表情
光を受けるたびに表情を変える、レースのように繊細な金細工。ブチェラッティを象徴する「オペラ チュール」から、2026年9月にプラチナの新作ペンダントが登場します。今回加わるのは、クリソプレーズのみ、クリソプレーズとダイヤモンド、そしてプラチナとダイヤモンドのみという3つのデザイン。共通するのは、ロゴモチーフから放射状に広がるチュール細工です。色石を組み合わせれば鮮やかなコントラストが生まれ、あえて装飾を抑えれば、細い金属線が描く透け感そのものが主役に。古典的な金細工の技法と現代的な素材表現が交差する、ブチェラッティらしい新作です。
ブチェラッティを代表する「オペラ」は、メゾンのロゴモチーフを中心に据え、そこへさまざまな解釈を重ねてきたアイコニックなコレクションです。その中でも「オペラ チュール」を特徴づけるのが、レースを思わせる放射状のチュール細工。緻密に彫刻された金の線が幾重にも連なることで、ジュエリーでありながら軽やかな透過感が生まれ、光の入り方によって表情が変化します。伝統的な彫金の技術を細部まで追求することで、グラフィカルなモチーフと繊細な質感をひとつにしたラインです。
「オペラ チュール」では、リング、ソートワール、ブレスレット、バングル、ペンダント、ボタンイヤリングまで、幅広いカテゴリーに同じ美学が展開されています。デザインの核となるのは、ロゴを囲むように広がる放射状のチュール細工。そこへオニキスやマザーオブパールなどの半貴石、カラーエナメルを組み合わせることで色彩を加えたモデルもあれば、あえて石やエナメルを用いず、金細工が生み出す透け感だけを際立たせたデザインもあります。ダイヤモンドをセットしたタイプと、石を控えたタイプを揃えることで、同じモチーフから異なる光の表情を引き出しています。
「オペラ チュール」を語るうえで、エナメルも重要な要素のひとつです。その歴史は古代の金属工芸にさかのぼり、ビザンティン美術の時代には代表的な装飾技法のひとつとして発展しました。その後、宗教建築の装飾から器や生活道具へと用途を広げ、長い時間の中でさまざまな表現へ姿を変えています。ジュエリーや装飾品においても、金属の表面に色を与えるだけでなく、素材そのものの存在感を引き立てる技法として受け継がれてきました。
ブチェラッティは、この歴史あるエナメル技法を自らの金細工へ取り込み、チュール装飾と組み合わせることで独自の表現へと昇華しています。ゴールドの表面に均一なエナメル層を重ねて焼成し、素材に色と深みを与えたうえで、メゾンを象徴するチュール細工を重ねていくのが特徴です。カラーエナメルや半貴石を取り入れたモデルでは、繊細な金細工と色彩が互いを引き立て合います。一方、あえて石やエナメルを加えないデザインでは、金属の細線がつくる陰影と透明感が前面に現れ、チュールそのものの造形美をじっくりと味わえる仕上がりです。
今回加わるのは、「オペラ チュール」の美学をプラチナで表現した3つの新作ペンダントです。ひとつ目は、清澄なプラチナに鮮やかなグリーンのクリソプレーズを組み合わせたモデル。2つ目は、クリソプレーズにダイヤモンドを加え、色彩と輝きをより華やかに際立たせたデザインです。そして3つ目は、プラチナとダイヤモンドだけで構成したタイムレスなモデル。3つのデザインに共通するのは、ロゴモチーフから放射状に広がる緻密なチュール細工です。色石を取り入れた2モデルでは鮮明なグリーンとのコントラストが生まれ、ダイヤモンドのみのモデルでは金属と光の関係がより端正に浮かび上がります。
2026年9月に既存の「オペラ チュール」ラインへ加わる3つのプラチナ ペンダントは、同じ造形を共有しながら、それぞれ異なる光の楽しみ方を提案します。クリソプレーズの鮮やかな色、ダイヤモンドのきらめき、そしてプラチナの端正な色調。その組み合わせを変えることで、チュール細工が持つ透過感や陰影の見え方も変化します。歴史あるモチーフを守りながら、素材の選択によって新しい表情を引き出すところに、「オペラ チュール」が長く展開されてきた理由が見えてきます。今回の新作は、その繊細な意匠をより鮮明に感じさせる3つのペンダントです。

【Editor's View】
「オペラ チュール」の繊細な美しさを辿っていくと、ブチェラッティが100年以上にわたって守り続けてきた、技術と創造性の継承へ行き着きます。1919年にメゾンを創立したマリオ・ブチェラッティは、消滅の危機にあった貴石や素材、技法を掘り起こし、自らのジュエリーへと蘇らせました。その精神は次の世代にも受け継がれ、マリオからガンマリーナへ、さらにその息子アンドレアへと、デザインへの情熱と創造性がつながっています。レースやチュールを思わせる金細工もまた、そうした継承の中で磨かれてきたブチェラッティ独自の表現です。今回の「オペラ チュール」では、プラチナやクリソプレーズ、ダイヤモンドという素材を通して、その技術が新たな表情を獲得しています。過去の技法を保存するのではなく、世代を越えて受け継ぎながら現在のジュエリーへ更新していく。その積み重ねこそが、ブチェラッティのスタイルを時代を超えるものにしているのだと感じます。
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