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フェラガモ FERRAGAMO の歴史的名品が 大阪・関西万博へ、イタリアモードの真髄を体感する

2025年5月25日から31日まで大阪・関西万博のイタリアパビリオンにおいて、特別展「L’Italia è di Moda（イタリアはモード）」が催され、フェラガモもこの展示に参加しています。本展のキュレーションを手がけたのはステファノ・ドミネッラで、彼の監修のもと、芸術性、職人技、そして現代性の融合が視覚的に表現された展示を通じて、イタリアンファッションが誇る美意識の粋を浮かび上がらせています。

②本展は、ファッションを文化的アイデンティティとして捉え、イタリアの著名なデザイナーこの展覧会は、ファッションを文化的アイデンティティとしてとらえ、イタリアを代表するデザイナーたちによる衣服、アクセサリー、インスタレーションを展示の核としています。これらの作品は、世界のファッションシーンにおけるイタリアのクリエイティブな存在感を象徴的に示すものです。フェラガモは、創業者サルヴァトーレ・フェラガモによる2点の貴重なアーカイブ作品を通じてこの物語に加わり、彼の先見性と創造力を具現化した作品が紹介されています。

1938年に製作されたレースアップシューズには、アンテロープの革が用いられ、つま先部分には彫刻的な造形のサイの角が施されています。この一足には、素材への独自の探求と実験的な技術、そして美学的な洗練が見事に融合されており、構築性と優雅さが共存するデザインとして、サルヴァトーレのデザイン哲学が明確に表れています。

1947年発表の「インビジブル・サンダル」は、透明なナイロンストラップとキッドレザーで覆われたウェッジソールが特徴的なデザインで、フットウェアの歴史における重要な転換点となりました。この作品は、“ファッション界のオスカー”とも称されるニーマン・マーカス賞を受賞しており、サルヴァトーレが体現した幻想的な美しさと革新的な発想、さらに現代女性のエレガンスを追求する姿勢が凝縮された一作です。

サルヴァトーレ・フェラガモは、現代のフットウェアデザインを築いた第一人者のひとりとして広く認知されています。ハリウッドで「スターの靴職人」としての地位を確立した後、イタリアに戻り、フィレンツェにて芸術的な感性と卓越した技術を統合させた靴作りを展開しました。彼の作品は、解剖学に基づく設計理論に裏打ちされた美と快適性を併せ持ち、特許を取得した数々の発明や彫刻的なフォルム、大胆な素材使いを通じて、いまなおファッション界における創造力の象徴とされています。

今回展示される2点のアーカイブは、フェラガモがサルヴァトーレの創造的な功績に敬意を表しつつ、ファッションを芸術、技術、そして発明が交わる場として再定義する姿勢を示しています。新しいフォルムと素材の可能性を絶えず追求するその姿は、ブランドの創作精神の核を映し出しています。

展覧会「L’Italia è di Moda（イタリアはモード）」におけるフェラガモの出展は、ブランドがイタリアの文化的価値を守り育てるという揺るぎない姿勢を体現しています。ファッションという表現手段を通して、時代や場所、言語といった枠を超越しながら、その豊かな歴史と美意識を伝える機会となっています。

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