2022.05.24
カテゴリ: 新作
#ユリス・ナルダン 、オーシャンレース ダイバー
ユリス・ナルダンでは革新的な代替素材の使用を加速し、リサイクルした漁網を主材料としたダイバーズウオッチを発表しました。

ユリス・ナルダンは1846年の創業以来、 探検家たちのために比類なき信頼性を誇るマリンクロノメーターを作り続けてきました。 今日、 航海に出る人々は海に漂う5兆個ものプラスチックに直面しており、 汚染を避けることはできません。 漁網(主にポリアミド製)は、 この海洋プラスチック汚染の主な原因の一つであり、 毎年64万トンが紛失または放棄され(国連データ)、 排出される900万トンのプラスチックと一緒に海に存在します(サイエンス誌)。

この取り組みは、 2021年9月にマルセイユで開催されたIUCNの世界大会の会議で、 国連の海洋特使であるピーター・トムソン氏により称えられました「漂流漁網はプラスチック汚染の問題の大きな部分を占めています。 サンゴやカメなどの海洋生物にとって非常に破壊的な存在です。 海にはあまりにも多くの漁網があるため、 あなたがそれらをアップサイクルしているという事実はポジティブなことです」。 「人々にこの問題を知ってもらうために私たちが選択した方法は、 アップサイクルです。 その際、 サプライヤーを見つけることが重要なポイントでした」と、 パトリック・プルニエは言います。

そして2020年11月には、 時計の各部品への耐久性を追求した実験的なコンセプトウォッチ「ダイバー ネット」で、 可能な限り環境に配慮した革新を遂げました。 これは完全に革新的なアップサイクルな時計で、 ブランドと時計業界にとって2つのポジティブな進歩といえます。

デザインプロジェクト(企画)から商品化するまで
ユリス・ナルダンは、 コンセプトからマーケティングまで迅速に進めることを約束していました。 2022年6月、 漁網をリサイクルして作られたダイバーズウォッチが、 サステイナブルなハイエンドの機械式腕時計として市場に投入、 世界に限定200本で提供できることになりました。 これは、 高級ファッション業界ではすでに採用されているアップサイクルの世界的なトレンドを裏付けるものです。 その目的は、 「古いものから新しいもの」を生み出し、 素材、 特にプラスチックを再生させることで意識を高めることにあります。 ユリス・ナルダンはこの漁網の再生活動によって、 循環型経済への転換を決定的にしました。 フランスのスタートアップ企業FIL&FABの協力により、 「100%マニュファクチュール」というユリス・ナルダンの希望によって「高貴ではない」素材にスポットライトを当て、 ポリアミドよりもっと昔からある素材で作られたような、 魅力的なオブジェに仕上げています。

時計の特徴
ユリス・ナルダンのデザイナーは、 300m防水のこの時計に、 自然を映し出す鮮やかなグリーンのハイライトを丹念にデザインしました。 ストラップのステッチから、 文字盤の「ダブルX」を含むマーカーやベゼル、 パワーリザーブ表示、 6時位置のスモールセコンド表示、 リューズに刻まれたユリス・ナルダンのロゴ、 リューズプロテクター、 個別プレートに至るまで、 あらゆる所にグリーンを施し、 ホワイト、 グレー、 ブラックのコンビネーションでこの時計のカラーパレットを完成させました。 マニュファクチュールの象徴的なムーブメント、 シリシウムテクノロジーを搭載したUN-118のリズムに合わせて鼓動しています。
このムーブメント部品の95%は、 マニュファクチュールから半径30km以内で調達しており、 その半分はリサイクルルートから調達しています(特にリサイクル・スティールとリサイクル・ブラス:ユリス・ナルダンのムーブメントには、 100%リサイクルの真鍮を使用しています)。 オーシャンレース ダイバーには、 そのムーブメントが継承している歴史的なサヴォアフェール(時計製造ノウハウ)もあり、 革新と伝統を体現しています。 この高精度の時計のキャリバーは手首の動力で作動する自動巻きのため、 本質的にサスティナブル(持続可能)な製品なのです。
文字盤は、 コンセプトモデル「ダイバーネット」よりも色のトーンを下げましたが、 関連がある製品と明らかにわかります。 白い大文字のUとNのイニシャルはデザイン上消え、 ニュートラルな質感のアンスラサイト(ルテニウム)仕上げになっています。 文字盤はセミマット仕上げとハーフサテン仕上げを施し、 象徴的なダブルXの文字を際立たせています。ケースバックのサファイアクリスタルには、 パートナーであるオーシャンレースのロゴを白色で装飾しています。

カーボニウム( CARBONIUM(R)) 製ベゼルデザイン
逆回転防止ベゼルは、 CARBONIUM(R)(カーボニウム)(ラヴォアジエ・コンポジット社製)で製作しています。 CARBONIUM (R)は、 最新世代の航空機の胴体や翼に使用されているカーボンと同じ素材でできています。 航空機部品の端材を利用しているため、 「 CARBONIUM (R)」の製造は他のカーボン複合材料に比べて環境負荷を40%低減することができます。 高温高圧の複雑なプロセスで製作する「 CARBONIUM (R)」は、 直径わずか7μmの炭素繊維が形成する内面的で有機的な模様の美しさが際立つ高性能材料です。 このような再生素材を使用することで、 ブランドの大胆さと革新の精神が再び明確に示されます。 実際2019年にユリス・ナルダンは、 時計ブランドとして初めてこの素材を時計に採用しました。 その強度対軽量の比率は比類がなく、 生み出されるマーブル模様は同じものはなく、 それぞれのケースが絶対的にユニークなピースとなります。
2素材でデザインのケース:Nylo(R)(ナイロ)+ CARBONIUM(R)(カーボニウム)(60%+40%)そしてリサイクル率80〜85%以上のスティール
この44mm「オーシャンレース ダイバー」のサイドケースと裏蓋は、 興味深い素材の組み合わせから生み出しています。 40%のCARBONIUM(R)(ラヴォアジエ・コンポジット社)と60%の漁網から再生されたポリアミド、 Nylo(R)(FIL&FAB)です。 ユリス・ナルダンは、 フランスで初めて漁網のリサイクル事業を立ち上げたブルターニュの若手デザイナーに信頼を寄せています。 FIL&FABは工業デザインとトランジション分野のスタートアップ企業で、 フランスの漁港で使われなくなった網を回収し、 Nylo(R)というポリアミド粒の形へリサイクルしています。
この360度アップサイクルの好循環をベースに、 ユリス・ナルダンのエンジニアリングチームは環境に配慮したアプローチをさらに進め、 時計ケースの部品の一部にリサイクルしたスティールを採用、 少なくとも裏蓋に関しては80%以上がリサイクルです。 オーストリアの有名な製鉄所であるフェーストアルピネ・ボイラー社は、 サステイナブルなプロセスへの転換を図りリサイクルを保証し、 そしてまもなくアップサイクル保証した高品質なスティールを、 時計メーカーに供給するために積極的に力を注いでいます。 そのため、 「オーシャンレース ダイバー」の一部を飾る80〜85%のリサイクルしたスティールは、 自動車業界のスティールのリサイクルルートから供給されています。
漁網を100%リサイクルしたストラップ
スクラッチクロージャー(面ファスナー)付きのストラップは、 フランスのJTTI社によって漁網から糸に生まれ変わった素材を完全再利用しています。

ムーブメント: UN-118 マニュファクチュール(自社製)ムーブメント
シリシウム&ダイアモンシル エスケープメント
機能: 時、 分、 デイト
スモールセコンド、 パワーリザーブインジケーター
パワーリザーブ: 60時間
ケース: 44 mm
ベゼル: コンケイブ、 逆回転防止ベゼル
文字盤: グリーン スーパールミノバ マーカー
アンスラサイト(ルテニウム)表面トリートメント、 ダブル X
ケースバック: サファイアクリスタル、 The Ocean Race ロゴ (白)
ストラップ: 漁網をリサイクルしたテキスタイル
グリーンと白ステッチのグレー、 スクラッチクロージング(面ファスナー)
防水: 300 m
世界限定200本
2022年夏発売
リサイクルのパーツ
•サイドケースとケースバック 40% Carbonium(R)(カーボニウム)、 60%再生漁網 Nylo(R)(ナイロ)、 サプライヤー:Lavoisier Composite社、 FIL&FAB社、 フランス
•自動車産業で使用されたリサイクル素材を80%以上使用したステンレススティールケース、 サプライヤー:Voestalpine Boehler社、 オーストリア
•ベゼル 100% Carbonium(R)
•漁網を100%再利用したストラップ、 サプライヤー:JTTI、 フランス
•UN-118ムーブメントの部品は半径30km以内のスイス国内で調達
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