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【ブランド解説】ジャガー・ルクルト編

●180年に及ぶ歴史と実績に裏付けされたマニファクチュールの実力

 数々の特許技術と傑作ムーブでスイス時計界を牽引するグランドメゾンのジャガー・ルクルト。180年に及ぶ歴史と実績に裏付けされたマニファクチュールの実力を幾多の名機と共に振り返ってみたい。

 ジャガー・ルクルトのルーツは1833年にスイスのル・サンティエで創業した小さな工房にあり、時計を作る機械の設計から始まり時計部品の製作、そして自らの時計を生み出すまでに至り、今日では時計界を代表するメーカーへと成長を遂げている。優秀な時計職人であった創業者のアントワーヌ・ルクルトは1844年に工業製品の加工精度を飛躍的に高めるミリオノメーターを開発。これは科学技術の歴史において初めてミクロン(1/1000mm)単位の計測を可能にした装置で、その後も半世紀以上に渡って精度の基準となるほどの大発明だった。部品だけでなく精緻なムーブメント製造も手掛けるようになり、1847年には巻き上げと時刻合わせの際の鍵を不要としたリューズ巻き上げシステムを開発。さらに製造工程においては1866年にジュウ渓谷で初めてマニュファクチュール体制を構築する。職人たちを一堂に集めることで技術が共有でき複雑なムーブメント製造工程の一部を機械化することに成功し、1888年の時点では500名の従業員を抱えるグランドメゾンへと成長していた。そして永久カレンダーやミニッツリピーター、スプリットセコンド・クロノグラフなどの機能を搭載したモデルを作り上げ、開発の中心が腕時計へと移行しても新機能に対する興味や向上心は続いていく。

 ジャガー・ルクルト最高の一品と呼ばれる「レベルソ」が誕生したのは1931年のことで、1903年にパリジャンのエドモント・ジャガーが極薄のムーブを発注したことから始まる。この難題に挑んだのが創業者の孫であるジャック・ダヴィド・ルクルト。その真摯に取り組む姿勢に感銘を受けたジャガーと共に完成させたのが厚さ1.38mmのムーブによる世界一薄い懐中時計でありジャガー・ルクルト社のスタートとなる。また同時期に世界最小の機械式ムーブ「キャリバー101」も開発している。そして遂に世界初の反転ケースを採用したレベルソを発表。その発端は「ポロの試合中でも風防ガラスが割れない時計」という要望をからだった。そこでケースを反転させることで風防を守る仕組みを考案し、反転ケースの特許も取得。ラテン語で回転するという意味を持つレベルソはエレガントさとスポーティさを融合したスクエアデザインで、アールデコを代表する傑作として高い評価を得ると共に現在でもジャガー・ルクルトのフラッグシップとして注目を集めている。また角型ケースのレベルソに対して、もうひとつの柱となるのが丸型ケースのマスターシリーズ。シンプルかつオーソドックスなデザインは万人受けする実用時計ながらジャガー・ルクルトのスパイスが存分に盛り込まれており一線を画すモデルに仕上げられている。

 現在までにジャガー・ルクルトが開発してきたキャリバーは軽く1200を超え、2000年以降だけでも70種類以上の新型を手掛けている。もちろん全て自社で開発・設計・製造されたものばかりで取得した特許も400件とその実績は圧倒的。具体的には2007年に動力伝達クラッチが必要ないダブル香箱搭載のデュオメトル・クロノグラフで世界を驚かせ、2010年にはアラーム時計の名作メモボックスを復活させてファンを歓喜させた。さらに英国の自動車メーカーであるアストンマーチン社とのパートナーシップによって誕生したAMVOXライン、ジャイロ・トゥールビヨンなどの超複雑系など実に多彩なコレクションを展開。180年を超える歴史の中で1200種類以上のキャリバー製作と400以上の特許を取得してきたジャガー・ルクルトだが、新たなものを生み出し絶対的な品質を付与するマニファクチュールとして今後もその数字は増え続けることだろう。

ジャガー・ルクルト公式サイト https://www.jaeger-lecoultre.com/jp/jp/

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