2026.05.06
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フェンディ 次世代の才能を称える、新たなアワード「フェンディ デザインプライズ」が始動

フェンディが次世代のデザインシーンを牽引する才能を発掘し、その育成に寄り添う新たなイニシアチブ、「フェンディ デザインプライズ」をスタートさせました。このプロジェクトは、ブランドが長年大切にしてきたクラフツマンシップと革新的なデザイン精神を称えるために構想されたものです。未知なる感性へと光を当てるこの試みは、ラグジュアリーの枠を超え、クリエイティブな未来を創造する重要な一歩となることを確信させます。
デザイナーのジュリオ・カッペリーニがキュレーションを担い、フェンディが重んじてきた次世代支援の精神を具現化したのが本アワードです。審査には、パトリシア・ウルキオラやネリ&フー、クリスティーナ・チェレスティーノといった世界を舞台に活躍するデザイン界の第一人者たちが名を連ねています。このような錚々たる審査員団が選考を行う体制からは、単なるコンテストに留まらない、デザインの本質を追求しようとするメゾンの真摯な姿勢が読み取れます。
ミラノデザインウィークの華やかな熱気の中、2026年度の最終選考がスカラ広場の「フェンディ カーサ」ブティックにて開催されました。6組の精鋭たちが最終候補として残る中、栄えある初代受賞者の座を射止めたのは、グスタフ・クラフトによる「VIA」です。ミラノの中心地で発表されたこのニュースは、デザインを愛する人々の間に大きな高揚感をもたらし、次なる時代のスタンダードが生まれる予感を漂わせました。
フェンディの会長兼CEOを務めるラモン・ロスは、歴史的に多くの才能を育んできたブランドの歩みを振り返り、本アワードの発表に大きな喜びを表明しています。世界中の新しい世代が、メゾンの象徴的なコードをどのように解釈し、自身のビジョンへと落とし込むのか。その過程から得られる刺激が、フェンディ自身の未来をも豊かに彩ると彼は語ります。傑出したデザイナーとの出会いは、メゾンにとって新たなインスピレーションを約束する貴重な機会となるでしょう。
2026年12月にマイアミで開催されるデザインマイアミにて、受賞プロジェクトは具体的な形となって披露される予定です。さらにその先、2027年には「フェンディ カーサ」との特別な協業も控えており、厳選された作品群が実際のコレクションとして世に出るチャンスが与えられます。若き才能のアイデアが、フェンディの洗練されたライフスタイル提案にどのような新しい風を吹き込むのか、今から期待が膨らみます。
家具やアクセサリーを交えた居住空間という壮大なテーマに対し、世界各地のデザインスクールから70件を超える熱意ある応募が寄せられました。選考の鍵となったのは、ブランドの魂とも言える「セレリア」の技法や、アップサイクルされたファーやレザーの活用です。ローマの歴史から得た着想と、卓越した職人技へのこだわりが、応募者の独創的な解釈と融合。それらが一つの空間として結実したとき、フェンディが目指す新しいラグジュアリーの形が鮮やかに提示されることでしょう。

審査員
ジュリオ・カッペリー二
クリスティーナ・チェレスティーノ
ジョセフ・グリマ
ジョシュ・オーウェン
ファイナリストのプロジェクト

「VIA」 - グスタフ・クラフト
ローマの道を2000年以上支えてきた玄武岩「サンピエトリーノ」に着想を得た家具コレクション「VIA」の紹介です。編み込まれたレザーの座面で石畳を、スチールフレームで測量士のグリッドを表現し、ローマの本質的な素材を現代のデザインへと翻訳しています。ラグやミラーも街の摩耗や質感を反映しており、最も重厚な素材で軽やかさを支えるという対比を通じ、長く受け継がれるものづくりへの問いを投げかけています。

「TEMPUS AUREA」- ミミソル・アルジョーナ、ユーゴ・クレヴェ、リュック・ホジー、ヴァレリア・ルーポ、ドゥルーヴ・ヴィアス
「Tempus Aurea(黄金の時)」は、古代ローマの家庭儀礼をフェンディのDNAで再解釈したコレクションです。日時計をレザー張りの時計へ変換した「Solarium」と、寝椅子をラウンジベンチへと昇華させた「Otium」の2つのオブジェで構成されています。これらは時間を単に測る対象ではなく、テクスチャーや影を通じて「生きる」ものとして捉え直しており、抑制された表現の中に真のラグジュアリーを提示しています。

「VELARE CAPSULE COLLECTION」 - マフラ・ムスタファ
「Velare」は、ローマの歴史を固定化された過去としてではなく、光や影が織りなす「感覚の断片」として捉えたコレクションです。列柱の厳格なリズムを柔らかなフリンジへと変換し、建築的な構造を触覚的なものへと変容させています。夕暮れを想起させる深いブルーや、光を吸収・反射する素材を用いることで、ヘリテージを展示品ではなく、動きや光を通じて現代的に体験される新しいデザインへと昇華させています。

「ROVINE」 - サミナ・イリヤス、イザベラ・マリア・モッタ・ガレゴ
「Rovine」は、ローマの遺跡の質感と存在感を現代的なフォルムへと変換し、未知の過去への郷愁を喚起するコレクションです。侵食を表現した鏡の技法により、建築の断片を映し出し、不在を通じた再構築を試みています。パンテオンの幾何学性に着想を得つつ、古典的要素を脱構築的に再解釈することで、歴史を単なる参照先とするのではなく、光や反射を通じて住空間で静かに共生できるものへと変えています。

「CONVIVIUM」 - ピエールフェルディナンド・アルチェラ
ローマの饗宴の儀礼「コンヴィヴィウム」に着想を得て、現代的な共有体験へと変換したオブジェの紹介です。歴史を変容し続ける「生きた素材」として捉え、共有という行為を本質的かつ深い喚起力を持つフォルムへと再解釈しています。この作品は、フェンディの宇宙観において新たなアイデンティティを確立しており、過去の儀礼と現代の生活をつなぐ架け橋として、新たなエレガンスと共有のかたちを提案しています。
「FENDI FITNESS KIT」 - ムスカン・アガルワル、マティルデ・ブランビラ
現代の住まいにおけるウェルネスの重要性が高まる中、機能的なフィットネス用具と装飾的なラグジュアリー家具の境界を埋めるプロジェクトです。ローマ建築とフェンディのコードを融合させ、ワークアウトツールとしても機能する彫刻的なオブジェを提案しています。フィットネスを隠すべき日常の道具としてではなく、意図を持って視覚化し、リビング空間に統合される感情的な魅力を持つ存在へと進化させています。
【Editor's View】
今回の「フェンディ デザインプライズ」の意義は、伝統あるフェンディが、あえて「外部の若い視点」に自らのコードを委ねた点にあると感じます。特に、アップサイクル素材の使用を審査基準に含めたことは、サステナビリティとラグジュアリーを高い次元で融合させようとする現代的な意思の表れです。受賞したグスタフ・クラフトの「VIA」が、どのように「フェンディ カーサ」の洗練と呼応し、私たちの日常生活に馴染んでいくのか。それは単なる家具の誕生ではなく、フェンディという文化そのものが、より開かれた、自由な表現へと進化していく過程を目撃することでもあります。ファッションを愛する私たちが、その延長線上にある「住まうことの美学」に、再び情熱を注ぐきっかけを与えてくれるに違いありません。
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