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ルイ・ヴィトン 時を超えるアルチザン技術、新作ハイウォッチ「エスカル キャビネット オブ ワンダーズ」を発表

ルイ・ヴィトンは、新作ハイウォッチ「エスカル キャビネット オブ ワンダーズ」を発表しました。 

ルイ・ヴィトンのタイムピース「エスカル」の新たな3部作では、各モデルが時計界における「キャビネット オブ ワンダーズ(驚きに満ちたキャビネット)」となり、アルチザンの技の世界を通じてメゾンの旅路が描かれています。ガストン-ルイ・ヴィトンのパーソナルコレクションから着想を得た、卓越した技術力が注ぎ込まれた3つの限定ウォッチには、ルイ・ヴィトンにおけるハイウォッチメイキングの次なる章を象徴するための幅広いメティエダール(芸術的な手仕事)が結集しています。
 
手仕事と神話
 
ルイ・ヴィトンは1854年の創業以来、旅をアートに昇華させる哲学で知られています。新作「エスカル」シリーズに加わる三つのモデルは、自然界と幻想的な要素を組み合わせた豊かなビジュアルで、この理念をさらに広げています。異なるサヴォアフェールの組み合わせにより、伝統的な装飾技法を現代的に進化させた各モデルは、メゾンの技術の粋を集めたものです。
 
このコレクションは、1907年から1970年までメゾンを長年率い、芸術への情熱でヴィトンの現代的なアイデンティティを築いた、創業者の孫であるガストン-ルイ・ヴィトンからインスピレーションを得ています。アンティークのつば(美しい装飾が施された日本刀の刀装具)など、彼の個人的なコレクションに含まれる稀少品が、「エスカル キャビネット オブ ワンダーズ」のデザインに直接的な影響を与えています。

静寂の庭園
 
ホワイトゴールドケースのこのモデルは、清流に舞う鯉の穏やかな姿と、時を経て磨かれた彩り豊かな小石が敷き詰められた静謐な庭を描写しています。150時間を超える手作業により生み出されたこの光景は、鯉のウロコ一枚一枚やヒゲの細部に至るまで精密なエングレービングが施され、窯での焼成によって深みを増しています。

最終工程では、彫刻職人が手による磨きと厳格な品質チェックを行い、酸化膜を部分的に除去することで、鯉のウロコの虹色の輝きとホワイトゴールドの素材感が見事に調和します。仕上げに、細密画家が鯉にブルーの漆を丁寧に塗り、現実の庭池にいるかのようなリアルな鯉の姿を完成させます。
 
琥珀色の小石はスモーキークォーツ、白いものはロッククリスタルとして再現されています。ダイヤモンドを散りばめることで水面に反射する日光を表し、マザー・オブ・パールにルイ・ヴィトンのモノグラム・フラワーをエングレービングし、その上にブルーのロッククリスタルを重ねることで、水面に広がる波紋が美しく描かれています。文字盤のホワイトゴールド部分には、水流を思わせる繊細なエングレービングが施され、6時の位置にはガストン-ルイ・ヴィトンの特別なモノグラムがオニキスを背景に金色で映えます。

手付かずの自然
 
別のモデルでは、青々とした竹林の中に、神秘的かつやや寂しげな雰囲気が広がっています。ヘビの鮮やかなブルーとグリーンのウロコは、宝石のように輝き、その鋭い視線はガストン-ルイ・ヴィトンのモノグラムを模した、空中に浮かぶ金とネフライトジェイドの球体を捉えています。

「ルイ・ヴィトン エスカル キャビネット オブ ワンダーズ スネークス ジャングル」には、竹林がリアルに再現されており、14色のグリーンを使用し、木材、羊皮紙、わらを組み合わせた寄木細工の技法で細部まで忠実に表現されています。全367ピースからなるこの複雑な構造は、自然の中の生命力を感じさせます。

ヘビの製作には、マイクロ彫刻、エングレービング、シャンルベエナメルなどの技術が駆使されています。ヘビのホワイトゴールドのボディは、遠近法を用いて立体感を出し、エングレービングで装飾された後、シャンルベエナメルで彩られ、ヘビが竹林の中で生き生きと動き回る様子を表現しています。
 
竹林のデザインは文字盤に留まらず、ホワイトゴールドのケースにまで広がっており、自然界の力強さを象徴しています。竹の葉がケースからはみ出す様子は、手付かずの自然の美しさを表現しています。

天空に駆ける壮麗さ
 
シリーズの最後を飾るのは、雄大な龍を描いたローズゴールドのモデルです。カーネリアンで飾られたGLVモノグラムを抱く龍は、アジアの伝統に根ざし、空と水を司る生き物として描かれ、洗練されたアルチザンの技が際立っています。
 
ルイ・ヴィトンは、伝統的なダマシン技法を用いて、アジアの龍が棲む伝説の風景を「エスカル キャビネット オブ ワンダーズ ドラゴンズ クラウド」に表現しました。この技法により、異なる色の金属が織りなす装飾が、自然界の有機的なテクスチャを映し出します。文字盤は手作業でマットに仕上げられ、その上にはイエローゴールドやローズゴールドのワイヤーで装飾された細かな溝が施されます。

細工されたワイヤーは冷間加工により文字盤に固定され、その後、たがねで形を整える手作業を経て完成します。龍と雲は、エングレービング技術によって細部まで丁寧に描き出され、マットとポリッシュの表面仕上げによって、動き出しそうなリアリティが追求されています。

龍のウロコには、エナメル加工が施され、特に下半身ではパイヨンエナメルが用いられています。金属箔を2層のエナメルの間に挟むパイヨン装飾は、深みのある透明感と光沢を与え、龍のウロコに生命を吹き込んでいます。ブラックエナメルの背景に映えるイエローゴールドのモノグラム・フラワーがこのタイムピースの洗練を一層高めています。

カーネリアンを配したGLVモノグラムは、龍の知性を象徴するレッドの眼と調和し、目じりに配されたルビーがさらなる高貴な輝きを放ちます。ダマシン技法とパイヨンエナメル装飾はかつて失われた芸術技術でしたが、ルイ・ヴィトンのアルチザンによって再びその技が日の目を見るようになりました。これらの技法は、龍と共に、メゾンの遺産として大切に守られています。

アルチザンの技
 
「タンブール」のデザインを受け継ぎつつ、新しい「エスカル」コレクションは、細部にわたるこだわりを持ち合わせています。クラシックなランス型の時針と分針は、伝統を重んじながらも、光を美しく反射するポリッシュとファセット加工で現代的な解釈を加えられています。ポリッシュ仕上げのベゼルは、ケースとクリスタルの流麗な輪郭を引き立て、時計全体に柔らかさと洗練をもたらします。
 
繊細なカーブを描くポリッシュ仕上げのベゼルは、ドーム型のクリスタルガラスへと滑らかにつながり、ケースの外観に柔軟性と洗練を加えます。ケース中央のサテン仕上げは、対照的な美しさを際立たせ、ルイ・ヴィトンの伝統的なトランクの金具を彷彿とさせるディテールが、このタイムピースの歴史と遺産を象徴しています。
 
「エスカル キャビネット オブ ワンダーズ」コレクションの各タイムピースには、一貫性の追求が細部に反映されています。リューズには、文字盤のGLVモノグラムにマッチしたストーンがセットされ、リューズのキャップストーンにはルイ・ヴィトンの象徴的なモノグラムが刻まれています。この細やかなディテールは、コレクションがメゾンの最新のクリエイションであることを示し、ルイ・ヴィトンの長い歴史と現代との結びつきを強調しています。

「エスカル」コレクションは、旅の精神を内包しています。ケースミドルやバックルに施されたのは、日本の伝統的な海波模様を思わせる「青海波」の装飾で、ムーブメントのブリッジには幸運を願うお守りのモチーフが施されています。このデザインは、安全な旅と永遠の安寧を願うルイ・ヴィトンのメッセージを体現しています。
 
このコレクションの3つのタイムピースは、細部に対する新しいアプローチを持ちながら、特別に開発された技術を採用しています。日本の刀の柄に似た手作業によるカーフレザーストラップは、洗練された雰囲気を醸し出し、このコレクションを特別な存在にしています。
 
「エスカル キャビネット オブ ワンダーズ」シリーズからの3つの限定品は、それぞれ独自の色合いのストラップが特徴です。「コイズ ガーデン」はホワイトゴールド製ケース(40mm)にブルーのストラップ、「スネークス ジャングル」はホワイトゴールド製ケース(40mm)にグリーンのストラップ、「ドラゴンズ クラウド」はローズゴールド製ケース(40mm)にブラウンのストラップで、各モデルが20本ずつの限定発売されます。

1人の男性から偉大なる存在へ
 
ガストン-ルイ・ヴィトン(1883年生まれ)は、ルイ・ヴィトンの歴史の中で旅の真髄を最も体現した人物です。彼にとって、旅は単なる移動手段を超えたもので、個々の発見、喜びに満ちた体験、そして予期せぬ驚きに満ちた「エスカル(寄港地)」を提供しました。
 
ガストン-ルイ・ヴィトンは多彩な顔を持ち、芸術と旅に深い愛情を注いだ鑑定家でした。彼が集めた約800点の美しいアンティークなつば(日本刀の装飾品)は、「エスカル キャビネット オブ ワンダーズ」の深いインスピレーション源となっています。これらの小さな傑作は、ルイ・ヴィトンの家宝として、世代を超えて受け継がれてきました。

ガストン-ルイ・ヴィトンのもとで、アルチザンたちと著名なクリエイターたちの協働によるウィンドウディスプレイは、メゾンの高い職人技を象徴する展示へと進化しました。この伝統は、ルイ・ヴィトンの革新的な精神とクリエイティブな追求を今に伝えています。

「エスカル キャビン オブ ワンダーズ」コレクションは、ガストン-ルイ・ヴィトンの遺産に敬意を表し、彼の豊かな物語を称えるため、メゾンの最高峰の職人たちを再び集結させました。このコレクションには、マリー・ブッテソンの指導のもと、エディ・ジャケ(エングレービング)、ファニー・ケロズ(ダマシン技法)、ローズ・サヌイユ(寄木細工)、ヴァネッサ・レッチ(エナメル装飾)などの名高い職人たちが参加し、メティエダール(芸術的な手仕事)におけるその卓越した技術を発揮しました。
 
「ラ・ファブリク・デュ・タン」は、ルイ・ヴィトンの時計製造の専門知識と、外装に携わる職人たちの独創的な才能を結集する場所です。このユニークな協業により、ルイ・ヴィトンの時計コレクションは、ブランドの創造性と技術的な卓越性を体現し、新たな頂点へと昇華されました。
 
All photos courtesy of LOUIS VUITTON
   
詳細は、ルイ・ヴィトン 公式サイト https://www.louisvuitton.com  をご覧ください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
    

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