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カルティエが新作ハイジュエリー「アン エキリーブル」を発表、均衡と対比が紡ぐ新しいハーモニーのかたち

カルティエは、スウェーデン・ストックホルムで新作ハイジュエリーコレクション「アン エキリーブル」を発表しました。このコレクションは、調和と創造性を探求するデザイン哲学が光る作品群で構成されています。ザンビア産のエメラルドを用いた「シト」ネックレスや、クジャクの羽を想起させる「パヴォセル」ネックレスなど、洗練されたラインと色彩の緻密な配分が特徴です。カルティエの熟練したクラフツマンシップが息づくこれらのジュエリーは、メゾンの創造性と美学を象徴しています。

カルティエは5月26日、スウェーデン・ストックホルムにおいて、新作ハイジュエリーコレクション「アン エキリーブル」の発表イベントを開催しました。会場には、メゾンの比類なき創造性を体現する最新作が一堂に披露され、招かれたゲストたちはその精緻な美の世界に魅了されました。

不要な装飾をそぎ落とした洗練されたラインと、造形に宿る力強さ、そして色彩の緻密な配分により構成されるカルティエのジュエリーは、密と疎の絶妙な空間構成を通じて、全体に調和がもたらされています。このような節度を重んじる美学は、メゾンのスタイルとクリエイションを貫く核となる思想です。調和の精神はまた、シンプルでありながら華やかさを湛えたフォルム、繊細なグラデーションと鮮明な色調、対称性と非対称性など、相反する要素の調整を通じて導き出されるものであり、カルティエの創作哲学を象徴する指針として位置づけられています。

カルティエのハイジュエリーにおける根本的なアプローチは、「すべてのデザインはストーンのためにある」という哲学に基づいています。その思想を体現するネックレス「シト」は、ザンビア産のドロップ型エメラルド2石からインスピレーションを得て誕生しました。49.37カラットという希少なこのエメラルドは、素材の持つエレガンスと均整の取れたボリュームにより厳選され、それぞれ非対称にネックレスの両端に配されています。曲線を描く2本のラインは、中央で「X」型に交差するダイヤモンドによって結ばれ、背面には調節可能なクラスプがダイヤモンドで繊細に装飾されています。

「パヴォセル」のネックレスは、中心のストーンを囲むようにオープンワークのモチーフが広がり、その繊細な構成が、羽を震わせて広げるクジャクの姿を想起させるパリュールです。ダイヤモンドで繊細に構築されたレース状のモチーフは、軽やかで流動的な印象を与え、まるで静止した瞬間にも生命が宿っているかのような躍動感が表現されています。

「パンテール ダントレ」と名付けられたネックレスでは、輪郭の明瞭さと細部に宿る緻密な技巧が際立っています。オニキスで描かれた斑点模様と、ダイヤモンドを用いたレース構造のオープンワークによって形作られた胴体が、立体感を演出しています。このネックレスには、カルティエの熟練したジュエリー職人たちが長年培ってきたサヴォアフェールが存分に注ぎ込まれています。

ピンクゴールドの繊細な細工をベースに、まるで宝石が直接肌に触れているかのような印象を与えるネックレス「ヤラ」は、ダイヤモンドとカラ―サファイアのグラデーションによって構成され、軽やかで優美なベールのようなパリュールとして仕立てられています。その極限まで緻密に設計された構造は、まるで蜘蛛の巣のような精巧さを持ち、そこにはカルティエが誇る高度なクラフツマンシップが繊細に反映されています。

この新作コレクションには、リングにもまた、カルティエが追求する調和の理念が息づいています。適度に抑えられたボリューム感と繊細に選び抜かれた色彩、そして空間の扱いに至るまで、すべてが洗練された構成の中で見事に統合されており、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」という考えがデザインに落とし込まれた、メゾンの創造性を映し出す象徴的な一作となっています。

https://www.cartier.jp

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