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パネライ「ラジオミール ヴィアッジョネルテンポ」、フィレンツェ発タイムトラベル体験付きウォッチセットの真価

パネライの時計を手に取るとき、多くの人が視線を向けるのはケースサイズやダイヤルカラーかもしれません。しかし、その奥に流れているのは、街や海、職人たちの時間が積み重なった長い物語です。フィレンツェ本店100周年を記念して登場した「ラジオミール ヴィアッジョネルテンポ エクスペリエンスエディション セット」は、まさにその物語の核心に触れるためのパスポートのような存在です。PAM01729とPAM01730という2本のラジオミールに、イタリア海軍ゆかりの地を辿る旅が組み合わされることで、機能やスペックを超えた「体験」としての時計が立ち上がります。ブロンズやパネライ プラチナテック™の質感、ムーブメントの動き、夜光の輝きが、旅の記憶とともに少しずつ自分のスタイルに溶け込み、日常の装いに静かな物語を添えてくれます。

サンジョヴァンニ広場に面したパネライのフィレンツェ本店が、今年100周年という節目を迎えることになりました。その記念すべきタイミングに合わせて、パネライは長年ブランドを支えてきたコレクターと、新たに魅力に惹かれたファンの双方に向けて、特別なウォッチセットを用意します。このセットは、時計そのものを手にする喜びにとどまらず、イタリア各地を巡る特別な旅への招待でもあります。参加者は、この没入型の体験を通して、パネライの伝説的な歴史が実際に育まれた場所や瞬間を順に辿ることになり、ブランドストーリーを本店100周年という文脈とともに立体的に味わえる構成になっています。

ラジオミール ヴィアッジョネルテンポエクスペリエンスエディション セットという名称には、イタリア語で「タイムトラベル」を意味する言葉が込められています。その名の通り、このセットはパネライ愛好家が重要な歴史的瞬間を心に呼び起こし、あらためて出会い直すための鍵の役割を担います。オーナーとして参加する人は、象徴的な意味を持つ場所へ実際に足を運びながら、パネライの揺るがない革新の精神が、どのようにして時計製造のアイデンティティを形づくり続けてきたのかを物語るユニークなエピソードを知ることになります。一本の時計の背後にある物語を体感することで、単体のプロダクトとしてではなく、歴史と現在をつなぐ媒体として腕時計を味わえる点が、このエクスペリエンスの大きな魅力です。

パネライ フィレンツェ本店100周年、ラジオミール体験付きウォッチセットでたどる海と時間の物語

この旅が催行されるのは、2026年9月15日から18日までの4日間です。出発点となるのは、メゾンの遺産の中心地であるフィレンツェ。ゲストはまず、パネライが築き上げてきた輝かしい過去を、感情に訴える形でたどる旅路へと踏み出します。サンジョヴァンニ広場に構えるパネライ フィレンツェ本店では、細部まで丁寧にキュレーションされた展示を鑑賞しながら、100年にわたる店舗の歴史とブランドの軌跡を祝う時間を過ごします。その後、舞台は都市から海へと移り、伝説的なイタリア海軍のフロッグマン(潜水士)が活動した足跡を追う行程へ。セルキオ川の河口に位置するフロッグマンの作戦場所や訓練場、ダイビングポイントを訪ねることで、水中任務と強く結びついたパネライの原点を、実際の風景とともに追体験することができます。

物語性に満ちたこれらの土地は、パネライの歴史と伝統を織り上げる大きなタペストリーの中で、ひときわ重要な断片を担っています。旅のハイライトとなるのは、ポルトヴェーネレに位置するCOMSUBIN基地への訪問です。ここでブランドとイタリア海軍との強固なつながりを再確認したあと、ゲストはリグーリア海岸沿いを進む息をのむようなヨットツアーへと向かいます。壮大な海景の中で過ごす時間は、パネライが根強く受け継いできた海洋との結びつきをあらためて思い起こさせるものです。そして、この「タイムトラベル」の体験全体を締めくくる存在として、新しいラジオミール ヴィアッジョネルテンポ エクスペリエンスエディション セットが用意されています。セットに含まれるPAM01729とPAM01730は、旅で触れた歴史と海の記憶を、日常の手元に留めておく役割を果たします。

パネライ 「ラジオミール ヴィアッジョネルテンポ」PAM01729

パネライ 「ラジオミール ヴィアッジョネルテンポ」PAM01729

Radiomir Viaggio nel Tempo Experience PAM01729

ラジオミール ヴィアッジョネルテンポ エクスペリエンス PAM01729は、長い歴史の中で鍛えられてきたパネライらしさを象徴する2つの要素をひとつのモデルに集約しています。まず目を引くのは、独特の表情を放つカリフォルニアダイヤル。そして、それを包み込むのが、ブランドの深い海洋遺産に根差した素材である堂々たる47mmのブロンズケースです。ブロンズならではの質感は存在感があり、装着する人のライフスタイルや経年によって少しずつ風合いを変えていきます。パネライが歩んできた歴史と、自分自身の時間の蓄積が重なり合うことで、一本の時計を「育てる」楽しみを味わえるモデルとして、愛好家に強くアピールする仕上がりになっています。

カリフォルニアダイヤルは、文字盤の上半分にローマ数字、下半分にアラビア数字が配されている構成で知られ、長年コレクターから支持を集めてきました。この特徴的なレイアウトは、機能性を追求したデザインという考え方を純粋な形で表現したものです。もともと暗い環境でも高い視認性を確保する目的から生まれたもので、異なる書体を上下に分けて用いることで、ダイヤルの向きがひと目で分かるよう工夫されています。軍用の現場で必要とされた実用本位の発想が、その後の年月を経て、現在ではパネライらしさを象徴するスタイルとして受け継がれている点も、このダイヤルが持つ大きな魅力と言えます。

3日間のパワーリザーブを備えた大型ムーブメント、P.3000キャリバーを搭載するPAM01729のケースには、特別な組成のブロンズが採用されています。純粋な銅と純粋な錫のみを用いたこの合金は、時間の経過とともに表面に独特の緑青が生まれる点が特徴です。この変化こそがメゾンにとって貴重な財産となり、パネライのブロンゾ コレクションが、ラインアップの中でも特に人気の高い存在として支持される理由につながっています。ブロンズの経年変化は非常に表情豊かで、オーナーのライフスタイルや過ごした環境を反映しながら、一本ごとに異なる風合いを帯びていきます。手元で刻まれる時間とともに、ケースの色合いも少しずつ変化し、自分だけの一本へと育っていく感覚を味わえる点が、このモデルの大きな魅力です。

このブロンズケースは、購入時には温かみのあるレッドゴールドに近いトーンを見せます。その後、空気や湿気、熱、摩擦といった外的要因との相互作用によって、徐々に緑青が形成されていきます。ケース表面に現れるこの緑青の層は、金属そのものの基本的な特性を損なうものではなく、むしろ素材を守る保護膜として機能します。同時に、この保護層が各ピースに唯一無二の外観を与え、オーナーごとに異なるニュアンスをまとう存在へと変えていきます。日々の着用を重ねるほどに個性が際立つブロンズは、メゾンが大切にしてきた時の蓄積を、視覚的に楽しめる素材として活きています。

スペック

Movement: 手巻きメカニカルP.3000キャリバー、16½リーニュ、厚さ5.3mm、21石、グリュシデュール®テンプ、21,600振動/時、インカブロック®耐震装置、ツインバレル、161部品
Functions: 時、分
Power Reserve: 3日間
Case: サテンブロンズ製ケース、ベゼル、リュウズ、サファイアクリスタルの窓付きチタン製ケースバック、ドーム型プレキシガラス®風防
Dial: シングルレイヤーのブラックグレインダイヤル、ローマ数字とアラビア数字、バーインデックス、ミニッツトラック、時針・マーカー・青焼きスティール製針にベージュのスーパールミノバ®
Strap: ベージュステッチ入りダークブラウンのロールレザーストラップ、サテンブロンズ製台形バックル
Water resistance: 10 気圧 (~100 m)

パネライ 「ラジオミール ヴィアッジョネルテンポ」PAM01730

パネライ 「ラジオミール ヴィアッジョネルテンポ」PAM01730

Radiomir Viaggio nel Tempo Experience PAM01730

セットに含まれる2本目のタイムピース、ラジオミール ヴィアッジョネルテンポ エクスペリエンス PAM01730には、47mmのラジオミールケースにパネライ プラチナテック™が組み合わされています。この素材は、全体の95%を純粋なプラチナが占める特別な合金であり、独自のプロセスによって仕上げられている点が特徴です。その結果、標準的なプラチナと比較して硬度が85%高められ、高い耐傷性を備えています。また、18Kゴールドよりも33%重く、その質量が手首に明確な存在感と重厚さをもたらします。ドレススタイルにもカジュアルな装いにもなじみながら、ひと目で特別な一本だと伝わる風格を持った素材選びと言えます。

PAM01730は、クッション型のケースとドーム型のプレキシガラス®風防、スリムなワイヤーループラグ、円錐形のリュウズというディテールの組み合わせによって、ウォッチセット全体が持つヴィンテージの魅力を完成させています。夜光のラジオミール ダイヤルを備えた初期のダイバーズウォッチが持っていた決定的な特徴を受け継いでいる点も重要です。これらの要素は、今日のコレクションにおける象徴的なデザインコードとなっただけでなく、パネライが歩んできたミリタリーの歴史を物語る証しでもあります。過去のプロフェッショナルユースに根差した意匠が、現代のライフスタイルに寄り添うスタイルとして再解釈されているところに、このモデルの奥行きが感じられます。

ムーブメントには、パネライの現代的な時計製造をより精巧に表現する存在として、装飾が施された手巻きのP.3001/10キャリバーが搭載されています。ペルラージュ仕上げが施されたスケルトンブリッジからは、ムーブメントの構造やテンプの動きがはっきりと見て取れ、機械式時計ならではのリズムを視覚的にも楽しめます。また、ダイヤルのクリーンな印象を保つために、パワーリザーブインジケーターはケースバック側に配置されています。この表示によって駆動時間の残量を確認できるため、実用性と美観の両方がバランスよく成立しています。細部まで手をかけた仕上げは、メカニズムの美しさを重視するコレクターにとって、特に魅力的に映るポイントです。

スペック

Movement: 装飾が施された手巻きメカニカル、スケルトン化されたブリッジ、P.3001/10キャリバー、16½リーニュ、厚さ6.3mm、21石、21,600振動/時、インカブロック®耐震装置、ツインバレル、198部品
Functions: 時、分、ケースバックにパワーリザーブ表示
Power Reserve: 3日間
Case: 47mm、ポリッシュプラチナテック™製ケース、ベゼルサファイアクリスタルの窓付きプラチナテック™製ケースバック、ドーム型プレキシガラス®風防
Dial: 円形ブラッシュ仕上げのブラック、サンドイッチダイヤル時針・マーカー・青焼きスティール製針にベージュのスーパールミノバ®、12時位置にトーオントーンの「RADIOMIR PANERAI」エングレービングStrap: ベージュステッチ入りダークブラウンのアリゲーターストラップ、ポリッシュホワイトゴールド製台形バックル
Water resistance: 10 気圧 (~100 m)

PAM01729とPAM01730の両モデルに共通する特徴として、青焼きされたスティール製の針が挙げられます。その深みのあるブルーのトーンは、パネライが培ってきた伝統を映し出す色合いです。針とインデックスにはベージュのスーパールミノバ®が塗布されており、暗闇の中ではグリーンの光を放って低照度下での視認性を高めます。さらに、10気圧(約100メートル)の防水性を備え、あらゆるパネライのタイムピースと同様に、表示されている防水性能値の+25%まで耐えられるよう開発・検証が行われています。日常生活から水辺でのアクティビティまで安心して着用できるスペックと、歴史に裏打ちされたデザインが融合したタイムピースです。

この2つの時計は特別なマホガニー製のプレゼンテーションケースに収められ、30セット限定で2026年6月に発売されます。予定参考税込価格 2446万4000円


www.panerai.com

【Editor's View】
1860年にフィレンツェで創業したパネライは、街の時計店としてスタートし、併設の工房がやがて時計製造学校へと発展していきました。そこで磨かれた専門性は、ほどなくしてイタリア海軍との重要なパートナーシップへとつながり、1910年代には精密機器の開発を依頼されるまでになります。1935年には夜光のラジオミールダイヤルを備えた最初のダイバーズウォッチのプロトタイプ、Ref.2533が誕生し、その後も数十年にわたって特殊潜水部隊のための高精度な計器やプロフェッショナルグレードのツールウォッチを供給し続けました。卓越した夜光性や優れた防水性、ロングパワーリザーブ、堅牢な構造といった特徴は、長らく軍事機密として守られてきましたが、1993年に転機が訪れ、ルミノール44mmを含む初の民間向けコレクションが発表されます。象徴的なリュウズプロテクターと大胆な造形は瞬く間に国際的な評価を獲得しました。今回のフィレンツェ本店100周年記念エクスペリエンスセットは、こうした歴史の層を背景に持つパネライが、そのルーツである海と街を実際に巡る旅と、ブロンズやパネライ プラチナテック™といった素材をまとったラジオミールを組み合わせることで、ブランドの物語を身体感覚として味わってほしいという提案にも見えます。スペックに惹かれる人も、ストーリーに心を寄せる人も、どちらの視点からも愛でることができる構成は、時計をスタイルの一部として楽しむ今の感覚に寄り添ったアプローチと言えます。

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