2026.06.29
カテゴリ: コレクション
ディオール 2027年サマー メンズ コレクションで、クラシックを刷新するクリエイションを公開
新たなクリエイティブ・ディレクターによる最初のコレクションは、そのブランドがどこへ向かおうとしているのかを示す重要なメッセージとなります。ディオールがパリで発表した2027年サマー コレクションでは、ジョナサン・アンダーソンが過去の様式やクラシックな装いを起点にしながら、現代的な感覚で再構築したメンズスタイルを披露しました。テーラリングやプリント、刺繍、バッグ、シューズまで一貫するのは、「既知のものを異なる視点で見直す」という発想です。歴史への敬意と自由な創造性を重ね合わせた今回のショーから、そのクリエイションの方向性を読み解きます。

ディオールは6月24日、パリのニッシム ド カモンド美術館を舞台に、ジョナサン・アンダーソンによる2027年サマー コレクション ショーを開催しました。歴史ある空間で披露されたランウェイは、新たなクリエイティブビジョンを印象づける場となり、ブランドが描く次章の幕開けを告げています。
ショーを彩った音楽は、プロデューサーやソングライター、DJとして活躍するFred again..が担当しました。ディオールのためだけに制作されたプレイリストには、KTNA、Mabe Fratti、Jamie Tの楽曲に加え、Christine and the Queensによるオリジナルボーカルも収録。ランウェイの世界観を音楽面からも立体的に演出しています。
今回のコレクションを貫くキーワードは、「サンプリング」と「リミックス」です。既に知られているものへ新たな解釈を与え、細部の印象を変えることで、見慣れた要素に新鮮な価値を見いだすという考え方が、ショー全体のクリエイションを支えています。
その思想はルックにも色濃く反映されています。クラシックなタキシードは肩の力を抜いたゆとりあるシルエットへと生まれ変わり、ハウンドトゥース柄は織物ではなくプリントで表現。さらに、スパンコールによるポルカドットや、1979年のオートクチュールから引用したトロンプルイユスカーフのモチーフを刺繍入りシルクシャツへ取り入れるなど、異なる時代の要素を大胆に組み合わせています。
フットウェアでは、クラシックなスエードのレースアップシューズに19世紀様式の刺繍を職人の手作業で施し、歴史的な装飾技法を現代のデザインへ融合しました。一方でブーツには意図的なエイジング加工を施し、新品でありながら長い時間を経たような表情を生み出しています。
バッグにも再解釈のアプローチが採用されています。ヴィンテージのジグザグ織りブランケットは新たなバッグへと姿を変え、スポンジのような質感を持つデニムトートには、ディオールを象徴する「カナージュ」を採用。素材や意匠を新たな文脈で結び付けることで、視点を転換し、既成概念を更新するコレクションのテーマをアクセサリーにも落とし込んでいます。
#DiorSummer27 @Dior
【お問合せ先】
クリスチャン ディオール
TEL:0120-02-1947
https://x.gd/CrE9H
【Editor's View】
ジョナサン・アンダーソンは、既存のフォルムや文化的な記号を再構築するアプローチで高い評価を受けてきました。今回のディオールでも、その手法は単なるヴィンテージへの回帰ではなく、異なる時代や素材、装飾技法を組み合わせることで新しい価値を生み出す試みとして表れています。服だけでなく音楽やアクセサリーまで一貫したコンセプトで構成された今回のショーは、新体制の方向性を示す重要なコレクションとして注目されそうです。
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