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ルイ・ヴィトン パリの歴史と情景を纏う、新作ポケットウォッチ「エスカル・オ・ポンヌフ」誕生

ルイ・ヴィトンの比類なきクラフツマンシップが、パリの歴史と響き合う美しい結晶として昇華されました。メゾンのルーツに立ち返る今回の「エスカル・オ・ポンヌフ」は、ミニッツ・リピーターとオートマタが織りなす詩情豊かなダイアルを備え、芸術的なエナメルやエングレービングの極致が刻まれた傑作です。セーヌ川のほとりにあるルイ・ヴィトン本社をモチーフにしたこの時計は、メゾンが歩んできた探検と創造の軌跡を、そのままアートピースとして腕元に閉じ込めています。わずか数センチの世界に宿るのは、2年半もの歳月と1,000時間を超える職人技。そのすべてが、ルイ・ヴィトンが掲げる「時間を旅する」という哲学を物語っているのです。

ルイ・ヴィトンの新作「エスカル・オ・ポンヌフ」、時と場所を巡る時計の詩

©Ulysse Frechelin

芸術性と精巧技術が結晶、ルイ・ヴィトンの新ポケットウォッチ誕生
©Piotr Stoklosa

歴史と情景を纏う新作ウォッチ「エスカル・オ・ポンヌフ」ルイ・ヴィトンが発表
©Piotr Stoklosa


アマゾンの豊かな自然をコンセプトにデビューしたポケットウォッチ・コレクション「エスカル・オートゥール・デュ・モンド」に続き、ルイ・ヴィトンはその次なる旅として新作「エスカル・オ・ポンヌフ」を発表しました。今回の舞台は、メゾンの歴史が始まった場所であるパリです。

「エスカル・オートゥール・デュ・モンド」コレクションの第2作として登場した「エスカル・オ・ポンヌフ」は、パリの右岸に位置するルイ・ヴィトン本社と、その象徴的存在であるポンヌフ橋への敬意を込めた特別なタイムピースです。この新作は、ルイ・ヴィトンが誇るクラフツマンシップと創造力の伝統、そして卓越したトランク製造の物語を称える、比類なき芸術的な表現でもあります。

高度な技巧を要するオートマタ機構とミニッツ・リピーターを採用し、さらに限界を超えたメティエダール(芸術的手仕事)が融合されたこのモデル「エスカル・オ・ポンヌフ」は、「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」による独創的なウォッチメイキングの第2章を体現しています。製作にはジュネーブのマニュファクチュールに統合された三部門、「ラ・ファブリク・デ・ボワティエ」(ケース製造)、「ラ・ファブリク・デ・ムーブマン」(ムーブメント部品)、「ラ・ファブリク・デ・ザール」(ダイアルとメティエダール)が緊密に連携し、完成されています。

ルイ・ヴィトンの精神を体現する新作ポケットウォッチ、秋のパリを描く
©Piotr Stoklosa


象徴的な場所

ルイ・ヴィトンのポケットウォッチ・コレクション「エスカル・オートゥール・デュ・モンド」は、スタイルの新境地を探る精神を讃えるとともに、メゾンが誇るトランク製造の伝統と職人技の精髄を体現しています。170年以上にわたり、メゾンのトランクは自由と冒険の象徴であり続けただけでなく、輸送の歴史的進化とともに、探検や旅の最前線に立ち続けてきました。列車や自動車向けの設計から、アフリカ探検用のベッド型トランク、さらには熱気球に取り付けるバスケットへと変化するものまで、ルイ・ヴィトンのトランクはアイコニックな存在として数々の物語を生み出してきたのです。

パリの右岸に構えるルイ・ヴィトンの本社は、1870年以来メゾンの拠点として、ブランドの象徴的な存在であり続けています。セーヌ川を見渡すこの地は、戦略的な立地であると同時に、フランスのラグジュアリーを体現するサマリテーヌ百貨店の正面に位置し、文化と洗練されたライフスタイルの中心としてのメゾンの姿を象徴しています。

パリの歴史と秋の情景が織り込まれた新作「エスカル・オ・ポンヌフ」では、メゾンの原点を彩る数々の要素がダイアルに表現されています。遠景にはルイ・ヴィトン本社とサマリテーヌ百貨店、近景にはトランクを積んだ荷船がセーヌ川を進みます。セーヌ川は、かつてメゾンがトランクに使用する木材を水運で運んでいたことから、創業当初より特別な意味を持つ存在でした。このウォッチでは、6時位置のスライダーピースによって7つのアニメーションが動き出し、13の可動パーツが織り成す見事なスペクタクルが目の前に広がります。

パリの記憶を刻む時計、ルイ・ヴィトン「エスカル・オ・ポンヌフ」登場
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ルイ・ヴィトンの新作「エスカル・オ・ポンヌフ」、細部に宿る芸術性と技巧
©Ulysse Frechelin


「エスカル・オ・ポンヌフ」は、「エスカル・オートゥール・デュ・モンド」コレクションが体現する理念を象徴しています。12時位置には、ルイ・ヴィトンのモノグラム・パターンをあしらったゴールド製コンパスが配され、時計回りにゆっくりと回転しながら青空の中で際立つ存在感を放っています。

セーヌ川をゆっくりと進む荷船には、ルイ・ヴィトンのトランクが積まれ、それぞれの蓋が開くと中からはゴールドカラーのモノグラム・フラワーが現れます。船の舳先ではフランス国旗がたなびき、鮮やかなオレンジ色のバナーが遠景にあるルイ・ヴィトン本社の位置を示しています。また、紅葉に染まった枝に止まる一対のスズメが、上方からこの風景を優しく見下ろしています。

このポケットウォッチには、精緻な立体彫刻が施されたケースが採用されており、そのベゼルには合計3.85カラットにおよぶバゲットカットのカラーストーンが贅沢に配されています。ケースは「ラ・ファブリク・デ・ボワティエ」で製造され、ジェムセッティングも同様に自社で行われており、ダイアル上に描かれた物語性を視覚的に強調しています。使用されている宝石には、サファイア、トパーズ、ツァボライト、トルマリン、そしてダイヤモンドなどがあり、それぞれが鮮やかで豊かな色彩を添えています。

メゾンの伝統と革新が響き合う「エスカル・オ・ポンヌフ」細部を紐解く
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一つの時計に宿る何百時間の職人技、ルイ・ヴィトンの究極美
©Piotr Stoklosa


2つの視点

ダイアルに搭載された7つのアニメーションと13の可動パーツに命を吹き込むのは、ルイ・ヴィトンが自社開発した手巻き式キャリバーLFT AU14.03です。このムーブメントは「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」がこれまでに製造した中で最も複雑な構造を持ち、1時間、15分、1分のインターバルで鐘の音を奏でるミニッツ・リピーター機構も備えています。また、歴史的ポケットウォッチに敬意を表したいくつかの特徴も含まれています。時刻表示はダイアルではなくケースバックに設けられており、これによりダイアルのミニチュア劇場が視覚的に妨げられることなく展開されます。

561個もの部品で構成されたキャリバーLFT AU14.03には、オートマタのモジュールが搭載されており、ダイアル上の可動パーツに動力を供給します。ムーブメントの組み立ては、最初から最後まで1人の時計職人が手掛けており、全体に優れた職人技が息づいています。多くの部品はあえて見えないように配置されているものの、その仕上げは目を見張るものがあります。たとえば、630ヶ所以上にわたるアングルを持つ面取り加工が施されており、ブリッジやホイールの歯の輪郭までもが、光と反射によって美しく際立っています。これらは時計職人の高度な技能と揺るぎない忍耐の証です。

ムーブメントの各パーツは、香箱の巻き上げやブリッジに刻まれたエングレービング、さらには気が遠くなるほどの手間を要する鏡面仕上げに至るまで、徹底して丁寧に仕上げられています。鏡面仕上げの対象には、すべてのネジ、モノブロックのゴング、トゥールビヨンケージ、そしてラチェットが含まれており、特にラチェットの仕上げには3週間もの時間を要します。また、今回初めてイエローゴールドがプロングに使用されており、トゥールビヨンを支えるホイールはソリッドゴールド製で構成されています。

ムーブメントの上部には、伝統あるコート・ド・ジュネーブ装飾が施されたブリッジが見え、針には伝統技術による焼き入れ処理が施されて美しいブルーに仕上げられています。この歴史的かつ革新的なムーブメントを組み立て、すべて手作業で仕上げるには、合計で500時間を要しました。この仕上げは、ルイ・ヴィトンの時計づくりにおいて過去最高の美しさと評価されるものであり、ハイウォッチメイキングにおいて達し得る究極の完成度を象徴しています。

精巧に描かれたダイアルのアートピースと、ケースバックに施された機械美が織りなす対比は、それぞれが異なる職人技の表現でありながら、どちらも絵画のような美しさを備えています。視覚の異なる二つの次元が交差することで、本作の比類なきクラフツマンシップが浮かび上がっています。

芸術品の域に達するポケットウォッチ、ルイ・ヴィトンが新作を発表
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ルイ・ヴィトンが描く時間の詩、彫刻と色彩に彩られた最新ウォッチ
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ミニアチュールの極致、ルイ・ヴィトン「エスカル・オ・ポンヌフ」の全貌
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メティエダールの限界を押し広げる

ダイアルの制作には、職人の熟練した技とメティエダールの粋が集結しています。「ラ・ファブリク・デ・ザール」の卓越した技術力により、スズメ、荷船、宝物、方位コンパス、ルイ・ヴィトンの旗など、動くパーツそれぞれに高度な技巧が凝縮されています。これらのパーツは浅浮き彫りの技法で極めて薄いゴールド層に直接彫刻され、滑らかで自然な動きを表現するために軽量に設計されています。物語性と技術の両面で、ダイアル上の景観を形作る要素として不可欠な存在です。

ダイアルの細部にも一切の妥協は見られません。木の葉は、複雑な線を細密に彫り込むことで、命を宿したかのような写実性を備えています。スズメは、その小さな体に生命力と個性が宿り、ミリ単位の精度で手彫りされています。さらに、橋の構造部分にはゴールドによる彫刻が施され、奥行きを演出するエナメルが重ねられています。ホワイトゴールド製の荷船には極小の窓や舷窓まで細かく描かれ、積まれたトランクはメゾン史上最小サイズでの彫刻が施されたモノグラム仕様です。

各可動パーツの仕上げには何十時間もの時間が費やされ、総計では140時間、3週間以上の制作期間を要しました。また、ケースの側面には1人の職人によって精緻な彫刻が施され、サマリテーヌ百貨店の内装に見られるパリのモチーフや美しいアラベスク柄がアール・ヌーヴォー調のアクセントとして表現されています。このケースのエングレービング作業には、単体で90時間を超える時間が費やされています。

並外れたエナメルの技術

彫刻の美しさを際立たせているのは、クリエーション全体を通じて用いられているミニアチュールエナメルとシャンルベエナメルの高度な技法です。

ダイアルに表現された情景が特に印象的なのは、精度と完成度の高さにあります。これを実現したのは、「ラ・ファブリク・デ・ザール」のインハウスマスター・エナメル職人の尽力によるもので、リアルな再現を追求する姿勢が如実に表れています。「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」に所属するこの職人は、ポンヌフ橋周辺の建築や地図、パリ建築の主要な意匠まで調査し、それらすべてを忠実に描き込んでいます。

ポンヌフ橋に並ぶ仮面装飾のガーゴイルも丁寧に描かれており、それぞれの顔の表情や目、口といった細部までもが精緻に再現されています。また、サマリテーヌ百貨店のガラス張りのファサードに関しても、窓の数や木々の配置に至るまで、本物と完全に一致するかたちで極小サイズの描写がなされています。

2年半の結晶「エスカル・オ・ポンヌフ」、職人技が織り成す時計芸術
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ルイ・ヴィトンが描く精緻な時間、パリを宿す新作ポケットウォッチ
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「エスカル・オ・ポンヌフ」に込められた千時間の技巧と詩情
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背景に広がるパリの風景もまた、芸術的かつ想像力豊かな発想によって構成されています。まずは最も忠実に色彩を再現できるパレットの選定から始まり、結果としてグリーンやブルー、ブラウン、ホワイトを含む合計30色が選ばれました。この色彩表現を支えるのが、半透明、不透明、乳白色の3種のシャンルベエナメルであり、それぞれが光の透過に異なる特性を持っています。

それらのエナメルが光と輝き、奥行きを生み出し、豊かな視覚体験をもたらしています。この複雑な色彩表現を完成させるには30回もの焼成が必要であり、各工程には破損のリスクが伴う繊細な作業が求められました。上部では、空が深い青から純白へと移り変わるグラデーションが描かれており、このコントラストが静けさと情熱を同時に宿しています。

旗のはためき、スズメの細やかな動き、荷船の滑らかな移動といったアニメーションパーツを再現するためには、それぞれ10〜15回の重ね塗りと焼成が必要でした。最終的な仕上げでは、半透明と不透明のミニアチュールエナメルを組み合わせ、12色の塗装が施されています。この一連の作業には合計で300時間、つまり約2ヶ月という膨大な時間が費やされています。

エクスクルーシブなレザーの付属品

「エスカル・オ・ポンヌフ」の物語を締めくくるのは、特別に製作されたレザーアクセサリーです。ゴールドチェーンは手作業で仕立てられ、さらにアニエールのアトリエで製作されたオーダーメイドのトランクと、1906年のモーターズバッグをインスピレーション源にした特別仕様のドクタースタイルバッグが付属しています。このバッグは、ポケットウォッチを中央に美しく収めるための設計が施されており、いずれのレザーグッズもルイ・ヴィトンの象徴であるサフランカラーで彩られています。

メゾンの歴史上最も複雑な構造をもつこの「エスカル・オ・ポンヌフ」は、複合的なムーブメントの開発と製作に、時計職人、彫金職人、エナメル職人の技術が結集されました。制作にあたっては1,000時間以上をかけた作業が施され、2年半もの歳月を費やして完成に至っています。この時計は、クリエイティビティとアヴァンギャルドなデザインが融合した唯一無二の表現であり、「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」の革新と伝統、そしてメゾンの新たな章を象徴する作品となっています。

芸術と時間の対話、ルイ・ヴィトンの究極ウォッチが語る物語
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ルイ・ヴィトンの新作「エスカル・オ・ポンヌフ」は、2年半をかけた職人技と30色のエナメルで描かれる芸術作品
©Ulysse Frechelin



「エスカル·オ·ポンヌフ」
ユニークピース

ムーブメント 

• キャリバーLFT AU14.03:「ラ·ファブリク·デュ·タン ルイ·ヴィトン」で開発、組み立てられた手巻きの機械式ムーブメント
• 機能:7つのアニメーションを配したジャックマール機構、ミニッツ·リピーター、トゥールビヨン、 時、分
• 部品数:561
• パワーリザーブ:8日間
• 振動数:21,600回 / 時(3Hz)
• 石数:68

ケース 

• サイドにダイアルのストーリーを反映したモチーフのエングレービングが施された18Kホワイトゴー ルド製のケース
• ダイヤモンドとカラーストーンをセットした18Kホワイトゴールド製のベゼル
• 18Kホワイトゴールド製のリューズとサスペンションリング
• 直径:50.0 mm
• 厚さ:18.8 mm
• エナメルと反射防止加工済みドーム型サファイアクリスタル
• 防水:30 m

ダイアル

• ハンドエングレービング(スズメ、葉、旗、コンパス針、荷船、トランク)
• シャンルベ、ミニアチュールを用いた手作業によるエナメルダイアル

ストーン

• 60個のバゲットカットのプレシャスストーンとカラーストーン 3.85カラット(カラーサファイア、 ツァボライト、トパーズ、ダイヤモンド、トルマリン)

バッグとトランク

• アニエールで製作された、ユニークなエキゾチックレザー製のハイウォッチメイキング用のスペシャルバッグとトランク

チェーン

• 18Kホワイトゴールド製

【Youtube:ルイ·ヴィトン新作ポケットウォッチの投稿が表示されます】



詳細は、ルイ·ヴィトン 公式サイトhttps://www.louisvuitton.com をご覧ください。



 
 
 
 
 
 
 
        

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