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フェンディ キム・ジョーンズとシルヴィア・フェンディが語る、2024年ウィンターホリデーコレクション

Daniele La Malfa


フェンディ(FENDI)は、2024年ウィンターホリデーコレクションを発表しました。ウィメンズとメンズのコレクションは、実用性と祝祭性、伝統と革新という相反する要素を融合させながら、フェンディの歴史を振り返り、2025年の創業100周年に向けたブランドのビジョンを提示しています。

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ウィメンズウェアコレクション

クチュールおよびウィメンズウェア部門アーティスティック ディレクターのキム・ジョーンズは次のように述べています。「フェンディは、常に従来の女性像を超越した女性をイメージしています。私たちのウェアやアクセサリーは、ボーイッシュな機能性と実用性を備え、行動力のある女性のためのものです。今回のコレクションでは、都会でも自然の中でも、着用場所を選ばない、移動し、生活するための服というアイデアを追求しました。それは、イタリアとイギリスの両方のアプローチによる、貴族的な無頓着さを伴うものです。思うままに身につけ、レイヤードを楽しみ、さまざまな冬のムードを表現してください。これには、世代を超えた着こなしという、継承の考え方があります。フェンディウーマンは、単一の個人ではなく、何世代にもわたって存在するのです。」

アクセサリーおよびメンズウェア部門アーティスティック ディレクターのシルヴィア・フェンディは、「コレクションの出発点はタータンです。2025年に迎えるフェンディ100周年のお祝いにふさわしいと考えました。永遠に残るファブリックであるタータンは、タイムレスであることと、家族という考え方に魅力を感じます。」と語っています。

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フェンディの歴史は、女家長制によって受け継がれてきた、贅沢なアウターウェアやレザーグッズによって形作られています。今シーズンのウィンターホリデーコレクションも例外ではありません。タキシードやポロシャツといったメンズウェアの定番アイテムをウィメンズウェアに採用し、60年代のスキーウェアに見られるようなスポーティなスタイルを取り入れることで、伝統とスポーツウェアのくつろいだ解釈を両立させています。同時に、イブニングウェアとアクセサリーは、ウィンターホリデーシーズンをさらに輝かせる可能性を秘めています。

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ウィンターホリデーシーズンは、昼と夜、都会と自然、ローマとドロミテ(Dolomites)といった、相反する要素を包み込む、洗練された季節です。それぞれのムードは、意図的な心地よさによって表現され、着用者の日常生活を通じてミックス&マッチされます。

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都市とサロン、アウトドアとインドア、田園地方と山地、すべてが出会う場所。それは、特別に作られた「フェンディ タータン(FENDI Tartan)」やニット、包み込まれるようなオーバーサイズのカーコート、パンチの効いたブルゾン、ウールのテーラードデイドレス、ツインセット、しなやかなテーラリングのインターナショナルスタイル、サテンスリップ、ルレックスニット、スパンコールエンブロイダリーといったアイテムによって表現されます。すべては豪華で贅沢でありながら、アウターウェアなどのカジュアルなアプローチにおいて調和されています。チェックやタータンのシグネチャーカーコートから、職人によって刈り揃えられたファーやシアリングまで、フェンディのサヴォアフェールの価値を探求するコレクションです。

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ウェアやアクセサリーは、単なるファッションではなく、人生の一部として作られるという考え方が、ジャンルや世代を超えて上品さをまとった実用性に息づいています。(

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アクセサリー

シルヴィア・フェンディは、「フェンディにとって実用性は欠かせません。バッグをアイコニックにする要素のひとつはその実用性です。『バゲット(Baguette)』を例に挙げると、均整の取れたしなやかな構造により、どんなものでもぴったりと収まります。ありきたりに見えるかもしれませんが、決してそんなことはありません。」と語っています。

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ウィンターホリデーコレクションのアクセサリーは、再び実用性と祝福を融合させ、単に見られるだけでなく、実際に使用することで存在感を示し、着用者の個性を反映します。しかし、それはフェンディのアクセサリーを楽しむことや、その魅力を感じることができないということではありません。

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きらきらと輝くレザーメタリックやクリスタル、レザーで作られたインターレース、心地よい立体的な「FF」ロゴのベルベットなど、コレクションのバッグは、スタイルを問わず、しなやかな構造による触り心地と実用性を兼ね備え、カジュアルでくつろいだ雰囲気で統一されています。

クラシックなフェンディスタイルが再び登場します。しっかりと抱えられるやわらかな構造が、「ピーカブー ソフト(Peekaboo Soft)」のようなアイコニックなバッグにさらなる魅力を与え、「シンプリー フェンディ(Simply FENDI)」や「バイ ザ ウェイ セレリア(By The Way Selleria)」といった新しいアイテムを定義づけています。さまざまなバージョンで登場する「バゲット」バッグは、どれほど華やかに飾り立てられ、スパンコールで覆われようとも、あらゆるルックにカジュアルなスタイルをもたらし、着用者に常に自身の選択と自己表現を促します。

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2025年に迎える100周年にインスピレーションを得て、ヘリテージとクラフツマンシップを祝福する感覚が、ウィンターホリデーコレクションをさらに高めています。過去から未来へとつながるフェンディの糸は、「セレリア(Selleria)」のハンドステッチです。それは、光沢仕上げのソフトな「クオイオ ローマ(Cuoio Roma)」レザーに施されています。よりニュートラルなトーンオントーンの「クオイオ ローマ」製「FF」ロゴインターレースバージョンは、ハンドクラフトによるフェンディの卓越したサヴォアフェールを体現しています。

今シーズンのバッグにおける究極の贅沢は、フロレンティンペーパーのクロコです。それはまったく新しいものでありながら、卓越した素材使いを誇るフェンディの長い歴史に深く根付いています。8世紀の中国に起源を持ち、16世紀後半にフィレンツェ(Florence)に広まった後、熟練の職人たちによって今日まで受け継がれてきたペーパーテクニックからインスピレーションを得て製作されています。

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シルヴィア・フェンディは、次のように説明しています。「これは通常、紙に用いられるテクニックです。私の祖母が革製品の専門知識を学ぶために最初に向かったのがフィレンツェでしたから、この技術を採用することは、まさに原点回帰と言えるでしょう。今回、熟練の職人たちが、この技術を初めてレザーに適用しました。すべてハンドメイドのため、バッグはひとつひとつがユニークで、並外れた職人たちによって作られたアート作品とも言えるでしょう。」

このユニークなタータンは、もともとイタリアをはじめ世界中の職人たちと協業し、「バゲット」を再解釈するフェンディの「ハンド・イン・ハンド(hand in hand)」プロジェクトの一環として実現しました。ウィンターホリデーコレクション全体に展開され、各アイテムを結びつける特別な「フェンディ タータン」は、アクセサリー、ウィメンズウェア、メンズウェアにおいて、さまざまな素材とムードで表現されています。

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シルヴィア・フェンディは、次のように説明しています。「『プリックリー・シスル(Prickly Thistle)』は、スコットランドでタータンを作るために協業している企業です。タータンは『アイデンティティの布』と考えられています。今回のデザインでは、数秘術を用いて、フェンディにとって重要な数字や日付に焦点を当てています。フェンディ家の5人の姉妹を表す『5』、フェンディの創業年『1925』、『バゲット』がローンチされた年『1997』、『ピーカブー』がローンチされた年『2009』がデザインに組み込まれています。また、ナチュラルカラーとイエローの糸が使われているのも、非常にフェンディらしいと言えるでしょう。」

「プリックリー・シスル」は、コンテンポラリーなデザインとスコットランドの製造拠点を通じて、このユニークなタータンのデザインに、フェンディの「ペカン ストライプ(Pequin Stripe)」を象徴するタバコブラウンや、メゾンのヘリテージカラーである「フェンディ イエロー」といったクラシックなフェンディカラーを取り入れました。クラシックなウールの織物を再解釈し、ミンクのインターシャでタータンを施した「バゲット」が誕生しています。

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ウィンターホリデーコレクションのバッグと共鳴するシューズは、レザーメタリックやきらめくラインストーン、「FF」ロゴジャカード、シアリングをまとい、着用者に上品な楽しさをもたらします。

今回のコレクションでは、山地用のシアリングスノーブーツから街中用の落ち着いたスリングバックまで、さまざまなシーンに対応できるシューズがラインナップしています。新しいキトゥンヒールが目を引くスタイルは、この実用的なヒールを試してみたいと考える人にも、昔ながらのお気に入りを大切にしたいと考える人にも、同時にアピールする世代を超えた魅力を備えています。

最も注目すべきは、フェンディ 2024-25年 秋冬 ウィメンズコレクションに登場したブーツの最新版である、つややかな「フェンディ フォールド(FENDI FFold)」のカーフブーツです。ブラックまたはダークタンのクラシックなカラーが展開されています。また、ヴィンテージのリバイバルとして注目されるのは、「フェンディ フォールド」のスリングバックです。このコレクションでは、フラット、スライド、ローファー、ミッドヒールなど、ヒールの高さとオプションが豊富に揃い、さまざまなムードや着用者のスタイルに対応します。

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ウィンターホリデーコレクションの輝きは、アクセサリーラインにも受け継がれています。メタリック素材のナノバッグやプレイフルなチャームが、今シーズンのバッグをカラーと祝祭感で彩ります。一方、「エフ イズ フェンディ(F is FENDI)」ラインのステートメントジュエリーは、メタルに包まれたパールによって再解釈され、クラシックとモダンというフェンディの二面性を表現しながら、ルックを格上げします。

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メンズウェアコレクション

シルヴィア・フェンディは、コレクションについて次のように語っています。「このコレクションは、ボーイッシュなアティチュードを基調に、軽やかさとクラシシズムを両立させています。シンプルでありながら、ホリデーシーズンにもふさわしいコレクションです。そのため、家族や食べ物といった要素を強く意識しました。特にタータンやブルゾンには、スコットランドとイタリアの融合が見られます。私はフェンディをクラン(一族、氏族)のように考えることが多く、『フェンディ クラン(FENDI Clan)』はメンズコレクションのタイトルにもなっています。チャームには軽やかさがあり、食べ物というアイデアの中にお祝いの雰囲気と楽しさ、つまり『フェンディリシャス(Fendilicious)』な要素が込められています。1980年にパスタのバッグチャームが発表されたこともあり、食べ物とのつながりはフェンディの伝統であり、私にとってそれは故郷や自宅のような感覚をもたらすのです。」

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ウィンターホリデーコレクションのメンズアイテムは、「プリックリー・シスル」との共同制作によりスコットランドで特別に作られた「フェンディ タータン」を起点としています。「プリックリー・シスル」は、コンテンポラリーなタータンのデザインと製作を手掛けるブランドです。自尊心、誠実さ、アイデンティティを表す時代を超えたシンボルであるタータンは、家族と仲間の印です。今シーズン、「フェンディ タータン」はスコットランドタータン登記所(Scottish Register of Tartans)に正式に登録されました。祝祭と家族という意味合いとともに、ファブリック、ボーイッシュ、プレップスクールといったクラシックな要素が、ウールのタータンブレザー、テーラードパンツ、カジュアルなオーバーシャツといったアイテムに反映されています。

ワークウェアやルームウェアを思わせるシルエットのテクスチャーや質感は、コーデュロイによって実現されています。フェンディのロゴが施されたテクニカルファブリックがダウンジャケットに用いられ、フェンディのヴァーシティロゴがオールドスクールな雰囲気を醸し出しています。しかし、このコレクションの決め手は、フェンディの最高の職人技が光る、贅沢なシアリングやシェイブドファーコートといったアウターウェアです。

食べ物にインスピレーションを得たバッグチャームのレガシーに始まる、新しいファーストフードモチーフの「フェンディリシャス」。「FF」ロゴジャカードを用いた「バゲット ソフト トランク(Baguette Soft Trunk)」バッグ、カジュアルなコットンスウェット、Tシャツ、シャツ、活気あるブルゾンに見られるレザーパッチやインレイ、プリントに、楽しさと祝祭の華やぎが溢れています。一方、羽のように軽いルレックスニットは、微細なスパンコールが散りばめられたツイルウールのスーツと並び、イブニングウェアムードを醸し出しています。

 
 
 
 
 
 
 
 
    

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