2023.09.26
カテゴリ: コレクション
フェンディ 2024年春夏 ウィメンズコレクション
フェンディ(FENDI)は、2023年9月20日(水)午後2時(イタリア現地時間)、アーティスティック ディレクター キム・ジョーンズ(Kim Jones)による2024年春夏 ウィメンズコレクションを発表しました。
キム・ジョーンズは、ローマの魅力に触発された新コレクションについて次のように語ります。「ローマにいるときは、毎日ホテルからコロッセオまでイヤーポッドをつけて歩くのですが、まるでフェンディの架空のキャラクターが登場する、想像上の映画のサウンドトラックを聴いているようです。ローマには、他人の目を気にしないで気楽に過ごせるエレガンスがあります。そしてそれは本当のラグジュアリーです。今回のコレクションでは、自分自身と自分の人生のためだけに服を纏う女性と、彼女たちのストーリーを反映させたいと思いました。シルヴィア(Silvia Venturini Fendi)とデルフィナ(Delfina Delettrez Fendi)からは、いつもそういう様子が感じられます。注目されるためではなく、着るという現実と、それに伴う本人の自信とシックなスタイルであり、それは”何か”であることではなく、”誰か”であることなのです」
ローマの街は、日常を非日常に変え、歴史と現在が絡み合い、個々のスタイルが内面を映し出す場所です。
キム・ジョーンズは、このコレクションで「着心地」を強調し、ローマらしい自由な雰囲気を探求しています。不完全さが人間らしい完璧さに変わり、衣服やアクセサリーが着る人に自己表現と自信を与え、その中にラグジュアリーを見出します。 フェンディらしい「デュアリティ(二面性)」の感覚が、コレクション全体に広がり、実用的なマスキュリンなテーラリングと最高級のキッドモヘアなどの素材が、シルクやニットと融合し、女性らしい感性を引き立てます。テーラードパンツの伝統的なカーテン・ウエストバンドは、折り返してその構造を強調し、波状のニットウェアと調和させています。 イブニングドレスのウォッシュドシルクは、日常の中に溶け込み、フェンディの特徴的なフェザーライク構造を用いたオーガンザで裏打ちされた柔らかなシアリングのストリップは、ワークシャツと組み合わせてタオル地風のサマースカートスーツに仕立てられています。オーバーサイズのマスキュリンなカーコートは、グリップの効いたアンクレット・バレエシューズと組み合わせることで、フェミニンなスタイルを演出します。このコレクションは、実用性と快適さが着る人の個性を引き立て、フェミニンな魅力を加えつつ、着る人を主役に輝かせます。
同時に、フェンディの過去がコレクションに表れています。ハンドステッチの「セレリア(Selleria)」糸が、コレクション全体をつなげ、ファッションとレザーグッズの歴史を繋げています。 「セレリア」は、ローマの馬具職人にインスパイアを受け、最初はレザーバッグと衣服に現れ、後には靴の金具として、ジュエリー部門でも再現されました。「FF」ロゴの遊び心と抽象的なアプローチは、ジュエリーや衣服のコレクションで再び登場し、インターシャレザーやストラップレスのニットドレスに施された、フェンディらしい抽象的なカラーブロッキングは、大胆に表現されています。カール・ラガーフェルドが1999年の春夏ウィメンズコレクションで手がけたアシッドイエローのリネンスリップや、シリコンのフラミス(Framis)プリントで仕上げられたシルクなど、特徴的なドレスが再構築され、コレクションに新たな息吹を与えています。
アクセサリーとメンズウェアのアーティスティック ディレクターであるシルヴィア・フェンディ(Silvia Venturini Fendi)は、バッグコレクションで個性が際立つよう工夫しました。このコレクションでは、一つの絶対的なスタイルを持つことではなく、さまざまなスタイル、サイズ、素材、テクニックが組み合わさり、フェンディのポップなデザインがカラフルなブロック構造として表現されています。折りたたむとクラッチになるショッパーや新しい「フリップ(Flip)」など、多彩なバッグが登場し、フェンディの多様性を称賛します。ここで示されているのは一人だけの存在ではなく、多くのフェンディ・ウーマンがおり、自己表現を楽しむ姿勢やローマの自由を大切にしていることを強調しています。
ショーでは、ダイナ・ワシントン(Dinah Washington)の「ディス・ビター・アース(This Bitter Earth)」とマックス・リヒター(Max Richter)の「オン・ザ・ネイチャー・オブ・デイライト(On the Nature of Daylight)」が合成された曲「ディス・ビター・アース / オン・ザ・ネイチャー・オブ・デイライト(This Bitter Earth / On the Nature of Daylight)」がBGMとして流れ、ショーに一層の魔法を加えました。
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