2025.04.04
カテゴリ: 新作
ロジェ・デュブイ 創立30周年を記念する、三大複雑機構を搭載した限定モデルを発表
ロジェ・デュブイ氏は、生涯を通じて象徴的な複雑機構に新たな表現をもたらすことに情熱を注いだ献身的な時計職人でした。彼の名を冠したメゾンが創立30周年を迎えるにあたり、彼の影響を受けた時計職人たちは、創業者の情熱的な夢が今もなお美しく時を刻み続けていることを証明しています。それが、エクスカリバー グランドコンプリケーションです。
この特別なタイムピースは、卓越した時計製造の30年に敬意を表し、高級時計の証であるジュネーブ・シールが刻印された3つの複雑機構と、象徴的なバイレトログラード表示を備えています。
高級時計の世界において、「複雑機構」と称される構造は、いずれも設計の時点から極めて高度な技術を要することが知られています。ロジェ・デュブイの最新作では、こうした複雑機構の数々に創業者ロジェ氏の卓越した職人技と専門性が融合され、その精神が体現されています。長年にわたり蓄積された彼の経験と深い知識は、精密なメカニズムの枠を超え、独自の創造性をもって昇華され、唯一無二のタイムピースを生み出す原動力となりました。この作品は、メゾンの揺るぎない哲学を明確に示すものであり、ロジェ・デュブイが貫いてきた美意識と技術の融合を象徴する存在です。
複雑機構が織りなす精緻な調和
常識にとらわれず、独創的な発想でメカニズムに挑む姿勢は、ロジェ・デュブイというメゾンに深く根付いた精神そのものです。創業者であるロジェ・デュブイ氏は、時計製造の根幹をなす複雑機構に深く魅了され、創作への尽きぬ情熱を抱き続けながら、時計という芸術の歴史的価値を守り抜くこと、そしてその価値を未来へと継承することに尽力してきました。メゾンのDNAには、この信念が色濃く刻まれています。
この精神に導かれたロジェ・デュブイの時計職人たちは、2009年にメゾン初となる100%自社開発のグランドコンプリケーション・キャリバーを完成させました。「グランドコンプリケーション」とは、基本機能に加え、三つ以上の複雑機構を融合させた時計に与えられる称号です。RD0829は、その条件を満たすだけでなく、永久カレンダー、ミニッツリピーター、フライングトゥールビヨンに加え、ダブルマイクロローターという、最高峰の技術が凝縮された四つの複雑機構を搭載することで、まさに時計製造の到達点を示す存在となりました。
そして2025 年、第2 のグランドコンプリケーション キャリバーが誕生します。
RD0829を礎とし、後継となるキャリバーRD118では、永久カレンダー、ミニッツリピーター、そして自動巻きトゥールビヨンのすべてが、さらなる洗練を極めたムーブメントに凝縮されています。約60時間のパワーリザーブを備えるこのムーブメントは、精巧な装飾と多彩な仕上げが施されており、その緻密な美しさは見る者を圧倒します。684個もの部品すべてに手作業で施されるこの仕上げこそが、ジュネーブ・シール認証の要件であり、この認証は審美性にとどまらず、製造地の正統性、卓越した機能性、そして正確な計時性能の証でもあります。
永久カレンダー
時計職人にとって「永久カレンダー」は、瞬時に成し遂げられるものではなく、長い年月と経験が必要とされる複雑機構です。しかし、ロジェ・デュブイ氏にとってこの挑戦は、困難であるがゆえに創作への情熱をさらにかき立てる存在でした。彼にとってこの機構は、特に愛着深く、忍耐と集中力を要する職人技に、喜びと誇りを見出していたのです。永久カレンダーの制御がいかに困難で、職人たちが畏れる対象であるかを彼は理解していましたが、論理を超えた感性の導きによって、その繊細な仕組みに向き合いました。感情を起点とした彼のアプローチは、困難な機構を調和させる鍵となり、この深い情熱と献身こそが、彼の時計哲学の本質を象徴しています。
実際に永久カレンダーの設計には、並外れた忍耐力と精緻な技術が求められます。グレゴリオ暦における複雑な構造に対応するためには、月ごとの日数の違いである28日、30日、31日を自動的に判断し、さらに4年に一度訪れるうるう年に対しても正確に調整する機能が不可欠です。こうした高度な要件を満たすエクスカリバー グランドコンプリケーションは、2100年まで手動での補正を必要とせず、それ以降もさらに100年にわたって自動的に正確な暦を維持し続けるよう設計されています。
バイレトログラード表示
この永久カレンダーにバイレトログラード表示を組み合わせることで、さらなる進化が実現しました。カレンダー表示の針は、半円形のスケールに沿ってなめらかに動き、表示が終わると瞬時にゼロの位置に跳ね返るように帰針します。この独自の動作が、機能性とともに視覚的にも強い印象を与えます。
バイレトログラード表示の開発は、ロジェ・デュブイ氏が築き上げた数々の偉業の中でも特に象徴的な存在です。1980年代には、時計職人ジャン=マルク・ヴィダレッシュ氏との協業により、当時としては革新的な複数のキャリバーを生み出し、その多くで特許を取得しました。その中でも特に注目されるのが、2人の才能が結集して最適化・近代化を果たしたレトログラード表示システムです。この技術は、1995年に誕生したロジェ・デュブイ初期の腕時計の基盤ともなりました。
現代のエクスカリバー グランドコンプリケーションでは、このバイレトログラード表示が曜日と日付を個別に示す2つのスケールで展開されており、いずれもエクスカリバーシリーズを象徴するスケルトン針が採用されています。さらにセミインスタントジャンプ機能が加わることで、その動作は一層ダイナミックかつスムーズです。また、11時と12時の間には月表示ディスクが設けられ、その隣にはうるう年を表示する専用のインジケーターが配置されています。
ミニッツリピーター
時計が視覚の芸術であるならば、聴覚もまた美の一部です。エクスカリバー グランドコンプリケーションでは、ミニッツリピーター機構をキャリバーに内蔵することにより、音が持つ魅力をも巧みに取り込んでいます。電灯のない時代に夜間の時間を知る手段として開発されたこの複雑機構は、最も難易度が高い技術のひとつとされ、時計職人たちは音楽家さながらの精度で、チャイム音を調律し、まるで楽器を奏でるように時計を仕上げていきます。
このタイムピースにおいては、ケース左側に設けられたプッシャーを押すことで三全音が起動します。内部のカムが時刻の情報を読み取り、それをメインスピンドルシステムに伝えることで、ラックがハンマーを作動させ、ゴングが美しい音色を響かせます。機械的な連動による正確で詩的な音の構築が、このモデルの大きな魅力のひとつです。
2020年に発表されたエクスカリバー ディアボルス イン マキナに続き、今回のモデルでもロジェ・デュブイのミニッツリピーターは、その響きと音楽的構成におけるこだわりによって明確に特徴づけられています。音の設計が感覚に訴えかける力を持っていることを、時計が教えてくれます。
このミニッツリピーターが奏でる音色は、聴く者に予期せぬ感情の揺さぶりを与える力を持ちます。中世ヨーロッパにおいて「悪魔の音程」と呼ばれ、宗教音楽での使用が忌避された三全音は、低音で時を、高音で分を、両音の組み合わせで15分単位を知らせます。この構成は、6つの半音または3つの全音から成り立ち、その神秘的で不安定な響きは、やがてブルース音楽の中でコード進行に深みと独自性をもたらす要素として再評価されることとなりました。
ロジェ・デュブイは、このミニッツリピーター機構にさらに高度な設計を施し、「オールオアナッシング(全か無か)」と呼ばれる安全機構を導入しました。このメカニズムでは、プッシャーを完全に押し込んだ場合にのみチャイムが作動し、途中までしか操作されなかった場合には一切作動しないよう設計されています。これにより、誤作動による内部機構の損傷を防ぎ、精緻な構造を持つタイムピースにふさわしい高い安全性を確保しています。
トゥールビヨン
ロジェ・デュブイ氏にとってトゥールビヨンは、キャリバー内部の空間を最大限に活用するための最良の手段であり、その設計に美しさと技巧を同時に注入できる重要な要素でした。今回のエクスカリバー グランドコンプリケーションも、その精神を忠実に受け継いでいます。複雑機構としての魅力だけでなく、空間デザインにおける芸術的アプローチも表現されています。
5時から6時位置にかけて配されたフライングトゥールビヨンは、メゾンがこれまで展開してきた数あるトゥールビヨン機構と共鳴する存在です。ケルト十字をモチーフにしたミラーポリッシュ仕上げのケージが象徴的であり、軽量かつ非磁性素材であるチタンを用いた構造は、メゾンの革新性と詩的なデザイン美学の結晶といえます。このトゥールビヨンは、機能と芸術性の両面において、極めて高い完成度を誇ります。
この重力の影響を補正する高度なメカニズムは、ロジェ・デュブイのクラフツマンシップの粋を集めた存在であり、今やメゾンを象徴する複雑機構のひとつとなっています。その存在感は、ブランドの技術力と芸術性が見事に融合した証でもあります。
手にできる希少性
ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ 2025で発表されたエクスカリバー グランドコンプリケーションは、世界でわずか8本のみ製造される極めて希少なタイムピースです。時計を真に愛する限られたコレクターのために設計され、その独自性と工芸的完成度は、まさに至高の逸品と呼ぶにふさわしい存在です。
45mmのピンクゴールド製ケースには、交換可能なブラウンのカーフスキンレザーストラップが組み合わされ、ケースと調和するピンクゴールド製フォールディングバックルが付属しています。さらに、透明なサファイアクリスタル製ケースバックからは、精巧に組み上げられたムーブメントの魅力を余すところなく堪能できます。
創立から30年の節目に誕生したこのエクスカリバー グランドコンプリケーションは、ロジェ・デュブイの独創的な精神と革新的な設計思想を象徴するものであり、創業者への敬意を込めた壮大なオマージュとして位置づけられています。メゾンがこれまで歩んできた道と、これからも輝き続ける未来への決意が込められています。
エクスカリバー グランドコンプリケーション
Ref. DBEX1179
ブティック限定、8本
ケース径45mmの自動巻きタイムピースは、ピンクゴールド製ケースを採用し、永久カレンダー、ミニッツリピーター、フライング・トゥールビヨンを搭載。文字盤には黒いトップと白く研磨された斜面にミニッツトラックが転写され、中央の時針と分針には白いSLNが施された金メッキ仕上げが施されています。曜日と日付の表示はバイレトログラード形式を採用し、月とうるう年はディスクにより示されます。ピンクゴールド製フォールディングバックルとブラウンのカーフストラップ付き。価格は税込予価で104,720,000円です。
<ロジェ・デュブイ ブティック>
ロジェ・デュブイ 銀座ブティック 03-5537-5317
ロジェ・デュブイ 名古屋ブティック 052-990-3908
ロジェ・デュブイ 大丸心斎橋店ブティック 06‐6271-1231(代表)
ロジェ・デュブイ 岩田屋本店ブティック 092-791-5800
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