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【ブランド解説】バカラ編

●クリスタルの代名詞的存在として名を馳せるバカラ

 圧倒的な美しさと品質の高さからクリスタルの代名詞的存在として名を馳せるバカラ。テーブルウェアから装飾品に至るまで、その美しさは世界中のロイヤルからセレブリティまでを魅了して止まない。そんなバカラの作品と魅力、こだわりを紹介しよう。

 フランスを代表するクリスタルメーカー“バカラ”の歴史は1764年、パリから約400mk東に位置するロレーヌ地方のバカラ村にルイ15世の認可を受けてガラス工場が作られたのが始まり。バカラ村に工場を建てた理由は、窯に必要な薪を供給できる豊かな森林とエネルギー源として水力が確保できる河川があるといったガラス製造に必要な条件を満たしていたから。フランス革命などの影響により一時困窮に陥るが1816年に本格的なクリスタルガラスの製造を開始。徹底して追求した高い品質と造形美をポリシーとしており、1923年のパリ万国博覧会ではその透明度の高さと繊細なカットが評価され金賞を受賞したのを皮切りに、以降も数々の栄冠を獲得している。フランス国王のルイ18世や皇帝ナポレオン三世、ロシア最後の皇帝ニコライ2世、インドのマハラジャなど世界中の王侯貴族に愛用されるようになり「王者たちのクリスタル」と形容され一気に知名度を上げる。ロイヤル御用達という事実は、美しさと品質の物語る栄誉でもある。ちなみに1909年には日本皇室からもオーダーを受けており、その商品には菊の紋章があしらわれていた。

 バカラが世界一のクリスタル加工会社と言われる所以は、高い透明度と美しい輝きを実現する他には真似できない優れた技術力にあり、MOFの称号が与えられたフランス最優秀職人たちによって支えられてきたとも言える。これは日本でいう人間国宝にあたる職人最高の名誉で、バカラはこれまでに50人以上を輩出してきたこともクリスタル加工技術世界一と言われる理由となっている。「最良の素材と最高の技術、それを受け継ぐこと」をポリシーに“王者のクリスタル”と呼ばれるまでに発展してきたバカラ。そのクリスタルがひとつの作品になるまでには50~60の工程を経ており、徹底した品質基準を掲げるバカラでは成形や装飾など全ての作業で厳しくチェックされ、僅かでも基準に満たないものは破棄されてしまい、製造された商品のうち市場に出回るのは6~7割りと言われている。この徹底した品質管理こそがバカラ世界中で愛され、信頼される根拠となっている。

 19世紀前半より王室からグラスセットやシャンデリアを受注してきたが、20世紀に入ってからは創造の幅を広げるべく、アールデコの美しく洗練されたラインを採り入れた動物彫刻の作品を制作してクリスタルアートという新しい分野を築く。そして常に時代の美を追求してきたバカラのクリスタルは洗練されたアクセサリーやファッション、ライフスタイルを彩る多様なアイテムを送り出している。1972年にイタリア人デザイナーのロベルト・サンボネを迎え入れて初めてのコレクションを発表し、その後もフランス国内外を問わず様々なデザイナーやアーティストが参加してバカラの新境地を見出していく。1979年にワイングラスとして用いられるマッセナシリーズが誕生。華やかなカットが特徴的な現在まで続く人気シリーズである。1995年にはアクセサリーのビジューシリーズを発売。それまでの主な顧客が経済力のある年配男性だったことから若い女性ファン獲得に重きを置いたシリーズであり大ヒットを収める。アクセサリーには「Baccarat」のロゴが刻まれ、今日ではリング、ペンダント、ピアス、ブローチなど約200アイテムがラインナップしている。2002年にはバカラ初のウォッチ「B on Time」を発表。

 圧倒的な技術と品質を誇るバカラのアイテムはテーブルウェアでもインテリアでもアクセサリーでも、どんなデザインのクリスタルであろうとも美しい輝きを放ち世界中のセレブリティを魅了し満足させ続けることだろう。

バカラ公式サイト https://www.baccarat.jp/

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