2025.04.26
カテゴリ: イベント
ブルガリの壮麗なる美の旅「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」展、2025年9月から国立新美術館で開催
ブルガリの卓越した色彩感覚に焦点を当てた展覧会「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」が、在日イタリア大使館の後援を得て開催されます。日本におけるブルガリの展覧会としては10年ぶりとなる今回の催しは、過去最大規模を誇るものとなります。
展覧会名「カレイドス」は、ギリシャ語で「美しい(カロス)」と「形態(エイドス)」に由来し、美と創造性が交差する変幻自在の色彩の旅を象徴しています。ブルガリ・ヘリテージ・コレクションおよび貴重な個人所蔵品から厳選された約350点のジュエリーが展示され、ブルガリの創業初期から現在に至るまでの歩みを辿りながら、イタリアと日本の深い絆を浮かび上がらせます。さらに、森万里子、ララ・ファヴァレット、中山晃子の3名の現代女性アーティストによる色彩をテーマにした作品も特別展示され、文化と芸術の対話が繰り広げられます。
ハイジュエリーやブルガリ・ヘリテージ・コレクションの逸品に加え、現代アート作品や歴史的資料、さらに没入型インスタレーションを融合させた「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」は、多層的な視点から創造性を体験できる万華鏡のような展覧会です。映像表現やインタラクティブな空間構成を通して、ブルガリの色彩美学に命が吹き込まれ、ジュエリーと貴金属を操る職人技の粋を存分に堪能できる場となります。
ブルガリ グループCEO、ジャン-クリストフ・ババンは本展に寄せたコメントで、「ブルガリは常に物語を紡ぎ、色彩がもたらす永続的な力を信じてきました」と述べています。今回の展覧会では、ブランドの歴史に名を刻んできた壮麗な宝石群とともに、文化やクラフツマンシップ、自然から着想を得た色彩への情熱を示しています。東京という、ブルガリと同じく伝統と進化が共存する街でこの展覧会を開催できることを誇りに思うとし、日本との深い関係性が本展をより特別なものにしていると強調しました。350点に及ぶマスターピースの数々は、ブルガリの芸術性と時代を超えた精神を象徴する存在として、世界中の来場者と分かち合えることに喜びを表明しています。
色彩の革命
ブルガリは、色彩を唯一無二の芸術形式へと昇華させたハイジュエラーとして、色の力をジュエリーの中に見事に表現してきました。その歴史は、創業者ソティリオ・ブルガリが手掛けた銀細工に見る色彩への関心に端を発し、20世紀に入って大きな転換を迎えます。当時主流であった単色プラチナの配色とは対照的に、戦後のイタリアでは色彩の革新が進行。ブルガリのハイジュエリーも、色石を大胆に取り入れるその流れの中で進化を遂げていきました。
1950年代にブルガリが打ち出したスタイルは、イエローゴールドにセッティングされたサファイア、ルビー、エメラルドといった宝石に加え、ダイヤモンドとの組み合わせにより鮮烈なコントラストを生み出しました。アメシスト、シトリン、ターコイズなど、かつては半貴石とされた素材も積極的に取り入れ、それぞれの色彩の可能性を再評価。カボションカットを駆使することで、それらの色に独自の表情を与え、ブルガリは「色石の魔術師」と称される存在としてその名を高めていきました。
展覧会は3章構成でブルガリの色彩革命を辿ります。第1章では、1940年代に制作された重要なシトリンのブレスレットをはじめ、サファイアやルビー、ダイヤモンドがふんだんにあしらわれたバングル、さらにエメラルドやアメシスト、ターコイズを用いたネックレスとイヤリングのセットなど、色彩の効果を科学的な視点からも紹介する構成となっています。




第2章では、色彩が持つ文化的・象徴的な意味合いに焦点を当てた展示を展開します。エナメル加工が施された3点の「セルペンティ」ネックレスをはじめ、希少価値の高いジェイドを使ったジュエリー、さらに7つのエメラルドとダイヤモンドを組み合わせた名作ネックレス「セブン・ワンダーズ」など、ブルガリの色彩哲学を象徴する珠玉の作品が並びます。




展覧会の最後を飾る第3章では、ゴールドやシルバーといった貴金属における色の知覚に光が果たす役割に焦点を当てています。この章では、希少なファンシーカラーダイヤモンドを使用したジュエリーや、パールが配された繊細な作品群を紹介。なかでも注目すべきは、1969年に制作されたソートワールで、アメシスト、ターコイズ、シトリン、ルビー、エメラルド、ダイヤモンドを贅沢に配したこの一作は、まるで色彩の花火が夜空に咲き誇るような圧倒的な存在感を放っています。


色彩のアート
色彩は、長い歴史の中で常に芸術家たちにインスピレーションを与え続けてきました。画家や彫刻家、ジュエリー職人をはじめとする多くの創作者たちは、感情や世界観を表現するための手段として色を用いてきたのです。本展では、ジュエリーの枠を超えて他分野のアーティストとも関わりながら、ブルガリの色彩豊かで大胆なデザインが放つ力を通して、ハイジュエリーとファインアートが共有する色彩への情熱を改めて掘り下げていきます。
今回の展覧会には、現代を代表する3名の女性アーティスト、森万里子、ララ・ファヴァレット、中山晃子が招かれ、それぞれ独自の視点から新たな作品を創作します。森とファヴァレットは、色彩を軸に静かに変化する瞑想的な表現で観る者に新鮮な視座を与えます。一方で展覧会の締めくくりとして展示される中山の作品は、万華鏡のように色鮮やかで動的な世界を描き出し、色彩の旅のフィナーレにふさわしいインパクトをもたらします。
芸術の道、イタリアと日本の出会い
会場の空間設計は、ブルガリと、日本を代表する建築家ユニット「SANAA」の妹島和世氏、そしてイタリアのデザインスタジオ「フォルマファンタズマ」が共同で手がけます。古代ローマの皇帝カラカラによって建てられた浴場のモザイクからインスピレーションを受けたデザインは、柔らかな曲線、繊細な半透明素材、そして色彩の演出を通して、ブルガリの文化的ヘリテージを空間全体に反映。来場者を視覚と感覚の両面で色彩の世界へと誘います。
さらに、フォルマファンタズマはブルガリ・ヘリテージ・コレクションに収蔵されるマスターピースのため、特別な独立型展示ケースを設計します。この展示ケースは、ローマをルーツとするブルガリのメゾンとしての精神と、日本の洗練された美意識が美しく調和したものであり、まさにブルガリの創造性と芸術性を体現する空間となります。
ブルガリは、本展を通じてメゾンの美意識と日本の文化が持つ共通の価値に光を当て、それによって両国の文化交流を一層深めたいと考えています。展覧会の幕開けには、ブルガリ・ヘリテージ・コレクションから特別に選ばれた2点の作品が展示され、日伊の伝統美の邂逅を象徴的に表現します。
そのひとつは、イエローゴールドにラピスラズリ、オニキス、ダイヤモンドを組み合わせ、古代ローマ神殿のファサードを模した《テンプル ペーパーウェイト》。もうひとつは、イエローゴールドにマザーオブパールと多彩なエナメル、ダイヤモンドを使用して円形に仕上げた《富士山 ブローチ》です。これらの作品は、日伊両国に共通するクラフツマンシップへの探求心、ディテールへのこだわり、そして美に対する深い愛情を象徴するものとして、展覧会の冒頭を華やかに彩ります。


開催概要
展覧会名 |
ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧 |
会期 |
2025年9月17日(水) ~ 2025年12月15日(月) |
休館日 |
毎週火曜日 *ただし9月23日(火・祝)は開館、9月24日(水)は休館 |
開館時間 |
10:00~18:00 毎週金・土曜日は20:00まで *入場は閉館の30分前まで |
会場 |
国立新美術館 企画展示室2E |
主催 |
国立新美術館、ブルガリ |
後援 |
在日イタリア大使館 |
観覧料 |
一般2,300円 大学生1,000円 高校生500円(全て税込) |
アクセス |
・東京メトロ千代田線乃木坂駅 青山霊園方面改札6出口(美術館直結) |
お問い合わせ:
050-5541-8600(ハローダイヤル)
展覧会ホームページ:
https://www.bulgari.com/ja-jp/stories/kaleidos-exhibition
美術館ホームページ:
https://www.nact.jp
ブルガリ #Bvlgari #Kaleidos #BvlgariHeritage
BRAND SEARCH
CATEGORY
ABOUT
「BRANDJOY.JP」はラグジュアリーブランドなどの最新動向に関連するニュースをセレクトしてお届けしています。新作やコレクションを中心に、新規オープン、ビジネス・業界情報をまとめてチェック。